ミーティア×LINE MUSICプレイリスト公開中
ミーティアとLINE MUSICのコラボ企画更新中! 毎週いろんなテーマでプレイリストを作ってお届けします! 本記事は、LINE MUSICにて展開中のプレイリストと連動。プレイリスト作成者が選曲した理由やお気に入りのポイントについてご紹介していきます。
今週のテーマは「ベストヒットEDM メガミックス 2010’s」。2010年代にダンスミュージック界を揺るがした一大センセーションを、改めて振り返ります。紆余曲折経てそれぞれの持ち場に戻った今、シーンは新たな局面を迎えました。時に「コマーシャルだ」「フェイクDJだ」との批判に晒されましたが、明らかに、確実に、疑いの余地が無く、2010年代のEDMムーブメントはプロデューサーにもオーディエンスにも大切なものを遺してくれました。
この記事では、狂乱と喧噪のEDM時代をアンセムの数々と共に再検証します。
Avicii 『Levels』
昨年12月にストックホルムで行われた、Avicii(2018年4月他界)のトリビュートコンサートより
夭逝の天才。これからのダンスミュージックを背負ってゆくアーティストのひとりでした。EDMムーブメントの発生以降、メインステージで祭り上げられてしまったわけですが、本来の彼の性質はアンダーグラウンドにこそあったのかもしれません。彼が二十歳前後の頃にTim Berg名義でリリースした「Alcoholic」という曲があるのですが、少しばかり聴いてみて下さい。この曲はハウス~プログレッシブ・ハウス(EDM以前の)を横断するプロダクションです。彼のミックスを聴いてもハウスやディスコへの愛情は明らかで、それを自身の楽曲に投影するだけの才能も持ち合わせておりました。Ultra Music Festival 2015のミックスをどうぞ。14分前後で、自身の代表曲である「I could be the one」とThe Pointer Sistersの「Dare Me」をマッシュアップしてくるわけですよ。必ずしもメインステージに立たなくたって、彼ならばどこへ行ってもヒーローになれたのです。EDM全盛期が過ぎて、現在はCalvin HarrisやDavid Guettaがオーセンティックなハウスミュージックへと回帰しています。生きてさえいれば、Aviciiもその流れに合流することも出来ました。いや、そのムーブメントを見届けるだけで、音楽から完全に身を引いてくれてもよかったから、生きていてほしかった。
SKRILLEX 『Bangarang feat. Sirah』
この記事を思いついた際、誇張なしでSkrillexの曲だらけになりそうでした。2010年代のダンスミュージックを振り返ると、重要なターニングポイントのほぼすべてに彼がいるような気がします。彼がやっている音楽がダブステップかどうかはさておき、“ダブステップ”という呼称を広く知らしめたのは意義深いし、CLやG-Dragonらアジア人をフックアップした(「Dirty Vibe」)ことも功績として大きいはずです。2014年にリリースされたアルバム『Recess』も当時の評価は振るいませんでしたが、今聴くとベースミュージックの最先端を行っていたように感じます。
Calvin Harris 『Summer』
この記事を書いていて、あることに思い至りました。Calvin HarrisがEDMにドップリ浸かっていた時期って、実はそんなに長くないのでは…?と。2014年にリリースされたアルバム『Motion』(「Summer」も収録)前後の約3年程度では…?その後すぐに『Funk Wav Bounces: Vol. 1』(2017年リリース)でインディーR&Bに移行し、今ではDefected Records(ハウスミュージックの超名門)から新曲を出す準備をしていると…。テックハウスの若手プロデューサーEli Brown(超有望株)と組んで作った「Moving」も完全にそこへ標準を合わせています。ちなみにDavid Guetta(Jack Back)も似たようなアプローチを仕掛けていますね。
Marshmello ft. Bastille 『Happier』
DJの仕事は言わば、曲を“選ぶ”ことなわけですけども、そこには自身の生まれや育ちが反映されることがしばしばです。しかるに、あるDJのミックスを聴いていて「その選曲めっちゃ分かるわ!」と感じることも間々あるのです。個人的にMarshmelloの選曲があまりにも他人のそれとは思えなかったので、調べてみると筆者とタメ(同学年)…。唐突にEurythmicsの「Sweet Dreams」をぶっこんで来た時は生き別れの兄弟かと思いましたよ。この“ごった煮感”は、メインストリームやアンダーグラウンドの垣根なく現在の音楽シーンを考える上で非常に重要な要素だと感じます。それを最も分かりやすい形で実践しているのがMarshmelloではないでしょうか。
DJ Snake, Sheck Wes 『Enzo (Malaa Remix)』
そもそも“EDM”という呼称も死語になりつつあると思うのですが、便宜上この記事では使っています。…で、EDM以降の現行シーンにおけるメインステージを考える上で、“最重要コレクティブ”と言って差し支えないのが、DJ Snake率いる「Pardon My French」でしょう。DJ Snake、Tchami、Mercer、Malaaの4人によって構成されております。Malaaによる「Enzo」のリミックスを聴いても分かるように、彼らの重要性はベースハウスをシーンの最上層まで押し上げたことです。テックハウスよりもメインステージ寄りでありながら、かつての“EDM”ほどコマーシャルでない。絶妙なポジションにいるわけですね。
Armin van Buuren feat. Trevor Guthrie 『This Is What It Feels Like』
トランスの最前線でストイックに活動しつつ、EDM全盛期のメインステージでも大活躍していたArmin Van Buuren。“EDM”という呼称にそれぞれの音楽性が一元化されてゆく中、明確に「自身の出自はトランスである」と表明していた、数少ないプロデューサー / DJではないでしょうか。その点がTiëstoとは大きく異なるところかなと(念のため断っておきますがTiëstoへのディスではないです。そもそも彼も今は違うポリシーを持って動いているように見えます)。EDMを通してダンスミュージックを知った若い層に、「どうやらアーミンの出自はトランスってジャンルらしい」と思わせた時点で、彼の大勝利だったわけです。
『ベストヒットEDM メガミックス 2010’s』、続きはLINE MUSICで!
今週のLINE MUSICプレイリスト、いかがでしたか? 今後も編集部メンバーがさまざまなテーマでプレイリストをお送りしていきます。
LINE MUSICアプリがあれば、無料ユーザーでもこのプレイリストを毎月1回フルで再生できます。
記事内でご紹介した5曲以外にもおすすめの楽曲を全19曲選んでいますので、ぜひ最後までプレイしてみてくださいね!
MEETIA × LINE MUSIC プレイリスト「ベストヒットEDM メガミックス 2010’s」
Levels / Avicii
Bangarang / Skrillex
Summer / Calvin Harris
Happier / Marshmello
Enzo (Malaa Remix) / DJ Snake
AGEN WIDA / JOYRIDE & Skrillex
Titanium (Alesso Remix) / David Guetta
Light It Up / Major Lazer
The Middle / Zedd
Sad Machine / Porter Robinson
This Is What It Feels Like / Armin Van Buuren
Closer Feat. Halsey / The Chainsmokers
Stay / Kygo
Momentum / Don Diablo
Dirty Vibe / Skrillex
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