死ぬ直前までミュージシャンであることが俺はすごく羨ましい
――ショウさんは?
ショウ : チャック・ベリーが亡くなってからリリースされた新曲が、全然新曲らしくなくて泣けました。
――「新曲らしくなくて泣けた」というのは?
ショウ : ずっと同じものをやり続ける美学を感じたというか。何年ぶりの新曲なんだっけ?
レイジ : 約40年ぶりぐらい。
ショウ : 普通のおじいさんとして死ぬ前に、もう一回チャック・ベリーとして新譜を出したことや、50年前の自分の楽曲を彷彿とさせる曲をもう一回やったというのは……求められたチャック・ベリー像だとしても、初期衝動という理由にしても、どちらにせよ泣けるなと思った。それに、死ぬ直前までミュージシャンであることが俺はすごく羨ましいです。そういう人生でありたいなと思っていて。実は「ROCKY」にも、そういうメッセージ性も込めていたりします。
――そういうメッセージ性とはなんでしょう?
ショウ : ずっとバンドをやり続けたいという思いも込めているので、チャック・ベリーはまさに体現しているなと。
――自分の命をかけて、最後までミュージシャンを全うするのはカッコイイですよね。
ショウ : 本当にそう思います。
(バンドが)楽しくて辞められない
ハマ : 僕は音楽映画で言えばアンヴィルはかなり好きです。
レイジ : うわ〜!
ショウ : わかる!
ハマ : あの映画(『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』)はかなり打たれました。そういえば思い出しました。
コウキ : それで言うと、メタリカの映画(『メタリカ・スルー・ザ・ネヴァー』)も良かったです。自分の大変な思いをして、アルバムを何とかして作るという。
ハマ : バンド系でいうと、唯一その辺が泣けました。
ショウ : (ザ・)フーも泣けたでしょ。
コウキ : フーも泣けましたね、『アメイジング・ジャーニー 2007』。
ハマ : 総じて言えるのは、全員スポ根ではないということですね。
ショウ : 「ROCKY」は文化系なりのスポ根を提示しようとしている。
ハマ : なので、何度でも立ち上がるという様な精神性は、意外とOKAMOTO’Sの音楽にはないというか。アンヴィルも地味に頑張っているけど、何かを起こすということはない。やり続けるという点が一緒なんです。
ショウ : 本当だね。結局、解散でもしない限り地味なんですよ。「47都道府県ツアーをまわりましたけど、どうでしたか?」、「あっ解散しました」と言ったら、ものすごくわかりやすい展開でキャッチ―ですが、俺たちはそういうわけにはいかない。
レイジ : 何もなく、いい感じで終わったからね。
ショウ : もちろん大変な部分はありましたが、映像にしたら「うわぁスゲー辛そう」と思うシーンはあまりないんです。なので、せめて曲の中では派手に見せると言うか、「精神的にはこういうつもりでやってるよ」という部分が出た方が、聴く人も俺らの気持ちにリンクしやすくなるのではないかと思いました。
コウキ : 大事だね。
ハマ : メッセージ的に「ROCKY」はバラードにしても良いはずなのですが、そこをあえて肉体っぽくしたのは、僕らが作ると嫌でもそうなってしまう。
ショウ : しんみりするのは照れるしね。俺らは泣かせる感じがもう一歩足りない。
コウキ : 「泣かせる感じが足りない!」って書いておいてください。
――いやいやいや! 恐れ多いですよ。
コウキ : でも、泣かせる感じが足りないのがOKAMOTO’Sたる所以で。演出過多に見えることはやりたくないし、出来ないんです。オタッキーな方向に行ったからこそ、こういう音楽をやっているので。
ハマ : 嘘を言えなくなったよね、いよいよ。
コウキ : 嘘はつけないです。そこを無理矢理エモくしようとも思わない。でも、歌っていることは本当のことなので。
ショウ : もちろん。(バンドが)楽しくて辞められないということが大前提です。
ハマ : その結果が伝わったのがファイナルだったので、本当に良かった。
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【リリース情報】
LIVE
発売日:2017年5月31日(水)
【CD+Blu-ray】BVCL-803~804 ¥5,400(税抜)
(CD収録内容)
1. 青い天国 (Live at 千葉LOOK 2016.6.3)
2. JOY JOY JOY (Live at 千葉LOOK 2016.6.3)
3. Lagoon (Live at 宇都宮HEAVEN’S ROCK VJ-2 2016.7.30)
4. ハーフムーン (Live at 日比谷野外大音楽堂 2016.10.29)
5. Dance With You (Live at 日比谷野外大音楽堂 2016.10.29)
6. ROCKY
(Blu-ray&DVD収録内容)
1. 青い天国
2. JOY JOY JOY
3. HEADHUNT
4. BROTHER
5. うまくやれ
6. Lagoon
7. Burning Love
8. ラブソング
9. Sing A Song Together
10. エキストラ
11. ハーフムーン
12. なんかホーリー
13. Beek
14. まじないの唄
15. SEXY BODY
16. Beautiful Days
17. ROCKY
18. Dance With You
【全国ツアー概要】
OKAMOTO’S tourw/ 2017 SPECIAL IN 名古屋
(日程)
日時:2017年6月30日(金)/場所:名古屋BOTTOM LINE/開場18:15 開演19:00
OKAMOTO’S tourw/ 2017 東北編
(日程)
日時:2017年7月5日(水)/場所:郡山CLUB#9/開場18:30 開演19:00
日時:2017年7月7日(金)/場所:仙台darwin/開場18:30 開演19:00
日時:2017年7月8日(土)/場所:秋田Club SWINDLE/開場17:30 開演18:00
日時:2017年7月9日(日)/場所:盛岡CLUB CHANGE WAVE/開場17:30 開演18:00
日時:2017年7月16日(日)/場所:山形ミュージック昭和SESSION/開場17:30 開演18:00
日時:2017年7月17日(祝月)/場所:青森Quarter/開場17:30 開演18:00
■チケット
オールスタンディング ¥3,900
※入場時ドリンク代別途必要。
詳しくはオフィシャルHPをチェック
OKAMOTO‘S オフィシャルサイト
OKAMOTO‘S 公式フェイスブック
OKAMOTO‘S 公式YouTubeチャンネル
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