Who-ya Extended、『呪術廻戦』との親和性の高さが話題に
最終回を迎えた大人気アニメ『呪術廻戦』の第2クールオープニングテーマ「VIVID VICE」で話題沸騰中のクリエイターズユニット・Who-ya Extended(フーヤエクステンデッド)。2019年にメジャーデビューを果たしてからというもの立て続けに人気アニメの主題歌に抜擢され、アニメファンの期待を超える楽曲を生み出し続けてきた。本稿では改めてWho-ya Extendedのプロフィールの紹介とアニメとの高い親和性について考えていきたい。
Who-ya Extendedとは?
Who-ya Extendedは、ボーカリストのWho-yaを中心としたクリエイターズユニット。2019年10月にアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス 3』のオープニングテーマ「Q-vism」でメジャーデビューを果たすと、デビュー作にしてiTunes総合チャートデイリー1位、Amazonデジタル人気度ランキング1位、オリコン週間デジタルシングルランキングTOP10入りなど、またたく間に音楽チャートを席巻。同曲のMVは即座に100万回再生を突破し、2021年3月現在で174万回とまだまだ伸ばし続けている。さらに、2020年3月にデジタルリリースされた「Synthetic Sympathy」が映画『PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR』の主題歌に抜擢され、4月には自身初のアルバム「wyxt.」をリリースした。
2021年にはポスト『鬼滅の刃』と称されるなど高い人気を誇るアニメ『呪術廻戦』第2クールのオープニングテーマに「VIVID VICE」が抜擢されると、アニメの世界観をリリック、サウンド、デザインの各方面から引き出した作品全体のクオリティの高さが話題となり、再び脚光を浴びることになる。3月3日にはYouTubeにて「VIVID VICE」のアコースティックバージョンが公開され、原曲とは異なるWho-yaのボーカリストとしてのポテンシャルを感じることができる映像となっている。
1月にはオンラインフェス「Sony Music AnimeSongs ONLINE 日本武道館」に出演し、初のライブパフォーマンスを披露。これまで謎に包まれていた素性が初めて公の場で明かされたことでも注目されている。
自由なユニット編成から生まれるフレキシブルな音楽性
ボーカリストWho-yaの鋭くも婉麗さを兼ね備えたボーカリゼーションと重厚かつ疾走感のあるサウンドを特徴とするWho-ya Extended。「『このメンバーが固定のメンバーです』みたいなことではなくて、その都度、必要に応じて集まるというか。作りたいもの、求められるものに対して、足りてないピースを埋めてくれる人にサポートしてもらうという感じですね」とWho-yaがインタビューで語っているように、ボーカル以外はメンバーを固定せず、楽曲に応じてメンバーが入れ替わるという手法を取っているユニットだ。
ゆえに、ユニットとしてのカラーみたいなものはなく、表現したいものに応じて、多彩な表情を持つことができている。全10曲、趣向の異なる楽曲が収録されたアルバム『wyxt.』はその好例だろう。このクリエイターズユニットならではのフレキシブルさは既存のアーティストとは異なるWho-ya Extendedの音楽性であり、最大の魅力でもある。
「PSYCHO-PASS」「呪術廻戦」……アニメとの高い親和性
これまで「Q-vism」「Synthetic Sympathy」「VIVID VICE」と3曲がアニメとタイアップをしているWho-ya Extendedだが、どれもアニメの世界観にハマっており、原作ファンのみならず、アニメファンをも魅了している。
シビュラシステムに統制された管理社会を描いた近未来SFの続編『PSYCHO-PASS サイコパス 3』のオープニングテーマ「Q-vism」は、近未来的でいて変則的なサウンド、Who-yaのソリッドでいて人間的な温かみも感じさせる歌声、素性を一切明かさないインフォーマル感が、いわゆるディストピアとして扱われる管理社会における社会問題を鮮明に描き出す作品の基本的な構造とぴったり重なっていた。これは映画の主題歌となった「Synthetic Sympathy」でも同様だ。
この2作では打ち込みによるデジタルサウンドで構成されていたが、『呪術廻戦』の第2クールのオープニングテーマとなった「VIVID VICE」は生音のみで構成された意欲作。無機質で近未来的な世界観だった「PSYCHO-PASS」シリーズとは異なり、『呪術廻戦』は呪術や死をメインテーマにしながらも、その中には呪術師同士のつながりや、少年漫画らしい主人公の心の成長といった人間的な側面もフォーカスされた作品だ。生のバンドサウンドと前2作よりも温度感のあるボーカルという特徴が、アニメの世界観やメッセージをしっかりと掬い上げている。
Aメロの陰鬱な質感を感じさせるサウンドから徐々に疾走感が加味されてサビで一気に爆発するメロディラインは、まさに『呪術廻戦』の要素が詰め込まれているところだろう。それでいて、Who-ya Extendedらしさはしっかりと楽曲にも反映されている。だからこそ、大ヒットとなった1クールのオープニングテーマであるEveの「廻廻奇譚」と並び、アニメを象徴する楽曲となり得たのだ。
Billboard JAPAN×TikTokによる番組「NEXTFIRE」に選出!
「呪術廻戦」のオープニングテーマで再び脚光を浴びているWho-ya Extended。Billboard JAPANとTikTokによる旬のアーティストにフォーカスする番組「NEXTFIRE」にWho-ya Extendedが選出され、4月2日に生ライブを披露することが決定している。
ビジュアルを解禁したことで今後はライブによる生パフォーマンスの機会も増えてくるだろう。2021年は引き続き彼らの動向に注目したい。
Who-ya Extended EP 「VIVID VICE」
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<収録曲>
01.VIVID VICE
02.The master mind
03.VIVID BANG
04.Enough Is Enough
05.VIVID VICE TV size ※期間生産限定盤のみ
06.VIVID VICE(Instrumental)
Who-ya Extended公式サイト
Who-ya Extended公式Twitter
Who-ya Extended公式YouTubeチャンネル
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