最果タヒ原作の短編映画シリーズ『さいはてれび』がフジテレビオンデマンドで2月13日から配信されています。
10年代最注目の詩人「最果タヒ」の詩集を若手監督が独自の視点で描くショートフィルム
『さいはてれび』は、10年代最注目の詩人「最果タヒ」の詩集『死んでしまう系のぼくらに』『夜空はいつでも最高密度の青色だ』を原作に、健新進気鋭の若手監督、山戸結希・荒船泰廣・二宮健らが独自の視点で描き出すショートフィルム。カルチャーの新時代を担う3人の女性アーティスト、ぽん(ORESAMA)・上坂すみれ・吉澤嘉代子の3人が主演し、最果の詩の世界観を表現します。
第1弾となる今回のラインナップは、荒船泰廣監督、ぽん(ORESAMA)主演による『恋する心臓』、山戸結希監督、上坂すみれ主演による『文庫の詩』、二宮健監督、吉澤嘉代子主演による『MEDIOCRITY GIRLFRIEND』の3作品。
#1 恋する心臓
フクはサイコキネシスが使える女の子。
超能力の研究のため研究施設に収容されているが、別の被験者のゆーりのことが気になっている。
そのゆーりから、ある日施設を脱走して「東京」に逃げようと誘われるフク。
能力を駆使して脱走に成功したフク達であったが、ある事故が起こる。
【出演】
ぽん(ORESAMA)/奥村秀人
#2 文庫の詩
さい「ひとはね、何を汚いと思うかで、その人の価値が決まるんだよ」
はて「どういうこと?」
どうしようもなく続いてしまう場所、離れ離れになってゆくふたり。
口ずさむのか、叫ぶのか。
一篇の詩が、離れ離れになってゆく。
【出演】
上坂すみれ/AsuMi
#3 MEDIOCRITY GIRLFRIEND
ウラノスは、自分の凡庸を嘲り笑うが、アフロディテは、自分の凡庸がどこにあるのかなんて知らない。
ウラノスは、自分の関心を知っているが、アフロディテは、自分の「はい」も、自分の「いいえ」も、知らない。
結局、「凡庸の恋人」は誰なのか、なんて、ふたりにも、ふたり以外にも、よく分からなくて。
それでもウラノスは、自分の凡庸が覆されることを期待した。
アフロディテは、自分の「はい」か、自分の「いいえ」くらいは、知られる気がした。
【出演】
吉澤嘉代子/滝口ひかり/佐津川愛美
また音楽は、小島英也(ORESAMA)、Vampillia、浅見北斗(Have a Nice Day!)がそれぞれ手がけており、サウンドにも要注目です。
ぽん(ORESAMA)は「演技は初めてでしたが、沢山の方のお力添えにより、奇妙で切ない、とても素敵な作品になりました」とコメント。上坂すみれは「普段は声優として声のお芝居をしているので、映像の作品に参加させていただくと聞いたときはとても驚きました」と当時の心境を明かし、吉澤嘉代子は「撮影ではほとんど睨んでおり、わたしの中の怒りをひとつの場所にあつめようと集中しました」と言葉を残しています。
ぽん(ORESAMA)コメント
私の演じる主人公のフクは、まるで私の写鏡のような子でした。内向的で自信がなくて、臆病で。だから彼女の言動にどんな気持ちが隠れているのか手に取るように分かる気がして、初めて台本を頂いた時からずっと彼女を抱きしめてあげたい気持ちでいっぱいでした。演技は初めてでしたが、沢山の方のお力添えにより、奇妙で切ない、とても素敵な作品になりました。「恋する心臓」ぜひ見て下さい。上坂すみれコメント
普段は声優として声のお芝居をしているので、映像の作品に参加させていただくと聞いたときはとても驚きました。監督のイメージは自由自在で、その場で次々に変化していくので、「台本を読んできて、あらかじめ作ってきたものを出す」ということが成立しない、そして自分を取り繕うことのできない空間でした。「文庫の詩」の、有機的な鉱物みたいなこの詩の言葉の力が、届くことを願います。吉澤嘉代子コメント
生涯、ふとももは出さないと思っていました。初めてのニップレス、吸ったことのない煙草、美少女とのキス。もうわたしどうなっちゃうの~!という不安こそあったものの、二宮健監督から完成として送られた映像はうつくしいものでした。撮影ではほとんど睨んでおり、わたしの中の怒りをひとつの場所にあつめようと集中しました。すると愛情があふれてくるのです。ふと怒りと愛情は近しく在るのかと思いました。
■フジテレビオンデマンド『さいはてれび』:
http://fod.fujitv.co.jp/s/genre/drama/ser4953/
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