町中華で「オムライス」が食べたい。
「お洒落なカフェ」には、学生の頃に行きすぎて飽きちゃったし、「インスタ映え」するお洒落なレストランやビュッフェも、女子だらけで混んでいて疲れちゃう。
そんな私が今!食べたいのは、「町中華のオムライス」。
おじちゃんとおばちゃんが営む、昔ながらの中華食堂で、常連のおじちゃん達に混じってオムライスを頬張りたいのだ。
私なりの「町中華」
「オムライスなら洋食屋じゃん」とか「町中華って何よ、中華屋とどう違うの?」という声が聞こえてきそうなので、私なりに「町中華の定義」を書いてみる。
〜町中華とは〜
・本格中華ではなく、日本人の好みに寄せた中華が食べられる食堂
・チャーハンやラーメンの他に、丼ものやカレー、定食メニューなども揃う
・昭和情緒漂う古びた外観
・味のあるフォントの看板
・古いのれんや扇風機、テレビが流れている
・年配の夫婦や家族での経営が多い
・地元の人に長く愛されている=長くあるお店
そんな魅力が詰まった「町中華」が、今好きで好きでたまらないのです。
「中華オム」を食べよう
そんな町中華で、わたしが食べたいのは「オムライス」。
洋食屋やカフェで食べるようなふわふわぷるぷるのオムライスもいいけれど、それとは別世界。カフェや洋食屋では食べることのできない「絶品オムライス」が町中華にはあるのです。そんなオムライスを私は「中華オム」と呼びたい。
そして、そんな「中華オム」をフィルム写真で紹介するのが、この連載です。
七面鳥 / 高円寺
古い「中華料理」の暖簾や、店前の自販機…。ここだけ昭和みたいな空気感。
高円寺駅から歩いて6分の場所にある「中華料理 七面鳥」。
ここはわたしが初めて「中華オム」に出会った場所でもあるんだけど『ザ 町中華』なビジュアルがめちゃめちゃエモくて、それだけでテンション上がる。本当にパーフェクト…。
レトロなデザインの看板は、キュンキュンポイントの1つ。偶然ワンちゃんがいたのも最高。
コの字型のカウンターと、テーブルが3席。古い扇風機とテレビ。カウンター席からは、厨房全体が見えるのもいい。
ビールなどのお酒は、店内の冷蔵庫から自分で取ってくるスタイルで、それもなんだかドキドキ。夏の昼下がりから、お酒を飲みに来たい…。
さて、この日は「オムライス」と「カツカレー」を注文。
ちなみに「カツカレー」はメニューにないのですが、注文すれば出てきます。
食べれば「中華オムってこういうことか」って分かる、七面鳥のオムライス。
中華鍋で炒められたチキンライスには、細かく刻まれた玉ねぎと、鶏肉、そして炒った卵。ケチャップの味はそれほど濃くなく、だからか少しチャーハンを思わせる味わいに感じる。そして肝心の卵は、柔らかくてちょっぴり半ナマ感を残したトロトロ。包むスタイルではなく、ふんわり被せるスタイル。
チキンライスのケチャップ味が濃くない分、上にかかっているケチャップはたっぷり。バランスが絶妙です。
サラダ、お漬物、中華スープもついてきます。だから、食べ終わった後には超満腹。
・カツカレー(¥880)
メニューには載っていないにも関わらず、某雑誌で表紙を飾ったこともあるというこのカツカレー。スプーンに乗っている付け合わせは、福神漬けではなく紅生姜というのも珍しい。
カレールーは、普通の”お家カレー”とは違った中華だしの効いた味わい。ルーをのばすのに中華スープを使っているのだとか。だからこその濃厚さと奥深さ。それを紅生姜で中和すれば、また違った味わいを楽しめる。
カツはしっかり揚がっているサクサク系。見ての通り、大ボリューム。
カツカレーに付いてくるのは、お味噌汁とお新香。濃厚なカツカレーの合間に飲むお味噌汁は、優しすぎて癒される。
ちなみに夜は、お酒を頼むと小鉢のおかずがたくさんついてきます。しかも、これが全部サービスだというからびっくりする。ぜひ中華オムデビューに行ってみてほしいお店です。
【七面鳥】
住所:東京都杉並区高円寺南4-4-15
アクセス:高円寺駅から徒歩約6分
営業時間:11:30~15:00、17:30~21:00
定休日:土曜・不定休日曜
メルシー / 早稲田
早稲田駅から歩いて1分のところにある「メルシー」。
ここは早稲田大学が近くにあることもあり、毎日学生やサラリーマンで大賑わい。そんな学生食堂のような懐かしい雰囲気がたまらないお店。
「軽食&ラーメン」という謎の組み合わせ。中華屋なのに「メルシー」。気になる、、、。
・オムライス(¥590)
アルミのお皿っていいですよね。クレープのような薄焼きの卵に包まれたチキンライスは、中華鍋でじっくり炒められた香ばしパラパラ系。ケチャップの味は薄めで、醤油味や中華だしの味も感じる。
うん、これはもはや「チキンライス風チャーハン」といってもいいかも!ボリュームも大きすぎないので、女子でもペロリといけちゃいます。
・ラーメン(¥400)
もう一つ、メルシーで頼むなら「ラーメン」をチョイスすべき。¥400という安すぎる価格にあまり期待をせずに食べると、おいおい、まさかのうまさじゃないか!醤油ベースのスープが予想以上に濃厚。
看板に書かれていた「軽食&ラーメン」のラーメンは、このラーメンだったのか!と納得。
床の模様も、この学校みたいな椅子も、週刊誌もいい味出してます。
店前にあるディスプレイはついチェック。食品サンプルの色が変色していたり、色褪せてるほどいいよね。
お昼時は、ほとんど満席のことが多いです。でもあえてその混み合っている時間に行くのが好き。程よくガヤガヤした感じが学生食堂を思い出させてくれて、懐かしい気持ちになります。
【メルシー】
住所:東京都新宿区馬場下町63
アクセス;早稲田駅から徒歩約1分
営業時間:11:00~19:00
定休日:日曜・祝日
教えたくないけど、こっそり知ってほしい「中華オム」。
これからこっそり紹介していくので、次回もお楽しみに…!
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