「ダークサイド」って聞こえはだいぶ暗いイメージ。でも日々生きていれば悲しいこととか切ないこと、ちょっと独りになりたいこととか考え事したいこととか、もちろん落ち込むこととかあるのは当たり前。そんな時、そっとそばにいて寄り添ってくれる音楽を「ダークサイドな音楽」と呼ぶことにします。そうして気がついたらまた、明日に向かっている自分に気がつくのかもしれません。そんなダークサイドな音楽を紹介してくれるのはインディーズ・レーベルYOUTH RECORDSとクリエーティブ・スタジオfactory1994と酒場bar天竺と。音楽屋、芸術家応援屋、音源創作屋、企画屋、装丁屋、映像屋の庄司信也さんのMIXTAPEです。
Henning Schmiedt『kalte hande und die stille』
ドイツ人ピアニスト、ヘニング・シュミートによる『Schnee(雪)』と名付けられた本作の冒頭曲。以前、来日公演の際、東北地方を初めて訪れた際に見た雪景色にインスピレーションを得た作品。私の原風景である東北の厳しい寒さの中にある、仄かに伝う暖かさを想起させる。
one dove『There Goes The Cure』
Primal screamの3枚目スクリーマデリカを手がけたアンディ・ウェザオールの秘蔵っ子と謳われたグループ。アシッドハウス、ダブ、サイケなサウンドを軸に奏でられる空から舞い降りる雪の結晶感がハンパない。ああ、刹那で、ロマンチックやなー。
tim buckley『morning glory』
jeff buckleyの実父の氏の名曲。この曲はほぼ暖炉でしょう。包まれなさい。
HOPE SANDOVAL & THE WARM INVENTIONS『Suzanne』
MAZZY STARのホープ・サンドヴァルとMY BLOODY VALENTINEのドラマー、コルム・オコーサクとのデュオ名義であるHOPE SANDOVAL & THE WARM INVENTIONSの1stから。美しさの結晶しかない。耽美的響き。聴けば、すぐ解せます。
JACKS『時計を止めて』
爺むさいことを言うようだが、何でもかんでも音楽で「盛り上がれ」ばいいのか、なんとことを頭擡げる瞬間が多々ある。そんなことより、時代に消費されない普遍的な歌が聴きたい。真夜中に、ひっそり独り向き合う楽しさだってあるはずだ。こういう説得力がある日本の歌がかつてあったと云う素晴らしさを知ってもらい、ような気がする。
PROFILE
庄司信也
音楽屋、芸術家応援屋、音源創作屋、企画屋、装丁屋、映像屋。要は音楽よろずやm(_ _)m。
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