そうか、これは盆踊り会場か!いよいよ盛り上がりは最高潮に!
『寿司』パワーで会場全体がまとまってきた後、「俺たちが『オメでたい頭でなにより』です。名前だけでも覚えて帰ってください!」と言うMCに続く4曲目、『生霊の盆踊り』。
(ライブ後半になると、最早盛り上がりすぎてカオス!)
どの楽曲もイントロでヘドバンをするオーディエンスが多いのだが、曲を追うごとにオーディエンスのヘドバンの腰の位置がだんだんと低くなっていったのもまた印象的だ。
特に注目すべきは曲後半部分。赤飯(Vo.)がフロアに降りてきて、担がれている。そしてそれを取り囲み踊るオーディエンス。「どこかで見覚えがあるな。」と思った。結構何度も見覚えのあるなつかしい光景。「いったいこれは……?」と自身に問う。そうか、これは 盆踊り会場か!!クリスマスソング流れるこの時期だろうとかそんなことは関係ない。これぞ、まさにこれこそ「ジャパニーズフェスティバルだ!」と言った魂を見せつけた演出だった。そして曲終盤ではオーディエンス一同が手を繋ぎあい、一体感の溢れるさらに腰の低いヘドバンをする。
それに囲まれた赤飯(Vo.)がステージに戻ったところで、「皆さん、ダブルピースしてくれませんか?!」とオーディエンスにお願いをする。 こんなご時世にもかかわらずオーディエンス一同がすっと4本の指を上に掲げたところで、バンド名を掲げた最後の曲、『オメでたい頭でなにより』に入る。
ここまで幕張メッセをスタジオアルタやら、寿司屋やら、盆踊り会場やらに見立てたパフォーマンスをしてきた彼らだが、最後は感謝の気持ちに包まれるまさに「HOME」と呼べる空間を完成させていた。
(何度も言うようだが、演奏は本当に格好良い。エンターテイメントに徹する彼等は真のプロだ)
「オメでたい頭でなによりです!」と言う歌詞に耳を傾けながら、そういえば私自身が今日(12/3)誕生日であることを思い出した。誕生日である他、私が青春時代を過ごしたこの千葉・幕張の地で、「オメでたさしかない」バンドのハレの大舞台の場を目撃できるとは誰が予想したことだろうか。うっかりそんなことを思っている所に、「お前ら1人1人が主役だぞ!」と叫ぶ赤飯(Vo.)。その一言がぐっと周りの心を掴んだ。
『オメでたい頭でなによりですね!!』最高の祝祭空間!
ありがとうございましたと言うお礼と、「これからもオメでたいライブをやっていきます。またどこかで見かけたらダブルピースしてください!」と言うMCで、30分間のステージは幕を閉じる。その時のメンバーの顔には達成感とやわらかい笑みがあふれていて、その顔をオーディエンスは、ダブルピースで称えており、あたたかい祝祭のムードが広がっていた。
2017年1月1日には『SHOW-GUTS/ダルマさんは転ばないっ』の、まさに正月を祝う1st両A面シングルのリリースも控えている。
たった30分、されど30分の祝祭空間を体感し、私も次のツアーにぜひとも参戦したくなった。そこで年甲斐もなく思いっきりダブルピースを掲げたい。そして、「日本独自のオメでたい文化」を歌う彼らの存在そのものを、「オメでたい頭でなによりですね!!」と心底称賛したいと思う。
(ステージと客席はこんな感じ。見れば分かる通り、オメでたは何はともあれライブで見るのが一番楽しい)
オメでたい頭でなにより @骸骨祭りWHITE STAGE セットリスト
1.憂き浮きウォッチング
2.ふわっふー
3.wosushi~ウォールオブ寿司~
4.生霊の盆踊り
5.オメでたい頭でなにより
《撮り下ろし46枚》「3年後は武道館で!」 赤飯”幸暴分裂ツアー”ファイナル公演フォトレポート
TEXT_MILK TAKANASHI
オメでたい頭でなにより / 2016年8月29日始動。動画サイトへの投稿をきっかけに、2008年以降様々なライブ活動を開始したボーカリスト「赤飯」を中心に結成。2016年8月29日新宿ReNYでのワンマンライブを境に活動を開始。ライブに足を運んでくれた人たちが一人でも多く「楽しく、幸せに騒げる、底抜けに自由でオメでたいバンド」をコンセプトに活動中。
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