会場内物販から懐かしの曲まで。un:cとのセッションに単幸暴が暴れまくる!
ダルマさんが転んだで精いっぱい遊んだあとは、『Fight For your Right』に合わせて会場内物販が行われる。メンバーたちが会場内を周り、1本100円の「使用禁止サイリウム」を販売。このライブのどこでサイリウムを使うのか……といえば、ここしかない。
そう、「お前らに新曲を持ってきたぜえ~~~!」という禍々しい煽りから入るこの曲は、『さくらんぼ』!!
既にライブの定番曲となっているため、非常に盛り上がる。赤飯(Vo.)のかわいらしい声と、低音のデスボイスシャウトが妙にハマっている、彼らの長所を存分に生かしたアレンジだ。
(動画の概要にも<アゲたものはもちろん 全力の「愛」です。>と記載ある通り、オリジナルの楽曲への愛があってこそのカバーであることが伝わるMV。)
徐々にオメでたいステージも終盤に入る。
ここで赤飯(Vo.)がun:cを呼び込み、共に「歌い手」時代の曲を披露することに。これぞ対バンならではの醍醐味だろう。
7曲目は、赤飯(Vo.)が2015年ソロ活動していた時代にリリースしたアルバム『SEKIHAN~許諾出たベスト~』の中から『ワールズエンドダンスホール』。
有名なボーカロイドの楽曲で、作詞作曲を手掛けているのは現在大ブレイク中のロックバンド<ヒトリエ>のフロントマンwowaka。その楽曲を赤飯(Vo.)がun:cをゲストヴォーカルに迎えて歌ったという、豪華な1曲だ。
2010年に公開されたwowakaの作品『ワールズエンドダンスホール』。多くの歌い手によってカバーされた。
ここでun:cが「僕は今日自分の殻を破ってみたいんだ!」と宣言。赤飯(Vo.)の客席ダイブに引き続いて、客席ダイブに初挑戦。受け止めようとする単幸暴をはじめ、後押しする赤飯(Vo.)やmao(Ba.)の姿がほほえましい。
そして大熱狂の中続く8曲目はun:cの「歌ってみた」シリーズの中から『皆殺しのマジック』。
こちらも大いに盛り上がった。
もともとはボカロP「鬱P」の楽曲。
感動のフィナーレからの……演出順をチェンジチェンジチェンジ!?
最後8曲目は赤飯(Vo.)の「君の笑顔に誰かが救われているかもしれないから、だから皆に笑顔になってもらいたい!!」という胸打つMCを挟んで、『オメでたい頭でなにより』をun:cと共に熱唱。
こういっては語弊があるかもしれないが、この曲は終始「いい曲」だ。
彼らの持つサウンドの特徴を含みながらも、誰が聴いてもノリやすく歌いやすい。
(2016年8月29日、新宿ReNYでの結成ライブ時に披露した同楽曲。3:32辺りの歌詞に注目。)
特に曲後半「汗ダクだし 全身ボロボロ 痣もできたし 擦りむいた でも 今 ありがとう ありがとう すごく笑えてる」という歌詞に、赤飯(Vo.)がこのバンドにかける想いを垣間見ることができる。
スタジオアルタから始まり、盆踊り会場、回転寿司屋に、ダルマさんが転んだときて、「今年も良いふざけ納めができたな」と思いながら1時間のステージを見ていたのだが、遂に私もここでほろりと目に涙が。
私自身が単に情緒不安定なだけか、はたまたこれこそが全てを巻き込んだ<オメでたい頭でなによりチーム>が掛けたマジックなのか。それは言わずもがな、伝わることだろう。オメでたい頭でなによりは、技術もあるしトークも面白いし皆、優しいし良いバンドなのだ!
感動に包まれたフィナーレを終えた後、メンバーが一旦袖口に向かうのかと思いきや、「よし、みんないい笑顔だから写真撮ろうぜ!」という赤飯(Vo.)。
ステージ上には「えっ?!」「えっ?!」という空気が流れ、フロアは大爆笑。
「アンコール!!アンコール!!」という必死の赤飯(Vo.)のカバーに「お前たちの声は楽屋まで響いていたぞ~~!」とすかさずフォローを入れる324(Gt.)
アンコールの1曲は「嫌なものは全部ノーセンキューしていこうぜ!」というMCから入り、un:cと共に『デリヘル呼んだら君が来た』を大熱唱!!
(元々は、2014年ナナホシ管弦楽団が手掛けたボーカロイド楽曲。こちらはun:cがカバーをしたバージョン。チェンジ!チェンジ!チェンジ!No.39!!)
さすがにこの下りばかりは先ほどの私の涙を全部返して欲しいと切に願った。
ただ、私が何を思おうが、終始ここがただただ笑顔と優しさ、そしてオメでたさで溢れたこの上ない祝祭空間であったことには間違いない。
来たる2017年1月9日には渋谷MilkyWayにて『レコ発☀日の出ワンマン ”SHOW-GUTS!”』を控えているオメでたい頭でなにより。
楽曲を聴くだけでは伝わりきらない彼らの「オメでたさに掛ける一途な想い」を感じに、是非ライブ会場に足を運んでみることをおすすめする。
きっとそこでは、他では感じることのできない、熱狂さと温かさ、そして優しさに包まれることだろう。
セットリスト
1. 憂き浮きウォッチング
2. 生霊の盆踊り
3. wosushi~ウォールオブ寿司~
4. ダルマさんは転ばないっ
5. Fight For your Right
6. さくらんぼ
7. ワールズエンドダンスホール(with un:c)
8. 皆殺しのマジック(with un:c)
9. オメでたい頭でなにより(with un:c)
Enc:デリヘル呼んだら君が来た(with un:c)
TEXT_MILK TAKANASHI
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