6月解散の℃-uteがラストシングルをリリース
6月12日にさいたまスーパーアリーナで開催されるライブをもって解散する℃-uteが3月29日に新曲『To Tomorrow/ファイナルスコール/The Curtain Rises』をリリース。11年間、アイドルを続けてきた℃-uteの思いが詰まったラストシングルは、アイドルの枠を超えて、音楽界の伝説の名盤になること間違いなしです。そんな℃-uteの新曲をレビューします。
℃-uteって?
℃-uteはハロー!プロジェクトに在籍するユニットで、2005年に結成したアイドルグループです。結成時にはグループの半数が小学生というアイドル市場稀にみる若さでデビューしました。メジャーデビュー後はレコード大賞最優秀新人賞を受賞するなど、順風満帆なアイドル街道を突き進んでいましたが、結成時に8人いたメンバーも気づけば5人まで減り、一時はグループ存続の危機に立たされます。その後、各メンバーのスキルと意識の向上で「℃-uteのパフォーマンスはすごい」という武器を手に入れ、アイドルが憧れるアイドルグループに進化しました。
2015年からはハロプロの最年長グループとして、ハロプロの看板を背負い活動。2016年8月20日に2017年6月もってグループを解散することを発表しました。ファンとともに解散ロードを歩む中、6月12日に念願のさいたまスーパーアリーナでのライブを最後に℃-uteの歴史に幕を降ろします。
℃-uteは初期の頃、鈴木愛理と矢島舞美の2TOPでパフォーマンスをするのが基本形でしたが、岡井千聖は歌を磨き、中島早貴はダンスを磨き、萩原舞は最年少としてのキャラと華やかなビジュアルを生かし、5人でのパフォーマンスを磨き続けました。その究極系が前回のシングルに収録されている『夢幻クライマックス』です。
出典:YouTube
それでは注目の新曲『To Tomorrow/ファイナルスコール/The Curtain Rises』をレビューしていきましょう!
大切な日はいつも雨だった『ファイナルスコール』
出典:YouTube
『ファイナルスコール』の楽曲詳細です。
作詞:SHOCK EYE
作曲:SHOCK EYE
編曲:草野将史 & soundbreakers
歌割:鈴木愛理・岡井千聖・矢島舞美多め
ポジション:鈴木愛理・矢島舞美センター
振付:山城陽子
MVでファンと一緒にライブ
『ファイナルスコール』ではライブ会場のセットで、team ℃-ute( ℃-uteのファンの名称)を呼び、パフォーマンスをする内容になっています。ライブパフォーマンスが神がかってる℃-uteらしい演出です。そして、この『ファイナルスコール』は℃-uteのラストを200人を超えるteam ℃-uteとともに作り上げるという感動的な作品になりました。タイトル通り、ライブの後半では雨が降り続ける中、パフォーマンスをしているのですが、この姿が胸を打つような美しさとなっています。
過去の振付が随所に散らば目られている
この11年間、℃-uteがリリースしてきた楽曲の振付が『ファイナルスコール』の中に盛り込まれています。『わっきゃない(Z)』などのインディーズ時代の振付から、人気曲の『Danceでバコーン!』などの振付が幅広く使われていて、ファンもニヤリとなるメモリアルな振付です。
SHOCK EYEの言葉が深い
作詞・作曲は湘南乃風のSHOCK EYEです。SHOCK EYEといえば、10周年記念でリリースした『我武者LIFE』と『アイアンハート』で楽曲制作に携わっています。特に『我武者LIFE』では℃-uteの10周年の軌跡をメンバーに話を聞きながら作った楽曲となっているので、実は℃-uteへの理解が深いのです。『ファイナルスコール』の歌詞の中にも我武者らという言葉が使用されています。
ここで、注目したいのがSHOCK EYEのライナーノーツです。『ファイナルスコール』に込められた想いと℃-uteへの愛が深すぎることに感動します。一部抜粋いして紹介しましょう。
「僕は彼女達が大好きです。歌、表情、言葉、踊り、そしてライブ。その全てが大好きです。」
上記でも触れましたが、SHOCK EYEが℃-uteに関わったのは『我武者LIFE』の時です。その日から℃-uteのことをここまで思ってくれるようになったことが℃-uteにとってもファンにとっても嬉しいことですね。しかも、アイドルとは全然畑の違うアーティストからここまで称賛されるということに、℃-uteがいかに音楽業界内で評価が高かったのかが分かります。
「彼女達が、そして、Team°C-uteの皆が、いつまでも、この12年をかけがえのない最高の日々だったと確信できるように、、微力でもその手助けがしたい!」
℃-uteの音楽性だけでなく、℃-uteが今まで歩んできた来た道のりすべてにリスペクトを持ってくれています。℃-uteにとってTeam°C-uteは切っても切れない大切な存在ですので、Team°C-uteのことも考えてくれていることに、愛の深さを感じます。
「彼女達の大切な思い出の日はいつも雨でした。」
デビューの時から℃-uteを応援している方にとって、思わず笑みが出てしまう言葉です。リーダー矢島舞美が天気予報も覆すといわれる雨女であることも関係しています。そう℃-uteのイベント日は雨が多いのです。でも、その雨は℃-uteにとってもTeam°C-uteにとっても大切な思い出です。その事をラストシングルに取り入れるあたりに、SHOCK EYEの愛情と尊敬がこもったセンスを感じます。
出典:YouTube
℃-uteの幕開けを飾る『The Curtain Rises』
出典:YouTube
続いて『The Curtain Rises』の楽曲詳細です。
作詞:つんく/Rapアレンジ:U.M.E.D.Y.
