祝 結成10周年! Brian the Sunとミーティアの大忘年会で振り返るこの1年
「次の取材は、みんなで鍋にしません?」森良太の一言で決まった、Brian the Sunとミーティアの大忘年会! 今回は鍋を囲みながら、お酒を飲みながらの不思議な空気のなかでインタヴューを敢行。彼らにとって2017年は、初のメジャーアルバムをリリース、バンド結成10周年、『ブライアンフェス』の開催など、とにかく話題の尽きない1年だった。そこで、今年1年を振り返りつつ来年1月10日にリリースされる『the Sun』についても話を訊いた。
Photography_Yuya Wada
Interview&Text_Satoshi Shinkai
Edit_Satoru Kanai
(なぜ、鍋を囲んで話をしているの?と疑問を感じた方は、前回のインタヴューをご一読ください!)
10年以上付き合っている相手に「俺、本気出そうと思う」って
――では、さっそく乾杯しましょうか。
森良太(以下、森) : 今年もありがとうございました! では……。
一同:かんぱ〜いっ!
森 : (ビールを飲んで)バンドマンの習性でつい一気飲みしてしまうわ。
白山治輝(以下、白山) : そんな体育会系の畑で育ってないやろ。
森 : (鍋を見ながら)これ食べてもいいですか?
――どうぞ。食べながら、飲みながらワイワイしましょう。
森 : 腹ペコだぜ〜!
――お酒はみんな飲めるんですか?
白山 : (小川)真司は弱いんですよ。このまま飲み続けると崩壊してしまう。
小川真司(以下、小川) : もしかしたら、インタヴュー中にフェードアウトしてる可能性があるかも。豹変するのは良太ちゃう?
森 : 飲みすぎると僕が一番変わりますね。制限がなくなるんです。
白山 : 調子に乗ると、最初から最後まで一気飲みをし続けるんですよ。
小川 : 良太が酔っ払って、ライヴハウスで転がっている姿はよく見るよな。鍋食べながら飲む程度だったら大丈夫やと思いますけど。
――あははは。まずは、年の瀬なので1年を振り返っていければと思います。
森 : 今年は初めてメジャー・フルアルバムを出して、それをきっかけに今後どう活動していくか、すごく考えた1年でした。しかも(今年は)バンド結成10周年でもあったので、度々活動を振り返る機会をいただいたよね。
白山 : 見つめ直したことによって「10年もやってきたんだな」って改めて感じましたし、その先のことを考えるいい年でしたね。
――振り返ったことで、今まで気づかなかった発見はありました?
白山 : それこそ、前回「Brian the Sunはなぜバンドマンから愛されているのか?」って聞いてもらったじゃないですか。あのインタヴューは僕らからしたら目から鱗で。「え! そうだったの!?」っていう発見でした。
小川 : むしろ、言っていただいて嬉しかったよな。自分たちは愛されてないバンドだと思ってたから、「周りからそう見られてるんだ」って気付かされました。
――バンドとしての変化はいかがですか。
森 : 今までの僕らは干渉をしないことが、輪を保つための秘訣だと思ってたんですけど、それじゃいけないな、と。今年の後半は「俺はこう思う」って腹を割って話すようになりました。
白山 : 今までは、そういうことを避けてきてたんです。もしもケンカに発展したら、精神的にも体力的にも疲れるので。
森 : そうやな。他のバンドだったら普通かもしれへんけど、10年間その感じでやってきたから変えるのが大変でした。
――どういうきっかけで話し合いの機会を設けたのでしょう。
森 : 僕が一時期、どんな曲を作っていいのか分からなくなっちゃったんですよ。しかも、「(僕が)音楽にのめり込んでいるのに、他のメンバーは何してんねん?」ってストレスを感じる場面もあって。このまま、お互いの本心を分かってないと事故りそうやな、って思いました。活動も今までよりも大きなってるし、演奏技術もそれぞれ身についてきたので、ちゃんと気持ちを統一しておかないと4人がバラバラになってしまう、と。僕の「何を作ったらええか分からへん」って悩みをきっかけに、話し合いをするようになりました。
小川 : 話してなかったが故に「アイツはこう思ってるやろう」って決めつけてたことや「みんなは自分の考えを分かってくれるだろう」って考えにズレが生じてて。
森 : 本音を隠したままでも、ある程度は続けることもできるんですけど、どうせやったら気持ちよくやりたいし。このバンドがどれだけ続くかは想像できないですけど、歳をとってから振り返った時に「あの時が最高やった」って思いたいから本音を話そうと思いましたね。
――話し合ってわかったことは?
森 : あの……酒が入ってるので、ぶっちゃけて言うと……この間ミーティングをしたんですよ。メンバーに「曲に対して、もっと愛情を持って音楽に取り組んでほしい」って。
――じゃあ、それまではメンバーから愛情を感じなかった、と。
森 : 特に、僕は治輝と一番付き合いが長いからこそ「こいつはドライな性格だ」と決めつけてて、曲への愛情なんてあんまりないと思ってたんです。そしたら「2ndアルバムをきっかけに2018年のツアーをがむしゃらにやって、結果を残すしかない」って言ったんですよ。普通のことかもしれへんけど、その言葉がすごく嬉しくて。
白山 : 恥ずかしいじゃないですか。10年以上付き合っている相手に「俺、がむしゃらにやりたい」って。
森 : どないしたん?ってなるしな(笑)。だけど、そういう話をしたことで糧になったんですよね。そういうのもあって、今年はコミュニケーションをとらないといけない、って気付いた1年でしたね。
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