雨のパレード・福永浩平、好きな漫画について語りまくりたい!!!
はじめまして。「雨のパレード」というバンドでボーカルをしている福永浩平(ふくながこうへい)と申します。
僕は幼い頃から漫画が大好きで、今でも漫画好きの友達とは平気で数時間も語り合ってしまいます。ライブ終わりの楽屋でも漫画の話、打ち上げでも漫画の話。朝になってみんなが寝落ちしてもまだ漫画について喋っているくらい、漫画が好きです。それを何かしら発信できる場はないかとスタッフと雑談していたところ、今回感度の高いミーティアさんにこうした機会をつくっていただき、ただひたすらに漫画について語りまくるという“神連載”がスタートしました! ミーティアさんありがとう!(笑)
マンガとの出会い
マンガとの出会いかぁ……。最初に全巻集めた少年漫画は『NARUTO-ナルト-』でしたね。まだ小学校の低学年の頃でした。ある時、何の気まぐれか、母が『NARUTO-ナルト-』の14巻だけ買って来たことがあったんです。もちろんそれまで『NARUTO-ナルト-』を読んだことはなかったし、家にもコミックスはありませんでした。なのに、なぜか突然の14巻(笑)。いきなりそこだけ読んでもあんまり意味はわからなかったけど、絵や世界観に魅力を感じて。それをきっかけに、1巻から買い集めるようになったんですよね。
またある時母は、『ONE PIECE』の21巻と22巻だけを買って来たこともありました(笑)。「アラバスタ編」の、2冊で表紙が完成する巻ですね。これも読んで、よくわからないけど面白く感じて、1巻から買い揃えました。母は『NARUTO-ナルト-』も『ONE PIECE』も本屋で平積みされて派手に展開されていたから、これを買って帰れば僕が喜ぶと思ったのかもしれないですね(笑)。僕はひとりっ子だったから。
『NARUTO-ナルト-』と『ONE PIECE』を集めたことをきっかけに、「ジャンプに掲載されているすべての漫画の連載に追いつく」という目標ができました。そうして本格的に漫画好きになっていきました。
この時期のジャンプって、めちゃくちゃ黄金期だったんですよ。『NARUTO-ナルト-』や『ONE PIECE』以外にも、『BLEACH』『ボボボーボ・ボーボボ』『遊☆戯☆王』『ピューと吹く!ジャガー』『D.Gray-man』『ムヒョロジ』(ムヒョとロージーの魔法律相談事務所)『アイシールド21』などなど……。隅から隅まで面白い漫画だらけ。なにしろ『シャーマンキング』のような素晴らしい漫画ですら打ち切られるような時代ですからね。相当な競争です。漫画愛が深まった結果、鹿児島の実家の本棚は、700冊のコミックスで埋まることになりました。
ジャンプ好きから派生して、他の漫画雑誌も読むようになりました。マガジンなら『RAVE』が特に好きだったし、サンデーなら『金色のガッシュ!!』。『バガボンド』や『リアル』のような青年寄りの作品も好きだし、浅野いにおさんや古谷実さん、つげ義春さんなども好きです。
あの時僕を支えてくれたのはマンガだった
どうしてこれほど漫画にハマったのか。もしかすると、自分の生い立ちが影響しているかもしれません。
ちょうど両親の離婚などがあった時期に漫画に出会ったのですが、あの時僕を支えてくれたのは漫画だったんですよね。
漫画では知識も学ぶことができるし、笑いも愛もそこにある。僕にとって漫画は、非常にパーソナルで大事なモノなんです。
偏愛マンガ vol.1:『鬼滅の刃』
初回なので前置きが長くなってしまいました。早速本題に入りましょう。記念すべき連載第1回で取り上げるのは、現在週刊少年ジャンプで絶賛連載中、吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんの『鬼滅の刃』(きめつのやいば)です。
時は大正、日本。炭を売る心優しき少年・炭治郎は、ある日鬼に家族を皆殺しにされてしまう。さらに唯一生き残った妹の禰豆子は鬼に変貌してしまった。絶望的な現実に打ちのめされる炭治郎だったが、妹を人間に戻し、家族を殺した鬼を討つため、“鬼狩り”の道を進む決意をする。人と鬼とが織りなす悲しき兄妹の物語が、今、始まるーー!
(『鬼滅の刃』公式ポータルサイトより引用)
『鬼滅の刃』の世界には、鬼を倒すための「鬼殺隊(きさつたい)」という政府非公認の組織があります。主人公の炭治郎が街に出ている時に、鬼が家を襲撃するところから始まります。惨殺された家族の中に、唯一生存していた妹は鬼になってしまっていた。でも主人公である炭治郎は、妹を助けたい。そこから物語が始まっていきます。その組織から事件を嗅ぎつけた隊員が鬼を倒しに来て、鬼になってしまった主人公の妹を倒そうとする。でも主人公である炭治郎は、家族である妹を殺させるわけにはいかない。そこから物語が始まっていきます。
鬼になってしまった妹には、まだ人間の意識が残っていました。妹を必死に守ろうとするうち、炭治郎は素質を見出され鬼殺隊に入ることになります。そうして鬼狩りの道に進んでいく。妹を守りながら妹を人間に戻すために戦う、というのが大きなストーリーです。
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