草木染めの染料は五倍氏と矢車。
この染料を使って、私は草木染めで染まる限界の黒を知りたくて。草木染めってイメージすると、柿渋と呼ばれる赤茶やウコンのような黄土色のようなくすんだ色をイメージする人、多いと思います。
かっこいい黒、できないのかなあ。とずっと疑問に思っていた。
工房長に「けっこう大変だよ。」言われながらも、黒にチャレンジ。
鍋で染色材を煮立てて、ザルで漉し、染料を作ります。まずは、この植物染料だけで地色をつけます。徐々に濃度を上げていくほうが、綺麗な染色ができる。
そのあと、金属液を用いて媒染という作業に入ります。ここでも同様に金属液が混ざった水の中で生地を繰る、洗う、繰る、洗う。この作業を数回繰り返すことで、色素の繊維染着を良くし、染色濃度をどんどん上げて濃い色に染め上げていきます。
五倍氏で4回、矢車で5回。全部で9回ほどこの作業を繰り返して、念願の草木染めの黒まで到達できました!
すごい達成感!そして、すごい疲労感!
集中していたのであっとゆうまでしたが、スタートしてから3時間半ほど時間が経っていました。
同時に、藍染もさせてもらいました。藍染は、草木染めの中でも特殊で、草木染めの染めとは全く違う原理の染色方法です。
簡単にいうと、染めるというより、付着させると言うほうがわかりやすい。藍染の原子が繊維に引っかかることで色が付着するイメージです。デニムなどインディゴや藍色の生地が色落ちするって皆さん知っていますよね。色の原子が付着してるだけなので、取れやすいんです。なので、他の染料と比べると色落ちしやすいのが藍染なのです。
藍染体験はもう少し工程が簡潔。
原料の藍を発酵させて作られた藍液の中に繊維を決まった時間(30秒ほど)入れて、液の中で満遍なく染まるように生地を手で優しく繰ります。取り出して、空気に触れると酸化が始まり、藍色となっていきます。最初は薄い色ですが、この工程を繰り返すことで濃い藍の色になっていく。
工房チーフの中村さん
私につきっきりでレクチャーしてくださいました。ありがとうございました。
草木染め工房 夢細工
URL:http://www.yumezaiku.com/
秋月工房
住所:〒838-0011 福岡県朝倉市秋月野鳥469-1
営業時間:10:00~17:00
TEL:0946-25-0273(代)
FAX:0946-25-0277
工房見学体験染めできます。※要予約
秋月本店
住所:〒838-0011 福岡県朝倉市秋月野鳥708-6
営業時間:10:00~17:00
定休日/年末年始
TEL:0946-25-0032(代)
FAX:0946-25-0043
秋月の本店では、草木染めされたオリジナル製品を販売。色数は約400種類以上。
とても有意義な経験をさせていただいた、工房染めもの体験。
ナチュラルフード、オーガニック製品、無農薬、無添加、化学調味料不使用。
最近ではたくさん見る文字だし、気になりますよね。衣服や寝具はオーガニックコットンやリネンがいいなど、食品だけでなく、身の回りのものでもナチュラル思想は、とても注目されています。
私も服作りをしているので、もちろん気にして見ているけど、特にきっかけになったのは新しい衣服を洗った時のこと。いつもだと洗濯機で洗うところを、その時何となく残り湯で手洗いしたんです。
その時の洗い水が思っていたより濁ったのをみて、驚きました。服は黒色じゃないのに、水が灰色に濁っている・・・。
SHARE
Written by