世界で一番美味しい、中華オム
「おしゃれ」で「インスタ映え」するカフェやレストランに飽きてしまった私が、今愛してやまないのが町中華のオムライス。
おじちゃんとおばちゃんが営む、昔ながらの中華食堂で、常連のおじちゃん達に混じってオムライスを頬張りたいのです。そんな私の中華オムライス連載、ついに第4弾。
まずは、「町中華って何?」ということで、今回も私なりの「町中華の定義」を書いておきます。
〜町中華とは〜
・本格中華ではなく、日本人の好みに寄せた中華が食べられる食堂
・チャーハンやラーメンの他に、丼ものやカレー、定食メニューなども揃う
・昭和情緒漂う古びた外観
・味のあるフォントの看板
・古いのれんや扇風機、テレビが流れている
・年配の夫婦や家族での経営が多い
・地元の人に長く愛されている=長くあるお店
そんな魅力が詰まった「町中華」で食べるオムライスを「中華オム」と呼んでいます。
その魅力を伝えるべく!フィルム写真で紹介するのが、この連載です。
光陽軒 / 阿佐ヶ谷
阿佐ヶ谷駅北口から、歩いて約4分のところにある「光陽軒」。
朱色の看板と暖簾が目印の小さな中華料理屋さんです。
某飲食店サイトでは口コミ0ですが、平日のお昼でも常連さんがお酒を飲んでいるようなお店です。これぞ隠れた名店ですね。
カウンター席が10席の小さなお店。
気さくな店主のおじちゃんのおかげか、初めてでも居心地の悪さが全然ありません。
カウンター席から、おじちゃんが鍋を揺らす姿を見るのが至福。
さて今回も注文したのは、もちろん「オムライス」。そしてもう1品は「カレーライス」。
・オムライス(¥700)
卵はかた焼きで少々大雑把な見た目の「オトコ男飯」感漂うオムライス。
そこにたっぷりとかかったケチャップが食欲をそそります。
中のケチャップライスは、かなり「しっとりめ」で、中華だしが効いた香ばしいお味。
中に入っている焼き豚もうまい!だいぶ好みです。
実はスープもセットです。
セットのスープには、なんとたっぷりのラーメンが!
これはスープと言うよりも、もはや小ラーメンなんじゃないか…?なんにしろ、これで¥700って破格すぎる…。
お店の名前入りのお皿は、毎度私のキュンキュンポイント。
光陽軒のお皿は、店名だけでなく美しいな孔雀(?)も描かれていて、さらに好感度高い…。
・カレーライス(¥600)
たっぷりと盛られたカレーライスの上には、半熟の目玉焼きとたっぷりの福神漬け。
中華屋さんならではの、とろみのある黄色いルー。
この黄色さ一体なんなんでしょう?黄色いルーのカレーライスは、もれなく美味しい気がする…。
ルーにはたっぷりのポークと玉ねぎ。
半熟の卵の黄身と絡ませて食べるのが鉄則。
そんでもって、このスープ(小ラーメン?)は、オムライス以外のご飯物にもついてきます。
麺がしっかり入っているだけあって、メインの料理と合わせて食べれば、大満足のボリューム。
料理の美味しさはもちろん、愛嬌がよくてサービス精神旺盛すぎるおじちゃんも大好きな、丸ごと愛しい町中華です。
【光陽軒】
住所:東京都杉並区阿佐ヶ谷北2-17-3
アクセス;阿佐ヶ谷駅北口から徒歩約4分
営業時間:非公開
定休日:非公開
登喜和 / 西新宿
西新宿駅から歩いて、約5分のところにある「登喜和(ときわ)」。
新宿駅からも約13分くらいかかりますが、徒歩でアクセスできます。
今回は夜に訪れたので看板がライトアップされて、ちょっぴり派手バージョンの登喜和でした。(お昼はもう少し地味な感じ)
入り口の左右には、食品サンプルがずらりと並んだショーケース。
他店に比べて、色味がカラフルなサンプルたち。
町中華の食品サンプルって結構黒ずんでいたり、傷んでいることが多いのですが、登喜和は割と綺麗。
オレンジ色の椅子と、中華屋らしい箸入れ。
町中華感強めながらも、清潔感が漂う不思議な感じです。
新宿という土地柄、昼も夜もサラリーマン客は多め。相席になることも。
そんな登喜和で注文するのは「オムライス」と「餃子」。
・オムライス(¥800)
丁寧に薄焼きされた卵からは、大将の几帳面さが想像できます。
実は、登喜和ではオムライスが人気メニュー。周りのお客さんもオーダーしていました。
かた焼きの卵に対して、ケチャップライスはかなり水分多めのしっとり系。
鶏肉とじっくり炒められた柔らかい玉ねぎ、程よい濃さの中華だし。
おふくろの味を思わせるような優しいお味です。
みんなから愛される理由がめちゃめちゃわかる。
ちなみにスープもセットです。実は、このスープがかなりお気に入り。
何の出汁かは判別できませんでしたが、かなり出汁が効いていて沁みる…。
他の中華屋だと結構スープの味が濃いことが多いですが、これは味が控えめで飲みやすいです。
・餃子(¥400)
もう1品は「餃子」です。これ、めちゃめちゃおすすめ。
登喜和に行ったら絶対頼んで欲しいメニューです。(もちろんオムライスも)
1皿6個入りの餃子は、見ての通り表面はパリパリ、皮はモッチモチ。
シンプルながらに、しっかりニンニクが効いた味付けが絶妙。
お酢多めの酢醤油+ラー油で召し上がれ!ペロリといけちゃいます。
他のどのメニューも、安定的に美味しい「登喜和」。だからか妙に安心できるお店です。
町中華ビギナーもぜひ!
【登喜和】
住所:東京都新宿区西新宿6-26-9
アクセス;西新宿駅から徒歩約5分
営業時間:11:30〜15:00、17:30〜20:30
定休日:日曜日、祝日
教えたくないけど、でも知ってほしい「町中華のオムライス」。
これからもこっそり紹介していきます。第5回もお楽しみに!
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