大物の予感あり。高校生ラップ選手権にも出場したラッパー・SALVADOR
バーチャルではなくリアルで戦う若き戦士、ただしイケメン…といったイメージでしょうか。配信を中心に楽曲製作にいそしみながら、本領発揮は数々のリアルバトルイベント。わずか16、7歳とは思えない堂々としたライマーとしての天性と、ブレない自分ならではのスタイル観など、すでに激しく大物の予感あり。どこから本格的に「弾ける」のか…まさに目が離せない!
さまざまなビッグイベントで活躍する「TOKYO HEAD HUNTER」
高校生ラッパーがディス合戦を繰り広げるフリースタイルのお祭りとしては、「BAZOOKA!! 高校生ラップ選手権」がよく知られている。ヒップホップアーティストであるDARTHREIDERが主催するイベント「SCOOL OF RAP」も、年々、参加者&観客の熱気が”史上最強”を更新しているのだとか。そうしたビッグイベントで、最年少に近い年齢ポジションにいながら、「TOKYO HEAD HUNTER」という勇ましいニックネームがついてしまうほど目立ちまくっているのが、「SALVADOR(サルヴァドール)」だ。
突然変異的な強い個性と、絶妙な抑え感が好バランス
ラップ歴はわずか約3年ほどだが、高校生らしい挑戦的かつ生意気盛りを前面に押し立てたアピアランスが、まずはご愛嬌。それ以上に注目度を高めているのが、走りすぎないスマート&テクニカルなフロウを使いこなす才能だ。年齢よりも練られた感のある歌詞回しは、実はとても玄人好みの一面もある。数々のライブイベントをこなしながら、2015年には日本のヒップホップMCとして知られる菊地一谷が率いるヒップホップグループ「MUTANTAINERS」に加わり、ますますその突然変異的な天才感に磨きがかかっているようだ。
強い個性は、聴く側の感性によって、ササる度合いが少し違うようだ。2015年に配信された「Love Here」は、同じくMUTANTAINERSのメンバーであるRAU DEFのフィーチャリングによる作品。当時16歳という年齢の割には、少し抑え気味で主張しすぎない絶妙なさじ加減に、共感の声が寄せられてる。「自分の強みと弱みをちゃんと考えて、キャラクターをコントロールしている」と、高校生にしては大人びたパフォーマンス運びに好感を覚えた、ファンからのコメントもあった。
2016年2月に公開されたばかりの「MY LIFE STYLE IS 意気揚々」でも、菊地一谷やRAU DEFらが製作をプロデュースしている。ここでもその高校生レベルでは計りきれない異彩ぶりが、ファンのコメントとして語られている。「現実主義とか流行ってるみたいだけど、サルバはそれと対極の机上論なんかじゃ終わらないオリジナルのストーリーを創るファンタジスタだよね」 ラッパーの中でも、そのイケメンぶりとファッションセンスの良さでは折り紙付きのSALVADORだけに、個性の強いパフォーマンスが認知されれば、一気に飛躍する可能性は大! と推測する。なにしろ先輩たちの応援ぶりも、半端ではないから。
SHARE
Written by