ダークな曲もドリーミーな曲も自由自在に乗りこなすEveの多才な表現力
Eveはインターネットを軸に2009年から活動し、2019年にトイズファクトリーからメジャーデビューを果たしたシンガーソングライターです。アニメと相性の良いファンタジー性溢れる曲が多く『廻廻奇譚』は呪術廻戦のオープニングにも抜擢されました。今回はEveの人気曲をまとめました。
これまでのEveの活動
2009年10月、知人に教えてもらったことをきっかけにニコニコ動画で歌い手としての活動をスタート。当初はバンドやグループとしても活躍しており、2012年から2013年にかけてはeinieというバンドでギターボーカルを、2014年にはボーカルユニットRiot of Colorにも参加していました。
グループでの活動の傍ら、2014年にEveとしては初の自主制作アルバム『Wonder Word』を発表。翌年、アルバム『Round Robin』をリリースし、全国流通盤が発売されたのは2016年のことでした。アルバム『OFFICIAL NUMBER』に収録されていた「sister」は初音ミクを用いて制作されています。
続く2017年、9月に上海で開催された海外フェス「上海CONNECT FES 2017」に出演。同年12月にインディーズアルバム『文化』をリリースしたEveは順調に活動を重ね、ライブ活動はさらに本格化していきます。2018年3月に行われたワンマンライブ「お茶会」から5か月後には初の東名阪ツアー「メリエンダ」を敢行。その勢いに乗り、2019年末から2020年1月にかけて開催されたワンマンツアー「Eve winter tour 2019-2020 “胡乱な食卓”」では東京国際フォーラムを含む5ヶ所の会場を巡り、各地のファンを熱狂させました。
こうしてライブ活動や作品制作に精力的に取り組んでいたさなか、初のアリーナワンマンライブ「Eve Live Smile」が新型コロナウイルスの影響により延期に。2020年1月に発表された振替公演の案内では、ライブの開催は約1年後の2021年3月6日「ぴあアリーナMM」にて行われる予定であることが発表されました。
2020年2月12日、メジャー1stアルバム「おとぎ」から1年ぶりとなる2ndアルバム『Smile』を発売。専門学校HALのテレビCM[東京・大阪・名古屋]タイアップソングである「レーゾンデートル」を含む同アルバムは、オリコン週間アルバムランキング2位、iTunesでは1位を記録しました。同年10月3日にはアニメ『呪術廻戦』のOPテーマ「廻廻奇譚」をデジタル配信リリースし、認知度を広げていきました。
さらにアニメ映画『ジョゼと虎と魚たち』のために書き下ろされた最新曲「心海」、主題歌「蒼のワルツ」を含むEP『廻廻奇譚/蒼のワルツ』が2020年12月23日に発売されます。EPに封入されたシリアルコードはEve公式アプリ「ZINGAI」に会員登録して使用すればオンラインイベント「胡乱な円卓」に参加することもできます。
また「WonderWord」という新しいプロジェクトも発足。その第1弾として「約束」が書き下ろされました。アニメーション制作会社CloverWorksとタッグを組み、MVが制作され、今までとは違う活動が期待されています。
楽曲制作以外ではユニセックスブランド「harapeco」のプロデューサーとしてファッションデザインも手がけるほか、12月25日にはEveが原作・プロデュースを担当した漫画作品『虚(から)の記憶』のコミックス第1巻が発売。音楽だけでなく多面的な活躍を見せています。
Eveのおすすめ曲
廻廻奇譚(かいかいきたん)
『呪術廻戦』とコラボしたファン垂涎なMVです。独特なフォントによって紡がれていく歌詞は物語ともリンクしており、聴く人の気持ちをより一層盛り上げます。
息つく間もない疾走感があり、 Aメロは呪文のように無機質に繰り出されるものでありながらも、サビは非常に人懐っこいメロディーラインの温度差が曲に中毒性をもたらしていますね。
ドラマツルギー
自身のYouTubeチャンネルでアップされている動画は7426万回再生を突破。
下北沢を舞台にどこか影のあるキャラクターたちが踊り続けるコミカルなMVです。疾走感のあるメロディーラインと軽やかで心地よいギターサウンドが特徴的です。”その目に映るのは”の意味深なフレーズは、曲中にストーリーを感じさせ、没入感と絶妙な余白を作り上げていますね。
ナンセンス文学
配信シングル「ナンセンス文学」のジャケットにデフォルメされた姿が描かれているなど、Eveのなかでキーキャラクターである”ひとつめ様”が踊りまくっているMV。元々はEveの夢のなかに現れた人物だったそうです。
「ドラマツルギー」同様、現実世界にある場所をモチーフにしながらも、アニメーションだからこそ成せる表現を用いて、不気味さとユーモラスが共存している独特な楽曲観を感じることができます。
心予報
ガーナチョコレート “ピンクバレンタイン” テーマソング。
MVはロッテガーナとコラボしたスペシャルアニメーション・ショートフィルムになっています。企画とプロデュースを川村元気、監督は『3月のライオン』(第2シリーズ)、『進撃の巨人』(Season 3)などのオープニングを担当した依田伸隆。
さらに『ラブライブ!』などを手掛けた斎藤敦史がキャラクター・デザインを、アート・ディレクターにはchelmico「Easy Breezy」のMVで監督を務めている田向 潤を迎えた贅沢な布陣。サウンド、映像ともにポップでハートフルで甘酸っぱい作品に仕上がっています。
SHARE
Written by