ギター系シンガーソングライター6選。新時代のミュージックシーンは彼らを中心に回る。
「好きな楽器は?」と聞かれたら、あなたは何と答えるだろうか。
世の中には、数え切れないほど多くの楽器がある。その中で、おそらく多数派となるのは、ギターかピアノだろう。これらの楽器は、それひとつだけでベースやコード感を支え、さらにリードも取れる、言わば万能とも言える楽器だ。「歌モノの音楽を聴くときにも、その好きな楽器を追ってしまう。」そういう人は多いかもしれない。
今回まとめるのは、新時代注目のギター系シンガーソングライター6選。彼らの卓越したギタープレイに酔いしれてほしい。
THE CHARM PARK
まずは“新世代ポップマエストロ”とも称されるシンガーソングライター、THE CHARM PARK。8歳から24歳までをアメリカで過ごし、ボストン・バークリー音楽大学ギター専攻卒の経歴も持つ。歌や演奏はもちろん、ソングライティングまで自らおこなうという彼の高い音楽性は、かねてから業界でも注目されており、さまざまなところでアップカミングとして取り上げられてきた。映画の劇伴やCM音楽、他アーティストへの楽曲提供など、自身の活動以外にも幅広くシーンに貢献している。
THE CHARM PARK / Ordinary (Music Video)
彼の音楽について、特筆すべきはやはりそのギタープレイ。ともすれば独り歩きしがちな彼の経歴だが、それに飲まれることのない演奏技術の高さをどの作品でも見せてくれている。紹介した動画は、2019年7月3日発売のミニアルバム『Standing Tall』のリードトラックである『Ordinary』。卓越したギタープレイは、この楽曲の間奏(1分34秒ごろから)から見て取れる。どうか聴いてみてほしい。
また、言葉に対するセンスも圧巻だ。先述したように、彼は人生の大部分をアメリカで過ごしてきた。言語的にネイティブなのは英語の方だろう。それは英詞の発音でもわかる。しかし、楽曲を聴いたとき、その背景がわかるだろうか。彼が日本語を本格的に学び始めたのは、大学に入ってからだという。あまりにも自然なリリックと流暢な発音。ぼくは音楽を聴くとき、このあたりの“言語感”を大事にしている。彼の音楽を、「よくある、日本人による英詞の音楽」と区分すると、本質を見失うと思う。『Standing Tall』収録の『花が咲く道』においても、彼の言語センスを感じ取ることができる。
THE CHARM PARK / 花が咲く道 [Official Music Video]
また、7月28日(日)「ギョーカイ関係者が選ぶWHO’S NEXT特集」として、NHK『シブヤノオト』へ出演が決定。業界内でも既に話題になっている。
Rei
THE CHARM PARKを男性の代表だとするならば、女性の代表は間違いなく彼女だろう。
Reiは、1993年、兵庫県伊丹市に生まれた。幼少期をアメリカ・ニューヨークで過ごした彼女。4歳でクラシックギターをはじめ、5歳でブルーズに出会い、やがて楽曲制作もするようになったという。彼女の音楽をひとことで言うならば、「NewGame+(強くてニューゲーム)」だ。(※能力を維持したまま、2周目の人生に入ることを表すスラング)
【Rei】PLAYS… Johnny Winter / Illustrated woman
これは2014年、彼女が21歳のとき、YouTubeにアップロードされた動画。この中で彼女は、ジョニー・ウインターの『Illustrated Man』を『Illustrated woman』としてカバーしている。果たして弱冠21歳のミュージシャンのギタープレイに見えるだろうか。誤解を恐れず言うのであれば、円熟味を増したスタジオミュージシャンのそれである。もちろん彼女も、歌唱や演奏だけでなく、ソングライティングも自身で行い、場合によっては、アレンジ・プロデュース・打ち込みまでこなす。既にスタジオミュージシャンとしての活動・海外でのライブ出演も経験済み。新時代を担っていくであろう女性シンガーソングライターだ。これを「NewGame+(強くてニューゲーム)」と言わず、なんと表現できようか。
SHARE
Written by