3月10日~3月16日の期間中、「ラフォーレミュージアム原宿」にてIAMASが発信するメディアアート展『calculated Imagination』が開催されます。
メディアアートの新しく、驚きに溢れた世界を知ることのできる企画展『calculated Imagination』
IAMASは、先端的技術と芸術的創造の融合を建学の理念とし、先進的なアイディアによって未来の社会と文化のかたちを提案し実践することを目指す世界的にも知られた教育・研究機関。クワクボリョウタ、真鍋大度、長谷川愛、三原聡一郎、菅野創、山城大督など社会とアート、デザインの未来を背負って立つ数々の卒業生を生み出しています。
今回の展覧会は、1996年に創設され今年度で創立20周年を迎えたIAMASの卒業生、また現在のIAMASを担う教授陣をフィーチャー。作品展示やトークイベントなどによって、メディアアートの最も新しく、楽しく、驚きに溢れた世界を広く知ることのできる企画展となっています。
■クワクボリョウタ「風景と映像(view or vision)」2016年
クワクボリョウタの「風景と映像(view or vision)」(2016)は、近年展示されてきた「10番目の感傷(点・線・面)」(2010)のリミックス版とも言える作品で、模型列車が“風景”を照らし出すという基本設計は共通している。本作で、2台の列車を光源として映し出される像は、別々に動きながら時に重なり、ダイナミックな映像として立ち現れる。「見る」こと自体を問う作品である。
■三原聡一郎「 鈴」2013年
三原聡一郎の[空白]のプロジェクト「 鈴」(2013)は、作品に内蔵された放射線センサーが感知した瞬間に鳴るガラスベルの音が主題となっている。ガラスドームの中に剥き出しのまま設置されている機構には、音を聴く体験を特別なものにする喚起力がある。
■菅野創「Asemic Languages (形骸化する言語)」2016年
菅野創の《Asemic Languages》(2016)は、人工知能によって、複数の人が書き記した文字の形状とパターンだけを学習し、意味をなさないが文字のように見える線を書き連ねていく作品である。文字とは本来、伝達や記録を目的とするが、その意味を読み取ることなく学習され生成される線には、それぞれの書き手の手癖の痕跡だけが浮かび上がる。
■山城大督「HUMAN EMOTIONS/ヒューマン・エモーションズ」2015年
山城大督の《HUMAN EMOTIONS/ヒューマン・エモーションズ》(2015)は、会期直前に山城が設定した空間に1歳と5歳と7歳の3人の子どもたちを登場させ、複数台のカメラで撮影した映像を同じ場で「再生可能な空間」として展示した映像インスタレーション作品である。この作品における「再生可能な空間」とは社会を模倣した空間と言えよう。人間が自我の芽生えや社会性を身につけていく過程でのコミュニケーションや感情のあり様を考えさせる作品である。
■村山誠
「Lathyrus odoratus L. – top view – b」 2012年
「Sunflower -ⅰ- bc」 2008年
「Botech Composition 1-MV」 2014年
村山誠の「Lathyrus odoratus L. – top view – b」、「Sunflower -ⅰ- bc」、「Botech Composition 1-MV」は、採取した花々のスケッチを重ね、自ら解剖した花の断片をルーペや顕微鏡で徹底的に観察した後、その構造をCG上でモデリングしていくことによって得られる植物のヴィジョンである。
■石塚千晃「Portrait of Daucus carota」2015年
石塚千晃は《The Portrait of daucus carota》(2015)において、「野菜のニンジン」、その野生化した姿としての「ノラニンジン」、そして自然環境では存在し得ないニンジンのある姿を組織培養によって現前させた「細胞塊(カルス)」の形態観察を行っている。人間の経済的・美的価値観を決定づけているもの、自然と人工の境界を問う。
また、3月10日には、インタラクティブなアプリケーションを用いたクラブイベント『NxPC Live in Tokyo』も開催。期間中はほかにもアーティストトークやライブパフォーマンス、スキャニングセッションなどが実施されます。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
■Calculated Imagination IAMASが発信するメディアアート展
会 期: 2017年3月10日(金)~3月16日(木)
時 間: 11:00~21:00
入場料:無料
会 場: ラフォーレミュージアム原宿 (東京都渋谷区神宮前1丁目11番6号ラフォーレ原宿6F)
主催/企画制作:ラフォーレ原宿/情報科学芸術大学院大学[IAMAS]
問合先:03-3475-0411(ラフォーレ原宿代表番号)
展示アーティスト :
クワクボリョウタ「風景と映像(view or vision)」2016年、三原聡一郎「 鈴」 2013年、菅野創「Asemic Languages (形骸化する言語)」2015年 菅野創+やんツー、山城大督「HUMAN EMOTIONS/ヒューマン・エモーションズ」2015年、村山誠「Lathyrus odoratus L.-top view – b」2012年、「Sunflower -ⅰ- bc」2008年、「Botech Composition 1-MV」2014年、石塚千晃「Portrait of Daucus carota」2015年
会期中イベント :
●クラブイベント「NxPC Live in Tokyo」/NxPC.Lab
2017年3月10日(金)18:00~21:00
(*3月11日(土)別会場でも関連イベントとして開催予定)
●アーティストトーク
2017年3月11日(土)14:00-16:00 / 2017年3月12日(日)14:00-16:00
●ライブパフォーマンス「IAMASONIC BEYOND」
2017年3月11日(土) 18:00~21:00
●スキャニングセッション「3Dスキャニング技術を用いたインタラクティブアートの時空間アーカイブ」
会期中随時
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