「MICOちゃんの歌詞はすごくイイ」って褒めてくれて
――いよいよ本題に移りますね。2人がシンパシーを感じることってなんでしょうか?
MICO : なんでしょうね……小さなことなら、たくさんある気がするんですけど。大きい部分で共通点は少ない方かなって思ってます。
ひろせ : 逆に、今まで作業をした人とは共通点はあるの?
MICO : わかりやすい例だと、同じバンドが好きってことかな。ひろせさんとはそういう話しもあんまりしてなかったですよね。
ひろせ : MICOちゃんは、今までどんな音楽を聴いてきたんですか?
MICO : 小さい頃は松浦亜弥さんが好きで、中学生ぐらいからスキマスイッチが好きになって。
――なんか意外な感じがしますね。
MICO : スキマスイッチを好きになったのは、カラオケへ行った時に友達が歌ってて、モニターに流れてくる歌詞を読んで「めっちゃ良い」と思って。それが、きっかけですね。
ひろせ : 俺も全く同じエピソードがありますよ。カラオケへ行った時に友達がバンプ(BUMP OF CHICKEN)の『ラフメイカー』って曲を歌ってて。その歌詞が面白くて「バンプを聴こう」と思って。そこから中学生の頃はずっと聴いてましたね。
MICO : 私とひろせさんは、お互いに歌詞が好きっていうことが大きな共通点かな。むしろ、そこしかないんじゃないかってくらい。
――ちなみに2人の共通点として、今年でSHE IS SUMMERもフレンズも結成1周年を迎えたってことと、お互いにバンドの解散や活動休止を経験してるってことも大きいですよね。
MICO : あぁ、確かに。ひろせさんはいくつバンドをやりました?
ひろせ : 1つ目は高校生の頃に解散をして、2つ目はnicotenだから、フレンズが3つ目ですね。
MICO : 私も音楽活動の形態としては3つかな。シンガーソングライターをやって、ふぇのたすをやって……だから3つ目。
ひろせ : 僕の場合はバンドとして、みんなで作っていくけど、MICOちゃんの場合はアートワーク、曲の方向性、自分の見せ方なんかを全部1人で舵をきっていくじゃないですか。「スゲーな」ってめっちゃ思いますよ。ソロ、バンド、ソロプロジェクトって全部を経験してるって最強っすよね。
MICO : シンガーソングライターをやっていた時代は曲も歌詞も書いて、その頃は手売りもしていたから、ジャケ写のデザインも自分で考えてました。バンドの時は歌詞も曲も書いてなかったし、なんならアートワークも任せていたんです。今はその中間で、自分の意思で発信したものを人が広げてくれて、それに乗っかる感じです。ソロとバンドの2つを経験したからこそ出来る活動を今、やっているかなって思いますね。
――こうやって2人で話すのは、いつぶりですか?
マネージャー : 最後に会ったのは2月28日ですかね。
MICO : 沖縄料理を食べに行きましたね。
――その時はどんな話をしたんですか?
MICO : ひろせさんが「MICOちゃんの歌詞はすごくイイ」って褒めてくれて。正直、自分の歌詞に自信がなかったので勇気をもらいました。それに「曲も書けるから作曲した方がイイ」って言われて泣きそうになりましたね。シンガーソングライター時代に自分の曲じゃダメだって挫折したので「そんなことを言ってくれる人がこの世にいるのか」と感動して。
ひろせ : 0から1を作る人と、1から100を作る人がいると思うんですけど、MICOちゃんは0から1を作れる人だと思うから、やった方がイイなって。僕は絶対に歌詞は書けない。なぜかと言うと、僕よりも良い歌詞を書く人たちを見てきてるから。だけど曲なら自分が良い曲をかけるって信じてるから、そこでは戦わない。戦わないって選択をしてるなら、OKだけど「自信がないから作ってない」って理由ならやった方が良いんじゃないかなって。
――そういう音楽の話って、普段からよくするんですか?
ひろせ : いや、あんまりしないっすね。相手に「そんな温度感で来られても……」と思われたくないので。それなら、ふざけている方が楽ですね。
――どうして、MICOさんには音楽の話を切り出したんですか?
ひろせ : 最初にリリースした『LOVELY FRUSTRATION E.P.』のクレジットを見た時に、「MICOちゃんが全曲作詞してるんじゃないのか」と思ったけど、今回作詞した曲を見たら「MICOちゃん全然、歌詞書けるじゃん」って。なんで、こんなに出来る人がやらないんだろうって思ったんですよ。「今から作詞する力を磨いていったら、もっと歌詞が書けるようになるし、SHE IS SUMMERって名前で他の人に歌詞を書くことにも出来るのに!」って。沖縄の泡盛を飲んでいたせいで、ついつい熱くなりました。
MICO : あははは! 泡盛のおかげなんだね(笑)。
ひろせ : 泡盛がなかったら絶対に言ってない。
――歌詞はどんな時に書くんですか?
