インディーロックと八木節で踊れる唯一の野外フェス、群馬県のMACHIFES.
9月の28日(土)と29日(日)に開催される野外フェス「MACHIFES.」。毎年群馬県のみどり市にある小平の里キャンプ場で開催されているロックフェスティバルです。このイベントの前身は2013年より開催されていた「MACHIKAD FES.」。地元の若者たちによる自分たちの世代が楽しむイベントを作る、というコンセプトのもとで始まったフェスです。2017年より名称を「MACHIFES.」に変え、今年で3年目になります。
今回はフェスの魅力だけでなく、主催の岡田圭史が所属するバンドSuueat. 、彼らの盟友であり「マチフェス」という名曲を生み出したCAR10。そしてフェスの最後に踊る「八木節」など、「MACHIFES.」の見どころを余すことなく紹介します。
ライブハウスシーンを牽引するアーティストたちが出演!MACHIFES.の過去2年の出演者たち
出演アーティストの多くは、日本のライブハウスシーンを盛り上げる若手アーティストたちです。MACHIFES.初年度の2017年にはMONO NO AWAREやTENDOJI、カネコアヤノ。宇都宮市を拠点に活動してきたSUNNY CAR WASHや、アルバム『Ghost』が好評を博しているミツメなど、そうそうたるミュージシャンたちが登場。また昨年には、キイチビール&ザ・ホーリーディッツやMom、betcover!!などさまざまなジャンルのアーティストが初出演を果たしました。ふだん同じライブハウスで観ることのできないようなブッキングを味わうことができるのが、このフェスの魅力です。
大自然を味わえるロケーション
さらに、MACHIFES.の大きな魅力の一つが、山奥のキャンプ場ならではの美しいロケーション。木々や山に囲まれた会場は、音楽を楽しむにはもってこいの環境です。また、場内にある小屋やふだんのライブハウスのように近い距離でアクトを楽しむのもよし、のんびりと聴くのもよし。さまざまな楽しみ方ができるのもMACHIFES.ならではです。公式TwitterやMACHIFES.2019のPVでは、そんな会場のロケーションの一部を見ることができます。一度観たならば、足を運んでみたくなること間違いなしです。
MACHIFES.2019 PV
主催の岡田圭史が所属するSuueat.とは?
フェスを主催しているのは、岡田圭史(Keishi Okada)。5人組ロックバンド、Sueeat.のボーカルです。2014年に結成され、群馬県太田市と栃木県足利市を中心に、北関東に根ざして活動してきたアーティストでもあります。彼らのルーツはイギリスのロック。一聴しただけで、音楽的な原点にオアシスをはじめとした90年代のバンドがあることが伝わってきます。また、彼らの楽曲からはスミスの退廃的なムードや、キンクスの静かで荒々しい演奏からの影響も感じとることができます。まさにSuueat.はロックの歴史を自分たちの音楽に昇華しながら、現代に表現している稀有なバンドなのです。2017年にリリースしたEP『Let’s Get Lost Up』は、そうした彼らのスタンスを表現しています。この作品は、イギリスの音楽総合誌『NME(ニュー・ミュージカル・エキスプレス)』が1986年にリリースした、イギリスの若手インディーバンドの楽曲を集めたコンピレーションカセット『C86』から影響を受けたものだとか。Suueat.の作品と『C86』を並べて聴いてみると、当時のバンドに負けず劣らずの勢いのある演奏が光ります。またリアム・ギャラガーを彷彿とさせる岡田圭史のロックスター然としたボーカルやリバーブのかかったコーラスなど、彼らなりのエッセンスがふんだんに詰め込まれています。
2018年に発表されたシングル「Alright」も、オアシスの「Live Forever」を彷彿させるイントロに、岡田圭史のシンプルで耳に残る歌声が光る楽曲です。
Alright
雄大で力強い演奏はMACHIFES.のロケーションとマッチすることでしょう。
「マチフェス」という名曲を生み出したCAR10
もう一組、フェスを語る上で欠かせないバンドがいます。群馬出身のスリーピースバンド、CAR10です。実はベースボーカルの川田晋也は、Suueat.の結成当時からのメンバーでもあり、岡田圭史の盟友。群馬県出身であり、なおかつイギリスのロックからも多大な影響を受けているという点でもSuueat.とCAR10は似たルーツを持っています。フェス自体にも「MACHIKAD FES.」時代から毎回出演し、まさに「MACHIFES.」とともに歩んできたバンドでもあります。
彼らが活動を開始したのは、まだメンバーが10代だった2008年。小中学校の頃の同級生とバンドを結成し、高校生になってからは栃木県足利市を中心に演奏をするようになります。元々メロコアパンクが好きだった川田は、ライブハウスでアンダーグラウンドなパンクに触れ、そこに強い憧れを持つようになります。そこからメロディはポップでありながら、ラフで鋭い音を鳴らすというcar10の音楽性が形成され、彼ら自身もアンダーグラウンドな音楽シーンで人気を博していったのです。
そんな群馬で生まれ、足利のライブハウスで育ったCAR10が、地元のフェスである「MACHIFES.」への愛を歌った曲があります。2017年にリリースしたセルフタイトルのアルバム『CAR10』に収録された「マチフェス」です。
力強いギターサウンドと、まどろむようなメロディとコーラスの上で歌われるのは、ライブやフェスが持つポジティブな力を素直に表現した歌詞です。
早くこっちにおいでよ 少しだけ今より
楽しくなるようなことが あるかもだからさ
早くこっちにおいでよ みんないなくなる前に
まだまだ踊り明かすさ 遅くはないから
早くおいでよ
若者たちが楽しめる場所を自分たちで作る、というフェスのコンセプトと、10代の頃から活動しロックを表現し続けてきたCAR10自身を同時に表現した「マチフェス」は、まさに「MACHIFES.」から生まれた名曲と言えるでしょう。
大トリは民謡、八木節!
最後に、このフェスならではの「アンセム」を紹介します。それは上州八木節保存会による民謡「八木節」です。
北関東が発祥であり、大正時代に盆踊りの音頭として広まったこの民謡は、現在でも群馬県の「桐生八木節まつり」などで踊られています。コミカルな笛で鳴らされるメロディと、軽快に刻まれる太鼓のビートは、往年のロックアンセムたちに肩を並べるほど踊れることに気づかされます。ロックと民謡で踊れるフェスは、世界でもMACHIFES.だけなのではないでしょうか。
チケット情報
MACHIFES.2019は5/11(土)12:00より早割2次先行の受付が開始されています。そして高校生以下はなんとチケット代が無料!ぜひ気になった方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
▼チケット情報※全て税込みです
【早割2次先行】
先着受付期間:5/11(土)12:00~5/20(月)23:59
早割一日券 4,500-
通し券 9,000-
一日券 5,000-
[受付URL]
URL: https://l-tike.com/st1/machifes2019
▼出演者(5/11(土))
【1日目 2019年9月28日(土)】
No Buses
Suueat.
uri gagarn
Helsinki Lambda Club
Johnnivan
the hatch
上州八木節保存会
【2日目 2019年9月29日(日)】
ベランダ
CAR10
Superfriends
踊ってばかりの国
UlulU
上州八木節保存会
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