SUPER BEAVERの2017年
――2017年、どんな一年にしましょうか?
柳沢:ポジティブな意味での「初めて」を今年もいっぱい経験できたら嬉しいなと思います。やっぱり本当に頑張ってないとそういうことってないと思うんですよね。ちゃんと頑張って、「こういうところでライブできたね!」とか、「こういうイベント出れたね」とか、「初めてだね、これ」っていうのを増やして、みんなでうまいメシ食いたいとは個人的に思いますね。
上杉:いろいろざっくりした話になるんですけど、バンドっていうのを踏まえ、周りの人とかお客さんもそうですけど、人を好きになれたらいいなと思うんです。今嫌いなわけじゃないですけど、大きい意味でもっと人を好きになって、そういう気持ちをもっと伝えられたりとか、誰かの気持ちを汲み取ってあげられるようになったりとかしたい。そういうところとSUPER BEAVERはもはや直結しているような気がするんで、もっと人と向き合いたいです。
渋谷:僕は毎年、抱負を設けたりとかあんまりしないんですけど、でもやっぱり2017年は本当に貪欲でいたいなっていうのは思いますね。触れるものとか、自分が吸収できるもの、映画もそうだし本もそうだし、僕がまだ踏み込んだことがない芸術ももしかしたらあるかもしれないし、落語もそうだし、そういうものと触れる時間っていうのを長くしたい。あとはやっぱりいろんな人と一緒にいたいので、いろんな人と飲みに行きたいし、いろんな人とお話をしたいし、そうやっていろんな人の言葉や考えを聞きたい。バンドでも「こういうところでやってみたい」とか、「こういう表現をしてみたい」とか、「こういう人と一緒にやってみたい」っていうのを正直に求めていくという姿勢は、殊更強くしていきたいと思ってます。はい、じゃあ(藤原に)締めです。
藤原:なんかね、大体言うことはみんなが言ったね。
渋谷:ずっとお腹鳴ってたしね(笑)。
藤原:失礼しました。こんな大人になると思わなかった(笑)。
上杉:反省で締めんなよ(笑)。
藤原:2017年は、インタビュー中にお腹鳴らないようにしたいです(笑)。
SUPER BEAVERの運命の出会い
――最後に、みなさんにとって運命の出会いをお聞きしたいです。思い浮かぶ方からで良いんですが……。
柳沢:じゃあ僕、先にいいですか? まあ、やっぱメンバーじゃないですかね(笑)。ていうかやっぱ高校入学ですかね。僕、中学のときに、本当に先を見ずに親に「高校は行かない」って言ったんです。そうしたら親に、「高校だけは行っときな」って返されたんですけど。でも内申点が低すぎて、私立の推薦だと、男子校の、鉄道をすごいちゃんと勉強する専門学校っぽいところしか入れないってことが分かって。
上杉:もしかしたら車掌さんになってたかもしれないの?
柳沢:正直、鉄道のことにはあんまり興味はなかったし、かつ、高校行って男子校なんてありえないと思って。共学が楽しいんだろって思ってたんですよね。だから、あのときだけめちゃくちゃ頑張って勉強したんですよ。それで入った高校で、このバンド結成です。まさか十何年もやるようなことになるとは思ってないじゃないですか。そういう意味では、運命の出会いというか、運命の受験だったなっていう感じは、たまに振り返ると思いますね。だってもし落ちてたらこうなってないですから。高校時代から繋がってるっていうのがでかいんで、それを思うとすごいな、っていう。
――もしその鉄道の専門学校が共学だったら……?
柳沢:それでも行かない(笑)。それはなんか違うような予感がする(笑)。
――そうですか(笑)。じゃあ次、思いついた方います? 挙手制でいきますか?
上杉:はい(挙手)! 運命の出会い! いや、なんかこう、それこそひとつじゃない。ひとつじゃないから、バンドもそうだし、いま自分が今日という日を生きてるのに関わってる人であったりとか、明日からも繋がっている人とかっていうのは、もはや全部僕は運命の出会いだと思ってるんです。それこそ、「幾つでも何度でも気がつくものなんだ」だと思いました。
――おおー! おあとがよろしいようで(笑)。
渋谷:はいっ(挙手)! 俺は上杉とね、同じクラスになったことが結構大きい。僕は自発的に動く人間じゃなくて、高校生のときは漠然と目立ちたいっていう意識だけがあった人間だったから、特に何がなんでもやりたいことっていうのはなかったんですよね。音楽は好きだったからずっと聴き続けてたけど、上杉に誘われてなかったら演る側の人間には絶対なってなかったと思う。「歌いたい」って思ったことがなかったですから。で、始まったときはなんとなく始まって、ただなんとなく歌って、っていうだけだった。そこから音楽を通じて人とのことを考えるようになったと考えると、いま一緒にいる人に対する気持ちであったりとか、両親、友だち、仲間に対する意識っていうのは、僕は音楽によって培われてるものだと思います。呼んでもらわなかったらバンドなんて一生やってなかったし。一歩間違えたら、僕には引きこもりの資質があるから、まだずっと家にいたかもしれないし。上杉に呼んでもらったっていうのは、運命的なものだったのかなと思ってます。
――上杉さん、いまそれ聞いてどう思います?