作曲:つんく
編曲:平田祥一郎
歌割:鈴木愛理・矢島舞美多め
ポジション:鈴木愛理センター
℃-uteの真の幕開けソング、最初で最後のRAP
こちらは℃-uteの師匠であり第2の父親ともいえる、つんくが制作した楽曲です。詞には℃-uteのラストライブの幕開けをイメージした他、メンバーの次の人生への幕開けを歌うという思いが込められています。意外にも今まで本格的なRAPを使用した楽曲が無かった℃-uteにとって、最初で最後のRAPを盛り込んだ楽曲になっています。衣装も黒を基調としていて、アイドルの域を超えたカッコいいパフォーマンスを魅せる大人の℃-uteになっていますね。
鈴木愛理・矢島舞美の2TOP体制
℃-uteといえばメジャーデビューの頃から、鈴木愛理と矢島舞美がセンターを務め、歌割の多くも担当してきました。5人体制になった時に、メンバー全員に見せ場ができるようになっていくのですが、5人体制中期までは鈴木愛理と矢島舞美の2TOPを軸にしていた楽曲が多かったのが特徴です。バラエティでも活躍中の岡井千聖が潜在的に秘めていた歌唱力をものにした後期から鈴木愛理・矢島舞美・岡井千聖の3人でメイン歌唱するようになり、℃-uteのパフォーマンスが完成されたのですが、『The Curtain Rises』では久しぶりに鈴木愛理と矢島舞美の2TOP体制のパフォーマンスになっています。
℃-uteの本音を歌った『To Tomorrow』
出典:YouTube
『To Tomorrow』の楽曲詳細です。
作詞:つんく
作曲:つんく
編曲:鈴木俊介
歌割:鈴木愛理・岡井千聖・矢島舞美多め
ポジション:矢島舞美センター
ラストシングルはハロプロメンバーとコラボ
『To Tomorrow』のMVでは、ハロプロメンバーがダンスシーンで出演しています。各グループからリーダーとサブリーダー。ハロプロ研修生からは過去に℃-uteコンサートツアーに帯同したメンバーから選抜されている形です。メンバーの詳細は下記にまとめました。
モーニング娘。’17:譜久村聖・生田衣梨奈・飯窪春菜
アンジュルム:和田彩花・中西香菜・竹内朱莉
Juice=Juice:宮崎由加・金澤朋子
カントリー・ガールズ:山木梨沙
こぶしファクトリー:広瀬彩海・藤井梨央
つばきファクトリー:山岸理子・小片リサ
ハロプロ研修生:一岡伶奈・堀江葵月・高瀬くるみ・前田こころ・川村文乃
つんくのハロプロ史上初の試み
『The Curtain Rises』がラストライブの幕開けを歌うならば、『To Tomorrow』はラストライブの最後に歌うイメージで作られた楽曲だとつんくは自身のブログで話しています。そして、作詞をする際に初の試みをしたことが明かされました。
本当の心の中はどうなってるんだろう。
そう思ってメンバー一人一人にぶっちゃけの心の中を聞きました。
今までは歌詞を書くとき、メンバーにいちいちどんな気持ち!? なんてリサーチした事なんてありません。僕は僕の作品として僕の頭でクリエイトした歌詞を書くのですが、今回だけは、彼女たちの最後のシングルとして歌うときに、自分の心にない事を歌うのは辛いだろうなぁって思って。引用:つんくオフィシャルブログ
昔、秋元康とつんくの対談で「つんくの頭の中には中学生くらいの女の子がいる」と言われていましたが、つんくはハロプロメンバーの様子を見て、歌詞のインスピレーションをもらっていることが多いと書籍で話していたことがあります。プロデューサーとしてよくメンバーの様子を見ているなというところでしたが、今回はメンバーに直接心境を聞いて楽曲制作しています。それほど、大切に育てた娘のような存在ですし、聞いて見ないと分からない一面があるというのも、℃-uteが大人の女性になったということなのでしょう。
歌詞のラストにある「今日まで本当にありがとう全部やりきったよ Feel fantastic!!」に℃-uteの思いが詰まっています。
℃-uteの新曲『To Tomorrow/ファイナルスコール/The Curtain Rises』のレビューいかがでしたか?
多くの人に愛され、奇跡のアイドルグループとなった℃-uteは6月に解散の時を迎えます。今、℃-uteは春の桜のように、美しく咲き誇り、すべての花びらが散るまで全力で花を咲かせている最中。そんな℃-uteが送り出す最後のシングル『To Tomorrow/ファイナルスコール/The Curtain Rises』は3/29リリースです!
℃-ute
『To Tomorrow/ファイナルスコール/The Curtain Rises』
2017/03/29リリース!!
詳細はこちらから
℃-ute公式サイト:http://www.helloproject.com/c-ute/
℃-ute公式YouTubeはこちら
℃-ute公式ブログ:http://ameblo.jp/c-ute-official
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