2016年12月30日(金)オメコアバンド、オメでたい頭でなによりが、自主企画2マンイベント『【FreeMoshLicense 6発目】オメでたい頭でなによりVS un:c』@新宿ReNY を開催した。
この『FreeMoshLicense(FML)』というイベントは、彼らの活動スタートのきっかけとなったイベントだ。さらに、本イベントの第1回目のチケットは、2015年の冬コミで手売りをしていたというエピソードもあるそうで、彼らにとっても非常に思い入れがあるイベントだ。
6回目となる今回は、赤飯(Vo.)の旧友というべき人気ボーカリストのun:cとの対バンとあり、この日を楽しみにしていたファン(通称:単幸暴)も多かった。
開場30分前の17時時点で、会場前は長蛇の列。オメでたい頭でなによりのTシャツやライブグッズを身に着けているものはもちろん、un:cのTシャツを着ている女性ファン多く見た。聞こえる会話からも20代前半の客層が圧倒的に多かった。
このような大盛況ぶりから、10分押しで開演。un:cのステージから始まる。
まずは赤飯とun:cが共に登場。「みんな盛り上がろうな!絶対おせきさんたちにバトン繋ごうな!」という一言がフロアに響くと、大きな歓声が上がった。
その後、人気ボーカロイド楽曲『エイリアンエイリアン』等を披露。会場の熱をぐんぐんとあげていく。
ここで赤飯を招いてのMC。
赤飯が「un:cさんに会えた日には、『ああ、本当に今日はun:cさんに会えてよかった』と思う。自分が欲している時に会える人です。」とun:cに語り掛けると、フロア一体が感動に包まれる。続いて「いつか一緒にやってみたかった」というun:cの希望で、『吉原ラメント』を赤飯と共に熱唱。
歌声からMCから、そしてun:cとオーディエンスが2人3脚でフロア全体を盛り立てていこう!とするアットホームな空気感というものがひしひしと伝わってきた。
大丈夫です、絶対にバトンは繋がります。
スタジオアルタから回転寿司屋まで、メデたければなんだってOK!
un:cのステージを終えた19時05分。ステージ転換中のお楽しみといえばもちろん「オメでたい頭でなによりのオールナイト転換」。オールナイトニッポンのオマージュ……のラジオ番組(っぽいMC)が始まる。
意外と退屈でどうやって時間潰していいかわからない転換時間も有効活用する赤飯(Vo.)の発想に「星3つ!」だ。
ラジオ中には何と新曲『SHOW-GUTS』『ダルマさんが転ばないっ』のO.A.もあり、盛り上がりの糸は決して途切れない。
19時20分、いいとものオープニングテーマ曲に乗せて、メンバー5人がステージに登場!
まずは1曲目『憂き浮きウォッチング』。1曲目からヘドバンの波がぐわんぐわんと押し寄せてくる。これが上から見ると本当に「波」に見える。
そしてサビ部分では、フロア前方の「波」に加え、後方には大きなサークルが。波は激しいわ、急に地盤沈下は起こるわ、これが日本の気象現象ではなくてよかったと思うばかりだ。と、例えたくなるほどに、単幸暴たちのパフォーマンス力も高い。
……ただ、そういわれてしまうと、最近彼らに興味を持った方々の中には、「そんなに激しすぎるなら、ライブ行くのちょっと怖いな」など思う方もいるかもしれない。だが、そんな心配もご無用だ。
明日のライブ!デリケートゾーンあるので初見さん 動きたくないって人は ひとまずそこで様子見でもよいからね。途中でテンション上がってきて自分も混ざって騒ぎたい!ってなったら遠慮なくどうぞ。疲れたら戻っても大丈夫🙆
それもライブ作りに協力してくれてるってことですごくありがたい🙏🤘😁— 赤飯/セキはん👉オメでたい頭でなにより/マキシマム ザ ホルモン2号店 (@skeihan) December 29, 2016
「デリケートゾーン」という名称に違和感を覚える方もいるかと思うが(少なくても私は池袋方面の山手線の中でこのツイートを見て3回首を傾げた)、これは彼らのライブで毎度取り入れている施策らしい。
ライブ会場に足を運んでくれた方々が皆で幸せに盛り上がりたいという思いから導入されている様だ。これもまたライブという場所を大切にしている彼らの想いの表れであろう。
2曲目はメンバー紹介のテーマからの、『生霊の盆踊り』。
「おーーーぼん!!!!」のシャウトから入り、ここで早くも単幸暴たちのジャパニーズパーリーピーポー魂に着火をしていく。
(和の楽曲の要素も、彼らのロックとしてきちんと昇華されている。赤飯の声の幅がとても広いことも再認識。)
ステージの5人の動きがキレッキレであるのはもちろんのこと、そこに反応するフロアの一体感も見ていて気持ちがいい。フロアという盆踊り会場の中に赤飯が、まるで盆に先祖の霊を迎い入れるかのように「迎えられ」、担ぎ上げられ、盆踊り会場ができあがっていく。
盆踊り会場ができあがった後、続く曲では、赤飯がお酢と醤油が入った水鉄砲を担ぐ。(※ただし正確にはクエン酸水とウーロン茶であることを念の為記しておく)。
フロアを上手と下手に、シャリとネタに分け、それぞれにお酢と醤油を撒くパフォーマンスに、仕上げに赤飯の掛け声で両者がどーーんとぶつかり合う。
これこそオメでたい頭でなにより名物『wosushi~ウォールオブ寿司~』だ。曲の中盤では「回転寿司屋」と称した巨大なサークルモッシュが出来上がる。
寿司は「寿を司る」と書くわけであるが、この空間の寿(=オメでたさ)を司っているのはまちがいなくメンバー5人と、フロアに集結しているすべての人間なんだなぁと感じた。
とんだアニバーサリーバンドだぜまったく!!
まだまだ彼らの勢いは止まらない。
ここで2017年1月1日リリース新譜告知を挟み、その中から1曲『ダルマさんは転ばないっ』を披露。
(2016年12月19日にリリースされたMV。重厚なサウンドはもちろん、赤飯(Vo.)とぽにきんぐだむ(Gt./Vo.)のミクスチャーラップの技術に圧巻。楽曲のクオリティはとても高い。)
また、このイベントの前日、2016年12月29日は彼らの結成4か月記念日が新譜のフライングゲット日であった。
なるほど!結成4ヶ月目の日がフラゲ日なのか!そいつぁオメでたい!
とんだアニバーサリーバンドだぜまったく!! 🤔🎉 https://t.co/VOPk7JqVBc— 赤飯/セキはん👉オメでたい頭でなにより/マキシマム ザ ホルモン2号店 (@skeihan) December 29, 2016
(4か月記念日をわざわざ祝うのか……。オメでたいバンドだから仕方なというか、むしろ祝って当然のことというか。)
ここもただで終わらせないのが彼ら。曲中ではフロアを全部巻き込んで、「ダルマさんブレイクダウン」と称した「ダルマさんが転んだ」を行う。
また続く赤飯(Vo.)とぽにきんぐだむ(Gt./Vo.)のラップに合わせて、フロアではブレイクダンスを踊るものもいたりと、1曲に盛り込まれているギミックの数が非常に多い。そしてラストのメロディーに合わせて赤飯(Vo.)は恋ダンスを完璧に踊るなど、やりたい放題だ。
結構な前向きな歌詞の曲の中で、尚且つ徹底して遊んで盛り上がる彼らのスタンスには、ただただ感服せざるを得ない。
次のページは会場内物販から懐かしの曲まで。un:cとのセッションに単幸暴が暴れまくる!
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