3月15日に4枚目のアルバム『PARADISE』をリリースするKEYTALK(キートーク)。
4枚目となる今作は、持ち前の狂気的なテンションに加えて、前アルバム『HOT!』からここに至るまでのあいだに数々のライブで培ったスケール感とメンバーそれぞれの“今一番”を落とし込んだ、“PARADISE”というタイトルのイメージにも遜色がない怪作に仕上がっている。
今回は、『PARADISE』にまつわる話とともに、前作から今作リリースまでの2年間を振り返り、バンドのターニングポイントになったという武道館でのエピソードや個々にとって運命的な出会いについて語ってもらった。
TEXT:野中ミサキ(NaNo.works)
2年ぶり待望の 4th AL『PARADISE』 ボリューミーな仕上がり!!
――4thアルバム『PARADISE』、事前に聴かせていただきましたが、みなさん死ぬ気なのかなと。
一同 : 死ぬ!?(笑)
――これをライブでやっちゃうとリアルに命が削れてしまうんじゃないかっていう。そのくらいの沸騰した高揚感がアタマからケツまで続くので、びっくりしました。
小野武正 (Gt./MC/Cho.) : 今回は既発のシングルも含めて17曲っていうすごくボリューミーなアルバムで、メンバーそれぞれが作詞作曲を担当しています。各々が曲を持ち寄るなかで、今やりたいものや自分のアイデンティティを落とし込んだ曲をKEYTALKとして発信するっていうことを今回はより明確に出来た感触があって。それってバンドマンとして最高なことだと思うんですよね。音楽をやっている僕らにとってそれは“PARADISE”だし、聴いてくれる人にとってもいろんな曲や切り口を楽しめるっていうところで“PARADISE”なんじゃないかなと。ちなみにアルバムタイトルは、八木くんがつけてくれました。
八木優樹 (Dr./Cho.) : もともとコンセプトを決めていたわけではなくて、出てきた曲たちと作った過程を振り返って、レコーディングが終わる直前くらいに僕の鶴の一声で『PARADISE』にしよう」って。
小野 : アルバムのタイトルは、大体いつも八木くんの一声ですね。八木の一声。KEYTALKっていうバンド名も八木の一声で決まりましたからね。
八木 : メェ〜!
――(笑)ちなみに、みなさん“PARADISE”というワードでどんなシチュエーションを想像されますか?
首藤義勝 (Vo./Ba.) : ビーチとかですかね。カクテルとか…夏っぽいイメージがありますけどね。
八木 : 僕は、仕事終わりに野球場へ行って……できれば名古屋ドームがいいんですけど、そこで野球を観ながらビールを飲む。それはもう脳汁出ますね。あとオフの前の日の夜も! ひたすら飲んで……これも脳汁出ますね。
小野 : 酒飲んで脳汁出してばっかりじゃねぇか(笑)
(『PARADISE』ジャケット画像)
――個人的には『PARADISE』っていうタイトルがあまりにストレートすぎるので、もしかしたら皮肉めいた意味でも込められているのかなと思ったりしたんですけど。
寺中友将 (Vo./Gt.) : それは初めて言われましたけど、裏を読むとそうなるのかなあ。俺も裏を読むタイプなんですよね。まあ、裏を読むっていうのは、僕からしたらそれが表ですけどね。
八木 : うっざ!!
――今作、リリースタイミングの異なるシングルや各々が持ち寄った曲で構成されているのに、全体を通してのテンションやポテンシャルがすごく高い位置でひとつにまとまっているのが印象的でした。その要因って、なんだと思いますか?
小野 : ライブをずっとやっていたからですかね。リリースしてライブして……っていう流れを続けていたので、テンションが維持出来た部分はあると思いますね。
寺中 : ライブで感じたことを次の作品に落とし込むっていうこともよくあります。ライブが僕らの活動の基本なので。
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