エイベックスとテレビ東京が15年ぶりにタッグを組んだ、次世代オーディション番組「ヨルヤン」から、10代のボーカリスト5名が合格した。その名も「mzsrz(ミズシラズ)」!
“声”にフォーカスし、選び抜かれた精鋭たち
番組を試聴していた方々なら、すでにお分かりだと思うが、まず、特筆すべきは、彼女たちの”歌唱力”の高さである。昨今における10代のシンギングレベルは年々上がっているとの分析もあるが、これほどまでとは……! と、驚いた視聴者も多いのではないのであろうか。若さによる爆発力も然ることながら、誰もを唸らせる“声”がそこにはある。そう、彼女たちのコンセプトは変幻自在な「多様声」と「憑依声」にこそある。
そんな、次世代のボーカリスト・コレクティヴが、2021年1月11日(月)に、YouTube再生回数2億回を越えるボカロ界のトップ・クリエイター・DECO*27プロデュースによるデビュー曲「夜明け」にて、満を持してデビュー。「夜明け」のミュージック・ビデオが、公開となった。
「夜明け」Music Video
監督を務めたのは、RCA(Royal College of Art)出身のHiroki Yokoyama。彼女たちと同世代の誰しもが抱える不安定で儚い心を、異常にアンバランスなシーンと、唐突に終わりの瞬間を迎えんとするオブジェクトの描写で表現。映像の最後は、5人が決して生きやすくはないであろう、暗くも明るくもない「分からない未来」に果敢に立ち向かうシーンで終わる。
そして、「水」からインスパイアを得て、透け感やリフレクション豊かなマテリアルと流動性を兼ね備えた「BALMUNG」の、アウターが印象的なスタイリングを手がけたのは「DEMI DEMU」。対比的に、あえて岩のように重厚かつ硬質にデザインされた足元からは、逆に水が持つ重みや淀みが感じられる。
さらに、オーディションを経てデビューを迎えるまで、多くの涙を流してきた彼女たちの頰を伝う
「ティアドロップ」を施したメイクアップは「EBARA」によるもの。時折り悲痛さえも感じるシリアスな表情を、等身大の瑞々しさと弱々しさで彩っている。
オーディションにおける軌跡と、メンバー各々の魅力に迫る!
まず、一次審査で選ばれた4名の中で唯一勝ち残ったのは、当時13歳だった最年少の作山 由衣。「なんだ、このビブラートは…!」などと審査員からも、感嘆の声が溢れ出す。彼女の合格を持って、「もっと様々な人を観たい! 本当にヒットするグループを作り出すのは、それぐらい難しいこと」という彼らからの要望もあり、更なる募集が開始される事態となった。
そこから、さらに応募者が殺到し、最終的に作山を含めた8人に絞り込まれる。そして、行われた最終審査は、ライブハウスにて生演奏をバックに歌うという一発勝負の形式となった。
課題曲は、DECO*27作曲による「インベーダー」。緩急めまぐるしいメロディーラインと激しいサウンドがクールな、難易度の高いロックナンバーだ。その舞台で見事合格したメンバーたちを、各自のTikTokで歌われている、カヴァーソング映像も含め、紹介しよう。
大原きらり
近畿大会代表者として第八回国際声優コンテスト「声優魂」に出場し、入賞。高音から低音まで、幅広く歌いこなす。自由曲では、LiSAの『紅蓮華』を、高音域のロングトーンで悠々と、歌い上げた。「本当に楽しくて歌っているんだろうなと。見ていてこっちが楽しくなるような歌い方です」との評価が、彼女のポテンシャルを裏付ける。
@mzsrz_kirari
作山 由衣
本番のステージでも、すでに年齢を感じさせない風格をも感じさせる作山。そのパフォーマンスぶりには、「ロックなサウンドに負けない歌声」と、絶賛の声が上がる。いつもクールな作山だが「幸守」という御守を常に身に付けている意外性も持つ。何でも「学校で席替えの時に仲のいい友達と、隣りの席になりかった」のだそう。そんな中学生の少女らしい、キュートな一面も垣間見れる。
@mzsrz_sakuyamayui
よせい
「緊張しています。18歳です。ピチピチです!」という一言で、審査員たちの笑いを誘うが、歌唱力はやはり確かなもの。「“あ”の母音が魅力的」と、細部における賞賛も聞かれた。そんな彼女は、すでに、TikTokフォロワー数37万越えのソロアーティストでもあり、オリジナル曲「だから」はYoutubeにて1.5万再生を突破。切なく寄り添う歌声が琴線に触れる、日本語と中国語を操るバイリンガルである。
@sei_08 YOASOBI様の曲全部音程むずいけど頑張ってみたので是非聴いて🥺
ゆゆん
高校を中退し、歌手になる夢を追いかけてきた。自身でも作詞作曲を手がけており、彼女が歌い出すと、人が変わるようなパフォーマンスは特筆ものであった。「顔から声が聴こえる人」「所作で自分の雰囲気に持っていける人」との、評価が口々に上がり、表情なども含めた一挙手一投足が注目される。そして、その中性的な歌声は、グループに欠かせない彩りとなった。
@mzsrz_yuyun
実果
元々は、家族の迷惑にならないようにと、「クローゼットの住人S」と名乗っていた内向的な少女。しかし、デビューを機に「実果」と改名。最終審査では歌い出しで歌詞にはなかったシャウトを自身のアドリブで入れ、審査員たちの心をつかむ。「優しい人柄を感じさせながら、ライブが始まった瞬間、引っ張っていく感じがよい」「歌に自分を合わせてゆく、生粋のシンガー」など絶賛の嵐が。レコーディングでは、緊張とプレッシャーにより、「やりたいことは頭の中にあるのに…上手くいかなくて…」と泣き出す一幕もあったが、いよいよ、クローゼットから出てくる時が来たのである。
@mzsrz_minoka
真のステージへと羽ばたく若き才能たち
楽曲プロデューサーのDECO*27とアレンジャーのRockwellから、デビュー曲のテーマは「夜が明けて、次のところに行くよというメッセージ」だと、告げられる。
誰しもが思春期の不安定な時期に抱える、感情の機微を代弁するデビュー曲。10代の普通の若者でもある彼女たちが歌うのは、大多数の誰かではなく、1/不特定多数(アノニマスブンノイチ)なボクら一人一人が暮らす日々の些細なドラマをつづった「ミクロ・ミュージック」である。超内気に抱える漠然とした不安を、行き場のない不安と答えのない焦燥を、ただただ、圧倒的等身大で歌っている。
難易度が高いこの楽曲にメンバー各自悩み、もがいた。「一人でも多くの人に、寄り添えるような歌を歌える人になりたいなと思っています」と、実果は話す。
そして、デビュー当日1月11日、「1stシーズン完結」となる「ヨルヤン」では、番組MCの生見愛瑠とカミナリをMVの撮影スタジオに迎え、グループとしての歌唱パフォーマンスを初披露した。
そう、彼女たちの第1章は、ここから始まるのだ。2021年注目のグループ「mzsrz」の夜明けと、その躍進に、活目せよ!!
デビューシングル 「夜明け」
2021年1月11日リリース!
words / music:DECO*27 / arrangement:Rockwell
配信リンク
https://mzsrz.lnk.to/yoake
mzsrz
公式サイト
https://mzsrz.com/
Twitter
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Instagram
https://www.instagram.com/mzsrz_official/
TikTok
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