＜イベントレポート＞踊ってみた、レベル急上昇！かばNIGHT vol.5に潜入

ニコニコ系踊ってみたダンサー達がガチショーケースを魅せる

ダンスと動画サイトが新しく作り上げたカルチャー「踊ってみた」。現在はプロの踊り手として活躍する者も多く、自身で全国ツアーを開催する踊り手チームも生まれてきた。世間一般でも「恋ダンス」など話題の振付を踊って、動画サイトに投稿するユーザーも増え、一つの社会現象を生み出す指標ツールとしても発展している。そんな踊ってみた界で、注目すべきヤバいイベントがあった。それは3月5日に開催された「かばNIGHT!!! vol.5」だ！　ニコニコ系踊ってみたダンサーによるレベルの高いショーケース、ファン参加型イベント、盛り上がるDJタイム、踊ってみたの可能性と未来が詰まったイベントに潜入してみた！

かばNIGHT!!!ってどんなイベント？

まずは「かばNIGHT!!!」がどういうイベントなのかを紹介しよう！
かばNIGHTVol5

踊ってみたの発祥ともいえるニコニコ動画で踊ってみたを投稿する踊り手。いわゆるニコニコ系踊ってみたダンサーが出演するイベントで、今回の「かばNIGHT!!! vol.5」で文字通りの5回目の開催になる。
もちろん出演するのは生粋のストリートダンサーではなく、踊ってみたで実績を持つ踊り手達。使う曲も洋楽などではなく、アニソン、J-POP、ボカロなど日本産の音楽を使用する。DJタイムでかかる曲も日本産をメインとした選曲だ！
踊ってみたはカルチャーとしてはまだ若い部類に入るが、すでにメジャーデビューした踊り手もいれば、動画サイトやSNSで何万ものフォロワーを抱えるスターダンサーも生み出している。そして、また新たなスターが誕生するのを皆が待っている状態なのだ。「かばNIGHT!!!」はそんな次世代の踊ってみたダンサーを育てるイベントで、まだ数少ない踊ってみたイベントとして、踊り手に経験を踏ませる場とイベントの楽しみ方をファンに体感してもらいたい想いを持って開催されている。

そんな、使命感を持ったイベントであるが、中身は「みんな楽しく」「おふざけ企画もやっちゃう」「DJタイムも大騒ぎ」「でも、踊りのレベルは高い」といった、ゆるい部分を持ちつつも熱く盛り上がるイベントなのだ！

これはちょっと予想を超えてる楽しさ！　かばNIGHT!!! Vol.5

開場時間になると、出演チームのファンたちがフロアに駆け付けるのだが、さっそくここで信じられない光景が！　DJ・HACKによるJ-POP主体のプレイに観客は超ノリノリ！　曲が変わると「キターーー！」というテンションで大興奮のフロア。まるで海外のクラブに来ているかのようだ。日本のダンスイベントだとDJタイムがこんなに盛り上がることはあまり無い。盛り上がったとしてもダンス好きが集まるディープなイベントぐらいだ。やはりこれにはJ-POPという、体に馴染んだ音楽という要素が大きいのだろう。このイベントめっちゃ楽しくなるんじゃね？という期待感が生まれた。
そして、ついに本編が始まる。前説として国産本マグロが芸人顔負けのトークとコントで観客と会場の熱を上げる。その面白さは本当にダンサーなのかというくらいの完成度。

そして、ショーケースが始まる前にMukaiによるヒューマンビートボックスのパフォーマンス。こういうストリートカルチャーを取り入れるあたり、ダンスカルチャーの流れをちゃんと汲んでいることに感心する。刻まれるビートに会場の温度は上がっていった。
Mukai
踊ってみたショーケースのトップを飾ったのはしょま&がんその二人。POPダンスで『エイリアンエイリアン』の曲にヒットとウェーブをつけていく。途中エイリアンポーズを取り入れているのも踊ってみたを意識したキャッチーさがあって分かりやすい。続く腐男女はPUNKINGとSOULで古き良きクラブ感を出す。12人の大所帯ユニットでステージを埋め尽くしたCHILL COMMUNITYはミドル系のHIPHOPで踊りながらも、その逆を行くキュートさを出して女子力あるダンスを魅せつける。
かばNIGHT Vol.5
続いて、こちらも12人の大所帯で参上した琉⑨。その名の通り今回は沖縄から参加してるメンバーもいて、島人の世界観を生み出す。踊りで島人とわかる何かを出していることがすごい。ここまでアップテンポなショーケースが続く中、モビリスモビリが世界観のある踊り、ATYがJAZZ系ダンスで踊り、ダンサーとしてもすごい実績を持つ小太郎が水曜のカンパネラを彷彿させる独特な世界観を表現して、踊ってみたの表現力をステージ上で披露した。
かばNIGHT Vol.5
なるほど。ここまで見てきたが、ここにいる踊ってみたダンサーは基本的にダンススキルが高い。ただ、そこは踊ってみたイベントなので、ショーケースがストリートダンスイベントのようなかっちりしたものではない印象。どこか見やすい部分だったり、遊びがあって、非常にわかりやすいのだ。
そうこう思っていると、「そうなんですよ！」というかのように、ヤバそうなステージを魅せそうなパイレーツオブマチョビアンがメンバーいる八刃（エスパーダ）が登場！　『ガラスの十代→らいおんハート→仮面舞踏会』のジャニーズメドレーを歌詞通り踊るパフォーマンスで会場を爆笑の渦に飲み込む。

八刃の強烈さが分かる動画を下記にご用意。かばNIGHT!!!でもその個性を魅せつけた！

出典：YouTube

八刃の生み出した興奮冷めやらぬ中、ウィル&NA$A&アクアの三人が楽曲に合った和装とJAZZFUNKノリの踊りで会場の歓声を独り占めに、一方POPダンスを得意とする黒傘はピコ太郎のPPAPを強引に再現。しかし、その後は圧巻のソロダンスを魅せ、ヤバいとすごいの両方を印象付けた！
かばNIGHT Vol.5
かばNIGHT!!! Vol.5の前半戦も佳境へ。名実ともに実績のある踊り手が登場。まずはかばNIGHT!!!では初となるBBOYからPhat Crusherz（リンク先はB-BOY Protecter）が圧巻のブレイキンで会場を盛り上げる！　ブレイクダンスとJ-POPが融合すると、こんなにも破壊力があるのか。感動である。

そして前半のトリを飾るのは影山ヒロノブ、遠藤正明などのバックダンサーを務める人気踊ってみたチーム・SHARELOCKHOMESからカラスが登場。人気だけでなく実力も兼ね備えたダンサーで、こちらのソロダンス動画では、POPとアニメーションを組み合わせたハイレベルの踊りを魅せている。