上杉:いやそれはでも、誘った側もそうだし、誘われる側も醸し出してるから。引き出してるわけですよ、自分の運命を。
柳沢:おお、めっちゃ深い話になってきたな。
上杉:だから両方に要素がないと出会わないわけじゃないですか。人はひとりだったら出会うことはないわけだから。そういう意味では、自分もやっぱそれなりの魅力を感じて話しかけたんであろうから、お互いに要素があったんですよね。
柳沢:哲学的だ。
――素晴らしいですね。ありがとうございます。じゃあそんな素晴らしいお話のあとに最後――。
藤原:全然面白いこと思いつかないな(笑)。真面目にですか? いくつかあるんですけどね。どれを言おうかなあ。じゃあせっかくメンバーのこと言ってるんで、僕も。僕は一応ギターは幼稚園からやってたんですよね。ドラムは好奇心で小学生のときに始めて。たまたま学校の先生がドラムできたんで、その人にドラム教えてもらってたら、柳沢くんも同じタイミングでバンドをやろうとしてて。自分はバンドなんてやるような性格ではなかったと思うんですけど、彼は「バンドをやろうとしてるんだけどドラムがいないらしい」って引き合わせてくれて。そっからずっとバンドやってますからね、柳沢くんと一緒に。で、SUPER BEAVERに入ってもそうなったし。
――じゃあ最初にバンド組んだのって……?
藤原:小学生ですね。6年生のときに、GLAYのコピーバンドやってました、音楽室で。
渋谷:ありえねえ(笑)。
藤原:スポーツやってる方がいいなってくらいの人間だったんですけどね。気が付いたら(人生の)半分以上もう音楽でずっと生きてていて。だから柳沢くんと出会えたからいまがあるというか。
柳沢:ヤバいですね、結成12年目にして、運命の出会いは、って聞かれてメンバーしか出てこないって、なんか気持ち悪いですね(笑)。
――いや、でも本当に仲の良さを感じます。普通、3年目とかで解散しますもんね。特に最初のバンドなんていうのは。
上杉:好きな楽器を弾きたいからバンドやるとか、曲を作ったり歌ったりするのが好きだからバンドをやる人っていっぱいいるじゃないですか。でもSUPER BEAVERは、各々演ってるパートが好きだからこのバンドをやってるわけじゃないんですよね。だから僕、このバンド辞めたらもうバンドやるか分からないですし。バンドとか音楽とかじゃない概念で活動している、っていう考え方はあるのかもしれないですね、SUPER BEAVERには。
SUPER BEAVER(すーぱー・びーばー):
東京出身4人組ロックバンド。
メジャーデビューから自主レーベル設立まで様々な経験をしつつも、2015年4月1日に結成10周年を迎え、同日にフルアルバム『愛する』を発売し、アニメ〈ばらかもん〉OPテーマとなった「らしさ」は、YoutubeでのMVの再生回数が500万回を越えるなど、現在のレーベル[NOiD]に所属してから人気が再熱。2016年1月~3月には3ヶ月連続でワンコインシングルをリリース。10周年を記念したワンマンライブは、4月10日Zepp DiverCityにて開催されソールドアウトを記録。そして、6月1日にフルアルバム「27」のリリースを迎え、オリコン初登場10位を記録。そのツアーは全国27箇所でソールドアウトを記録。2017年1月には新しいシングルのリリースと日比谷野外大音楽堂でのワンマンを含むツアーも発表。各地のフェスへの出演も増え、幅広い客層から人気を得ている。
(映画『君と100回目の恋』公式サイトから抜粋)
■リリース情報
SUPER BEAVER New Single
「美しい日 / 全部」
M-1, 美しい日
M-2, 全部
M-3 27(LIVE ver.)
発売日:2017年1月25日(水)
品番:NOID-0018
価格:¥1,000(+tax)
発売元:[NOiD] / murffin discs
販売元:Japan Music System
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◆ライブ情報
「シングル発売記念”岡東阪”ラクダSP」
2017年4月8日(sat) 岡山CRAZYMAMA KINGDOM
「都会のラクダSP〜ラクダキングダム〜」
OPEN/START 17:00/18:00
ADV/ 3,500yen(ドリンク代別途必要)
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2017年4月30日(sun) 日比谷野外大音楽堂
「都会のラクダSP〜ラクダビルディング〜」
OPEN/START 16:30/17:30
ADV/ 3,800yen
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2017年5月13日(sat) 大阪城野外音楽堂
「都会のラクダSP〜ラクダキャッスル〜」
OPEN/START 16:00/17:00
ADV/ 3,800yen(ドリンク代別途必要)
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