ダンスライターが選ぶダンスがうまいと思う踊ってみた動画の踊り手とは!
YouTubeやニコニコ動画が普及されてから、着々とカルチャーを築いた「踊ってみた」。ダンスの振りコピから始まり、オリジナルの振付やワンマンライブなど、踊ってみたの進化はとどまることを知りません。今回は数ある「踊ってみた」の動画から、ダンスがうまいと思う踊り手10選を紹介します。
「踊ってみた」ってなに?
「踊ってみた」は2007年にニコニコ動画で投稿され始めた動画のコンテンツで、踊り手が好き動な曲で振り付けを踊るという動画でした。人気アニメーション「涼宮ハルヒの憂鬱」のオープニングテーマ『ハレ晴レユカイ』を踊る動画や、オフ会動画などが脚光を浴びたのが始まりと言われています。その後、「踊ってみた」の踊り手が増えていき、SNSと連動して動画を宣伝する動きからYoutubeで投稿され始めます。現在は恋ダンスやPPAPなど話題の振り付けを踊ってYouTubeに投稿する方も増えましたが、その起源となるのがこの「踊ってみた」になります。最近では、踊ってみたの動画から人気が出て、ワンマンライブをするチームやオリジナル曲を作って踊ったりなど、アーティストやアイドルばりの活動をする踊ってみたの踊り手も生まれ始めました。
出典:YouTube
こちらはここ数年話題を呼んだ有名人たちによる『HOT LIMIT』です。踊ってみた動画は有名アーティストのプロモーションにも使用されるほどに!
ダンサーとは違うの?
結論からいうと踊ってみたの踊り手とプロダンサーは違うものです。同じダンスというジャンルにいますが、踊り手のダンススキル、動画の楽しみ方、見方、評価のされ方も異なります。音楽でいえばJ-POPとアニソンくらいの違いはあるといっていいでしょう。しかし、仲が悪いというわけではありません。プロダンサーが踊ってみたをやってみるケースもありますし、踊ってみたの踊り手も実際にプロダンサーに教えを受けていたり、振付師として活動している踊り手も増えました。プロダンサーから見たら「ダンスを楽しんでくれてありがとう」という気持ちですし、踊り手からしたら「プロ並みに踊れたらどんなに楽しいか」といった感じでお互いの存在を認めています。
それでは「踊ってみた」を説明させていただいたところで、さっそくダンスがうまい踊ってみた12選を紹介しましょう!
1.踊ってみたでトップクラスにうまいチーム 『RAB』
出典:YouTube
まず紹介するのは、日本の「踊ってみた」で最もダンスがうまいと言われているRABです。ダンススタイルはブレイキンを中心としていて、記者も文句なしでうまいと思います。
RABはリアルアキバボーイズの略で、メンバー全員何かしらのオタクであることが特徴のチームです。今回紹介する動画は「君の名は。」で有名なRADWIMPSの『前前前世』をカバーして踊っています。動画の説明欄では「来世は東京のイケメン男子にしてください。」と書いてあり、動画では「君の名は。」ならぬ「オタの名は。」とパロっているところがチームカラーが出ていていいですね。
メンバーはDRAGON(声優オタク)、マロン(漫画家志望)、涼宮あつき(アニオタ)、けいたん(秋葉原に会社持ってる)、ムラトミ(テレビじゃ言えない系オタ)チャカ(RAB創設者)の6人で、6人ともプロダンサーとしてイベントに出たりなど活躍している実力派。特にDRAGONは日本を代表するブレイキンチーム「FOUNDNATION」の創設メンバーで、世界一にも輝いているダンサーなのです。そりゃうまくて当たり前ですよね。しかもうまいだけでなくチームの世界観が動画によく出ているのがまた魅力的です。
2.踊ってみたから全国ツアー開催 『むすめん。』(現・MeseMoa.(めせもあ。))
出典:YouTube
続いては「踊ってみた」の革命児ともいえる10人組アイドルグループ!むすめん。です。
むすめん。はハロプロファンである男の子たちがハロプロの楽曲を踊るという動画で人気を呼びました。なんとモーニング娘。公認のユニットなんです。きっかけは2016年に卒業したモーニング娘。メンバー鈴木香音が「恋愛ハンターを踊ってほしい」というリクエストをもらったことから始まりました。2014年に「ニコニコ超パーティーⅢ」に出演した際に『ザ・ピース』を披露。なんとサプライズゲストで石川梨華が登場し共演を果たします。
むすめん。のすごいところは完全にハロプロをカバーしているところですね。16ビート至上主義のハロプロのパフォーマンスは見た目以上に難しいんです。裏のリズムも完璧に取れてないといけませんし、それを大人数で合わせるのでかなりのダンス基礎力が必要です。そして、ハロプロの醍醐味でもある移動のカッコよさも見事に再現されています。爽やかな顔の裏には、想像を絶するの努力が隠されていることでしょう。事務所に所属してないにも関わらず、全国ツアーも成功させているところもすごいです。新しい芸能の形をむすめん。からみました。
現在はMeseMoa.(めせもあ。)へ改名し活動中です。
3.踊ってみたで注目度No.1 『まなこ』
出典:YouTube
次に女性の「踊ってみた」を紹介します。踊ってみたで一番検索されている踊り手として有名なまなこです。女性踊り手で結成されたダンスユニット「DANCEROID」(2014年解散)のメンバーで、現在は「Q’ulle」というガールズロックユニットのメンバーとして活躍しています。まなこも踊り手からアイドルになるというステップを踏んでいますね。
まなこの踊ってみた動画のいいところは、やはり可愛さです。ビジュアルだけでなく、選曲に合わせた衣装と表情が動画のクオリティを挙げています。プロのダンスコンテストでは採点基準に「楽曲に合った振付・衣装・表現力」を見られることも多いのですが、そういった表現力の部分でまなこの踊ってみたは長けていると思います。こういった表現力はダンスをあまり見ない人にも魅力が届きやすい大切な部分です。表現力で動画の完成度を高くしているという点でうまい踊り手と言えるでしょう。
4.踊ってみたでキレと緩急が魅力 『足太ぺんた』
出典:YouTube
続いても女性の踊り手を紹介します。こちらも動画のクオリティが非常に高い足太ぺんたです。ニコニコ動画、Youtubeで数多くの動画をアップし、イベントにも引っ張りだこ。
足太ぺんたは女性のソロ踊り手の中でもダンススキルが高いと思います。まずは体幹がしっかりしていることが足太ぺんたのダンスがうまく見える大きい要素です。体幹がしっかりしていることで、キレキレで踊っても体がブレませんし、止めるところもビシッと音にハメて止めています。この動画でいえば、エレキギターが跳ねるところで、腕を後ろに払う振付に上記の要素を見ることができますね。あとは緩急も意識して使い分けてます。キレキレ=ダンスうまいと思われがちですが、こういう緩急をつけられるダンサーこそうまいダンサーですので、それが出来ている足太ぺんたはダンスがうまい踊り手と言えます。
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