ーー3人のプロデューサー、茂木欣一などスタジオミュージシャンが手腕を発揮している一作ということもあり、今後はより多くの人との共演を想像してしまいます。この人と共演したい/コラボレーションしてみたいという方はいらっしゃいますか?
戸渡:うーん、たくさんいるのですけど、Boboさん(90年代ポストロック/オルタナティブロックバンド「54-71」のドラマー。くるり、雅-miyavi-、フジファブリック、TK(凛として時雨)などのサポートドラマーとしても活動)、U-zhaanさん(日本を代表するタブラ奏者 実験的な作品を残しながら多くのミュージシャンともコラボしている)、今回「Sydney」でドラムを叩いてもらってる茂木欣一さん、でしょうか。あと、ワールドミュージックにくくられているようなミュージシャンや演奏者と一緒にやってみたいですね。
Miyavi “Whats My Name?” – NAMM 2013(ドラムを叩いているのがBOBO)
ーー憧れの存在はいますか? 一人あげていただければ嬉しいです。
戸渡:ジェフ・バックリィですね。彼は音楽に対してすごく純粋だったと思うんです。90年代中頃って、彼のようなシリアスで気怠げな音楽があまり好まれていなかったように個人的には感じていて、そのなかでああいう風に自分の中にある音楽を突き詰めてやりきっていく強さには憧れますね。今の時代の人にも好きな人多そうですしね。
ーー僕もジェフ・バックリィは大好きですね。
戸渡:やっぱり(笑)。最近になって新作が発売されましたしね(2016年3月発売の『You & I』)。
ーー今作ではプロデューサーとしてたくさんの人が関与してきていて、サポートミュージシャンも多い。そのなかで、ご自身は歌とアコギを数曲だけ弾いているだけに留まっていて、これはシンガーソングライターというよりは1つのバンドのような作品になっている、その意識や違和感はご自身の中でどうなんだろうか?と思っていたんです。ですが、いまジェフ・バックリィの名前を出されて、「そういえばジェフ・バックリィもバンドを率いて活動されていたシンガーソングライターだ」と気がついて、お2人にものすごく近いものを感じられるようになりました。
戸渡:確かにそれはあるのかもしれないですね。たしかジェフ・バックリィもバンドメンバーを固定してライブ活動を回っていたって言ってましたもんね。そう言われてみると、バンドももちろん好きですが、シンガーソングライターに強く影響されている気がしますね。
ーーどんな方があがりますか? ワールドミュージック系の方でも。
戸渡:エリオット・スミスですかね。
ーーローラ・マーリングはいかがでしょう?
戸渡:あ、そうですね、ローラ・マーリングも大好きなんです、すごく影響を受けてますね。というか一緒にライブしてみたいくらいですよ(笑)。
ーー未だに来日公演すら行われてないのがすごく残念ですよね。彼女はまだ26歳ですし、戸渡さんとも年齢も近いですが、すでに5作もアルバムを出していますよね。
戸渡:同じローラでいうとローラ・ニーロも好きですね。バンドとシンガーソングライターどちらも好きですが、シンガーソングライターでバンド編成だと、シンガーソングライターの気持ちややりたいことに寄り添って音が乗っかるので、一つの世界観をより強く感じさせてくれる気がするんです。ローラ・ニーロの曲…「Save The Country」を聴くとそこを強く感じますね。
ーー最後に今後の活動の話をさせていただきたいのですが、今作を発売した後も様々な活動が行われていくと思います。ずばり、夢や目標はあるでしょうか?
戸渡:最近、ワクワクすることが減ってきたように個人的には感じているので、僕自身が変化し続けながらずっとワクワクさせ続けていきたいなと思います。あと、僕自身が音楽に救われ続けてきた人間なので、自分の中から生まれてきた音楽が誰かの拠り所になるとすごく嬉しいですし、一つの目標としては日本武道館を目指したいなと思ってます。たくさんの人にとっての拠り所になれている、分かりやすい目標ですし、一つの通過点でもありますね。
戸渡陽太
枠に収まらない感性の放出で歌を紡ぎ出し、唯一無二な声を武器に独自の世界へと引き込むシンガーソングライター。
高校に入り、歌を作り、歌うことに興味を持ち、ギターを弾き始める。ギターを弾き始めてすぐにオリジナル曲作り、地元福岡のライブハウスのステージに立つようになる。その後、「閃光ライオット」をはじめとする各種オーディションを受け、全国各地のライブハウスでの経験も積みながら、徐々にその演奏スタイルとパフォーマンスを身につけ、注目を集めるようになる。
2013年、「MINAMI WHEEL」に初出演。2014年、ロッキング・オン主催のコンテスト「RO69JACK」にて入賞。同年11月には初の全国流通盤となる「プリズムの起点」を発売。地元・FM福岡「Hyper Night Program GOW!!」のマンスリーレギュラー出演を始める。2015年、iTunes「NEW ARTIST スポットライト」に選出。3月にデジタルシングル「世界は時々美しい」、6月には2nd EP「孤独な原色たち」を発売。「SUNSET LIVE」「MUSIC CITY TENJIN」「HAPPY JACK」「MUSIC CUBE」「NEKOFES」「SAKAE SP-RING」「SWEET LOVE SHOWER」「MINAMI WHEEL」など全国各地の大型フェスへも出演を果たす。10月からは、名だたるミュージシャンとの一対一の“勝負”をコンセプトにした自主企画「戸渡陽太10番勝負」を開催。
そして、2016年6月15日、JUSTA RECORDSよりメジャーデビュー。
戸渡陽太 OFFICIAL WEBSITE
『I wanna be 戸渡陽太』
2016年6月15日(水)発売
CD+DVD:CTCR-14911/B / 3,564円(税込)
CD:CTCR-14910 / 3,024円(税込)
[ CD収録内容 ]
01. Beautiful Day
02. Sydney
03. SOS
04. Nobody Cares
05. ギシンアンキ
06. Nora
07. さよならサッドネス
08. 青い人達
09. 木と森
10. すべては風の中に
11. 世界は時々美しい
12. グッデイ
[ DVD収録内容 ]
1. Beautiful Day
2. Sydney
3. すべては風の中に
他全5曲ミュージックビデオ収録予定
「戸渡陽太10番勝負 〜Vol.7〜」
日時:6月18日(土) OPEN 17:00 / START 17:30
会場:渋谷 STAR LOUNGE
料金:前売 2,500円+1ドリンク
出演:戸渡陽太
with Guitar:深沼元昭(PLAGUES,Mellowhead,GHEEE)、Bass:高桑圭(Curly Giraffe)、Drums:白根賢一(GREAT 3)
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