デカいフェスの大トリを受け持つ覚悟を持ったMr.ふぉるてが鳴らす真っ直ぐなロックサウンド
Mr.ふぉるては東京都出身、平均年齢19歳の4人組ロックバンドです。メンバーはベース福岡樹、ドラム吉河波音(はのん)、 ギターボーカル稲生司、ギター阿坂亮平。共感性の高い歌詞と瑞々しい曲が人気を博しています。シガレットも収録されている1stミニアルバム「ジャーニー」で全国デビューを果たしました。
バンドが結成されたのは2018年。当時メンバーはまだ高校生でした。彼らは同じ高校ではなく、他校同士の対バン企画での出会いや、元々いたメンバーの紹介などを経て現メンバーが集結しました。
2018年1月、バンド初の自主MV「口癖」を公開。多くの中高生から共感の声があがり、ティーンを中心にバズりました。現在は203万回再生を突破しています。
高校3年生の冬休みぐらいから遠征が少しずつ増え始め、週末はほぼ毎週ライブだったそう。機材を持って登校し、その足でそのままライブハウスに向かい、ライブハウスで制服から衣装に着替えてパフォーマンスを披露。条例により22時以降はライブハウスにはいられないため打ち上げには参加せず、翌日のテストに備えて帰宅するというハードなスケジュールをこなしていました。
3月には会場限定シングル「口癖/帰りのバスの中で」もリリースし見事完売。
更に店舗限定シングル「あの頃のラヴソングは捨てて」と配信限定シングル「反撃」を同時リリースし、バンド活動が活発になっていきます。
7月、初ワンマンライブがShibuya Milkywayで早くも開催。チケットをソールドアウトさせ、バンドの勢いを象徴する出来事となりました。
同年8月には10代限定のフェス「未確認フェスティバル」に登場し、バンドの知名度を上げます。他にも「下北沢にて」、「JAPAN’S NEXT 渋谷JACK」、「SAKAE SP-RING 2019」など様々なフェスに出演。
2019年11月27日には1stミニアルバム「ジャーニー」で早くも全国デビュー。表題曲「ジャーニー」はバラエティ番組「ゴッドタン」の2019年12月度エンディングテーマに抜擢されました。
その後はアルバムを携えて東名阪にてリリースツアーを敢行。3月30日には、自身最大のキャパとなった恵比寿リキッドルームでツアーファイナルが行われる予定でしたが、新型コロナウイルスの影響によって無観客ライブとなりました。
2020年には4カ月連続でシングルをリリース。6月19日に配信が開始された第1弾シングル「口癖」を皮切りに、「さみしいよるのうた」、「さよならPeace」、「愛慕」が配信されています。
10月17日には渋谷TSUTAYA O-WESTで開催されるMakiの1stフルアルバム「RINNE」のリリースツアーに登場。久しぶりに生で彼らを見ることが出来る貴重な機会になりました。
また11月20日にはYouTubeで無料配信ワンマンライブが開催される予定です。
YouTubeにあるMr.ふぉるてのおすすめ曲
口癖
1番最初にレコーディングされた楽曲。
Mr.ふぉるての歌い手、稲生司のハイトーンボイスが曲にインパクトを加えており、ロック然とする、荒々しさが滲み出ています。メンバーからは「消してほしい」との意見も出ているようですが、デビュー当時に比べてそれだけ演奏スキルが向上したという捉え方もできますね。
あの頃のラヴソングは捨てて
ロックバンドとしての偉大なアーティスト、ビートルズのゲット・バック・セッションを彷彿とさせる、屋上で撮られたMV。撮影を担当しているのはキュウソネコカミの「ファントムヴァイブレーション」などで知られている加藤マニです。
「口癖」がやさぐれていて、ある意味で異常な体温の楽曲だとしたら「あの頃のラヴソングは捨てて」は微熱が保たれていて、安定感のあるラブソングではないでしょうか。
ジャーニー
主人公の女性がバンドメンバーを集めていくRPG的でコミカルなMV。
1番の「大人にだけはなりたくないな」のフレーズはエッジが効いていて稲生司の表現力の高さに気付かされます。
ティーンならではの熱い勢いが、旅立ちの決意をリアルに伝えてきますね。
途中の転調からは、旅は一筋縄ではいかないからこそ面白いというニュアンスも感じます。
さみしいよるのうた
レトロなジャケットだけでなくMVにもザラついた加工が施されており、昭和への憧憬が感じられる作品。
楽曲には昭和歌謡曲のような人懐っこさが表出しており、ファンはもちろん、寂しい夜を過ごす全ての人を救おうとする優しいメロディに惹かれます。
リズム隊が仕掛ける2番の転調が大胆で、曲中に良い違和感をもたらしていますね。
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