MICO : 私の場合は曲をもらってから歌詞を書くので、曲を聴いた時に今まで書き溜めていたメモの中からどれが合うかなって引っ張りだしてきて、書いていきます。
――お二人は年齢を重ねて、グッとくる歌詞は変わりました?
MICO : 増えたぐらいで、変わりはしてないですかね。
ひろせ : 前に長渕剛さんがラジオで話てたんですけど「いつでも俺はティーンエイジャーに向かって歌ってる」って言ってて。その通りだなって。どのアーティストもティーンエイジャーに向けて歌ってるんじゃないかなと思いました。
大人になってから出会って良かったです
――ティーンエイジャーと歌詞について話しを広げますけど、学生の頃って机にお気に入りの歌詞を書いたりしませんでした?
MICO : あぁ〜、そういう人いましたよね。
ひろせ : 俺の周りでは、歌詞画が流行ってましたね。
MICO : あぁ、歌詞画ね! 好きな芸能人の画像を加工して、そこに歌詞を載せて待ち受け画像にするやつですよね。
ひろせ : (HYの)『366日』とか流行ってたな。うわ〜超ナツい。
MICO : ナツいって言葉が懐かしいよっ!
ひろせ : MICOちゃんの歌詞は歌詞画になるぐらい素晴らしいよ。だって、それぐらい1行、2行でパンチラインになってる。
――学生時代って、メッセージ性の強い画像を待ち受けにしてる人がいましたよね。
ひろせ : 俺はサッカー選手のロベルト・バッヂオが、コートの真ん中で夕日を見つめてる画像を待ち受けにしてました。あとは、ベースのネックを待ち受けにしてたり……今になると、めちゃめちゃダセェな(笑)
MICO : うふふふ! いいですね(笑)。
ひろせ : あとは、待ち受けじゃないけど、電話帳の名前を全員ひらがなにしてましたね。それが、めっちゃカッケェなと思って。
MICO : 私はあだ名で“ちゃん”まで入れたりとかしていました。
ひろせ : バッテリーの裏側に、好きな人のプリクラを貼ったり。
MICO : 鉄板ですね(笑)。
――MICOさんは学生時代、友達って多かったですか?
MICO : 私は…全然友達いなかったですね。
――すごい多そうですけど。
MICO : 今はそうですけど……今だけなんです(笑)。学生の頃は、親が厳しくて携帯は持ってるんだけどパケ放題じゃなかったから、当時周りのみんながやっていた今で言うSNS的なものをやらせてもらえなくて、みんなの会話に入れなかった。体育祭もほぼ不参加だし、修学旅行も休んだし、本当にもったいないことをしたなあって。
――学生時代、もしも2人がクラスメイトだったら仲良くなってました?
MICO : ひろせさんはクラスの中でめっちゃ明るいチームでしょ?
ひろせ : そうそう。
MICO : 私は教室に居たくないなと思って、外をずっと眺めてた。
ひろせ : えぇ! そんな印象ないわ。
MICO : その時の反省を生かして、おとなになってからはみんなといかに楽しめるかを大事にしてる。今は友達も多い方だと思うし、フットワークも軽い方だと思っています。本当に学生時代は本当に今とは真逆で尖ってて……「鬼ごっことか無理!」みたいな(笑)。
――鬼ごっこが無理?
MICO : 私が鬼になったら追いかけない。今だったら全力で追いかけるけど、その時は「追いかけてタッチすることの何が楽しんだろう?」って、鬼ごっこの意味とか考えちゃってたんですよ。
ひろせ : どこで悩んでるんだよ!話を聞いてると、クラスメイトだったら仲良くなってないかもしれない。大人になってから出会えて良かったです(笑)。
【SHE IS SUMMERリリース情報】
Swimming in the Love E.P.
発売日:2017年6月7日(水)
【CD】CL-002 ¥1,500(税込)
(CD収録内容)
1.出会ってから付き合うまでのあの感じ
2.あれからの話だけど
3.彼女になったの
4.うしろめたいいい気持
5.君のせい wimming ver.
【SHE IS SUMMER ライブ 概要】
SHE IS SUMMER 1st ワンマンライブ“Swimming in the Live”
(日程)
日時:2017年7月1日(土)/場所:SHEbuya WWW/開場17:00 開演17:30
詳しくはオフィシャルHPをチェック
SHE IS SUMMER オフィシャルホームページ
MICO 公式ツイッター
MICO 公式インスタグラム
【フレンズリリース情報】
ベビー誕生!
発売日:2017年4月5日(水)
【CD】QYCL-10008 ¥2,500(税込)
(CD収録内容)
1.ビビビ
2.シンデレラガール
3.Wake Up BABY
4.DON’T STOP
5.夜明けのメモリー
6.Thema
7.塩と砂糖
8.元気 D.C.T〜プロローグ〜
9.そんなかんじ
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