福永的推しシーン
バリーとグスタフのシーンは超名シーンですが、それ以外にも素晴らしいシーンはたくさんあります。厳選に厳選を重ねた上で、今回は3つの推しシーンを紹介します!
1. ガッシュ vs ゼオン(LEVEL. 273)
ガッシュとゼオンが闘うシーンは、間違いなくこの作品のピークだと思います。
ゼオンは、ガッシュの双子の兄。この戦いでは、ガッシュにまつわるさまざまな秘密が明かされていきます。自分たちは王様の子供であること。父はバオウという特殊な力を持っていたこと。年齢によりその力を維持できなくなったので、子供に継がせなければいけなかったこと。しかし兄のゼオンは父にも秘めていた邪悪な心を多く引き継いでおり、バオウという強大な力を継がせるわけにはいかなかったこと。代わりにその力を弟のガッシュに託したこと、等々。あるいは、ガッシュに過去の記憶がない理由や、その特徴的な言葉遣いの秘密なども……。
ゼオンはガッシュに嫉妬と憎悪を抱いていたのですが、生き別れたガッシュの記憶に触れることによって自分の間違いに気付き、和解していくさまは感動的です。
ゼオン「許せ、ガッシュ…兄が愚かだった。これで…これで…」
ガッシュ「ウヌ、私とゼオン、一緒に…家族一緒に暮らせるのだ」
うん……、何度読んでも泣いちゃう(笑)。
2. キャンチョメ&フォルゴレ(LEVEL. 300)
みんな大好きなギャグキャラ、キャンチョメ。このキャラはいわば『ワンピース』でいうウソップみたいな立ち位置です。キャンチョメは、ずっとめちゃくちゃ弱いキャラクターでした。ちっちゃくなる術とか、逆に弱くなってない?みたいな術しか覚えない。時にバカにされるくらい弱い。
でも実はものすごい潜在能力を秘めていて、終盤その力がついに開花するんです。相手の脳に直接影響を与える完全催眠のような術を覚えて最強になってしまうんですね。『BLEACH』でいう愛染惣右介みたいな感じです。キャンチョメは、それまで弱かったのにものすごい力を手に入れてしまったから、相手を必要以上に痛めつけてしまうんです。すると、魔本のパートナーであるフォルゴレが、自らキャンチョメの攻撃を止めに入るんです。
このフォルゴレも、ここまでずっとギャグに振り切ったキャラでした。でも実は、かつては相当グレていた荒くれ者だったことが明らかになります。彼は、荒んだ心で暴力に生きる日々を送っていて、周囲に恐れられるほど凶暴な人間でした。最終的には両親に猟銃を突きつけられて勘当され、故郷を追われてしまうんです。その道中、自身の牙に小鳥を止めているカバの映像を偶然テレビで目にし、自分もカバのように不格好でいいから他人に受け入れられるようになろうと決心する、そういう過去があることが明らかになるんです。
「私はいつだってカバさんだった。私の姿は、キャンチョメの目には、カッコ悪く映っていたかい?」
とフォルゴレは語りかけ、キャンチョメは自分が間違っていたことを認めます。
そして突然訪れる別れのシーン。
ここからは、言葉を失うほどの号泣です……、あぁ、もうだめだ(笑)。
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