フリースタイルダンジョンの盛り上がりなどにより、日本語ラップが熱い盛り上がりを見せた2016年。これまで日本のヒップホップを支えてきたレジェンドたちが一般大衆にも「発見」「再発見」されたり、多くのラッパーがデビューするなど、ヒップホップジャンルにとっては収穫の多い一年でした。
そんな中、ヒップホップ界に新たな旋風を巻き起こしそうなフィメールラッパーがいます。
それが噂の現役JKラッパー ちゃんみな です。
現役JKラッパーちゃんみなとは?
1998年10月14日生まれ。日本人の父と韓国人の母を持つ18歳の現役JKで(2017年1月現在)、日本語、韓国語、英語を話すトリリンガル。
韓国生まれの東京・練馬育ち(地元では「練馬のビヨンセ」と言われているらしい)、幼い頃は韓国の他、アメリカでも暮らしていたそうです。
(地元が練馬といえば練マザファッカーのD.Oが、ルーツに韓国といえばKOHHが思い起こされますね。)
(この動画の4:31~は韓国語でラップもしています)
そんな彼女の名を世に知らしめたのが、T-PABLOWやRude-αなどを輩出したことで有名な『BAZOOKA!!!高校生RAP選手権』です。
第9回に出場し、同じJKフィメールラッパーのRei©︎hiとの一戦で見せた圧倒的な存在感で注目の的になりました。
2016年4月にインディーズでシングル『未成年 feat. めっし』を配信し、ITunes Storeのヒップホップランキングで一位を獲得。8月には二作目の配信シングル『Princess』を発表、さらにTeddyLoidによる『SILENT PLANET 2 EP Vol.3』からの先行シングル『ダイキライ feat. ちゃんみな』にも客演しました。
ラップとの出会い
ここで少し、彼女がラップと出会ったきっかけについてご紹介したいと思います。
彼女はもともと歌手になりたくて、主にバラードを歌っていたとのこと。
しかし、そんな彼女をラップの道にいざなったのは、なんと日本でも大人気の韓国アーティスト『BIGBANG』!!!
彼らの音楽に衝撃を受けたちゃんみなは、ラップに挑戦するようになったそうです。
(SSTV配信の番組「オタク IN THA HOOD : ちゃんみな」より。『未成年』でfeaturingしている彼女の親友めっしが、ちゃんみなの部屋でBIGBANGのポスターを見つけた一幕)
日本のヒップホップ界はまだまだ男社会?
ところで、読者のみなさんが日本のラッパーと聞いて頭に思い浮かべるのはどんな人でしょうか? ZEEBRA、宇多丸、DEV LARGEといった日本のラップシーンのパイオニア? それともR-指定やDOTAMAといったフリースタイルダンジョンのモンスターたち?
色々な人が思い浮かぶでしょうが、それらのほとんどが男性なのではないでしょうか?
そう、日本のヒップホップ界はまだまだ圧倒的に男性が多い「男社会」なのです。
確かに、RUMIやCOMA-CHIなどのフィメールラッパーは多くのヒップホップファンを夢中にさせてきましたし、その功績は大きいです。しかし、知る人ぞ知るコアなラッパーというイメージがあるのではないでしょうか。
EAST END×YURIの市井由理やM-floのLISAの名も思い浮かびますが、あくまでもユニットやグループとしての活動に焦点が当たりがちですし、どちらかと言えばヒップホップよりもポップスの世界で活躍するアーティストです。
また、近年では、DAOKOやCharisma.com、水曜日のカンパネラ、あっこゴリラなど、数々の若いフィメールラッパーが注目されていますが、彼女たちはどちらかというとアーティストイメージの強いオルタナティヴなラッパーという印象もあります。
……ということは、「本格派のフィメールラッパーの椅子」は、この国ではまだ空席だといえるのかもしれません。
そして2017年、ちゃんみなこそが、その空席の椅子に座るにふさわしいのではないでしょうか。
その訳について、彼女が持つ3つの「魅力」に触れてご紹介していきたいと思います。
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