ここに紹介するアーティストたちは、なんと全員がティーンエイジャーであり、現役高校生もしくは少し前まで高校生! 若者はもちろんのこと、世界中の音楽好きを唸らせる「高い音楽性」と「表現力」を誇る、期待のニュージェネレーションたちをこの記事では厳選してご紹介します。
Ado
【Ado】うっせぇわ
まず最初に紹介するのは、もはや社会現象となっているナンバー「うっせぇわ」でお馴染みの女子高生シンガーAdo(アド)。
昨年10月にメジャーデビューした彼女は、同月にボカロPによるsyudou書き下ろし曲「うっせぇわ」を配信限定リリース。自身のYouTubeチャンネルで公開された同作のMVは、現在総再生回数1億回を超えている。Adoも自身のTwitter上で、
「うっせぇわ」1億再生ありがとうございます!!!!!!パンパパパパンパン!!!!!!!!!!!!🥖🍞🥐🥞🍔🌭🍕🥖🍞🥐🥞🍔🌭🍕🥖🍞🥐🥞🍔🌭🍕🥖🍞🥐🥞🍔🌭🍕🥖🍞🥐🥞🍔🌭🍕🥖🍞🥐🥞🍔🌭🍕🥖🍞🥐🥞🍔🌭🍕https://t.co/gHlKsWp3wT
— Ado (@ado1024imokenp) March 20, 2021
と感謝の言葉を綴り、パンの絵文字を49個並べるというお茶目な一面も見せた。コメント欄には日本語のみならず、英語、中国語、韓国語、タイ語、ロシア語などによる全世界からのメッセージが殺到。そして、同曲は、テレビ番組で世界的ロックバンド・X-JAPANのTOSHIにカヴァーされるなど、さらなる広がりが注目されている。
2月には、作詞・作曲・アレンジをボカロP「てにをは」が手がける、新曲「ギラギラ」がリリースされ、その快進撃は止まらない。
izki
『狂鳴』ー izki
次に紹介したいのは、作詞、作曲、全ての楽器演奏、打ち込みを1人でこなすだけでなく、歌入れやミックス、マスタリングまでも自身で行ってしまう、北海道札幌市在住、驚異の現役高校2年生アーティストizki(イツキ)。
全国高等学校選抜ロックフェスDTM部門にて、金賞を獲得した彼は、16歳の時、初のオリジナル楽曲「狂鳴」を制作する。そして、2020年11月12日YouTubeに同曲のミュージックビデオをアップするいなや、感度の高い同年代だけでなく、幅広い年齢層の間で話題となった。
10代の葛藤とふとした日常の想いを、文学的かつわかりやすいリリックに綴り、高校生とは思えないシニカルな歌声でクールに歌い上げる。軽快なギターカッティングを中心としたダンサブルなバックサウンドも、実に心地よい仕上がりであり、楽器演奏ももはや熟練されているかに聴こえるテクニカルぶりを発揮している。また、同ビデオに映し出されるイラストレーションまでもizkiが手がけているというのだから驚きだ。国内だけでなく海外のリスナーからもYouTubeやSNS上で賞賛の声が上がっており、今後もますます目が離せない存在である!
LAUSBUB
SOUNDCLOUD
https://soundcloud.com/officialausbub
LAUSBUB(ラウスバブ)は、2020年に北海道札幌市の同じ学校の軽音楽部に所属する、岩井莉子、高橋芽以という女子高校生2人によって結成された、ニューウェーブ/テクノ・バンド。
昨年からの新型コロナウイルス感染症の影響により、学校で部活動が出来なくなった2人。しかし、その状況を逆手に取り、たまたま彼女たちが同時期にはまっていた、YMOをはじめとするテクノミュージックを主軸としたバンドとして、息吹を上げた。
同年12月27日には北海道高等学校軽音楽連盟主催の、全道高等学校軽音楽新人大会の本大会でオリジナル部門に出場し、奨励賞を受賞。この大会がYouTube上にアップロードされ、同時期に3枚目のシングル『Telefon』をSoundCloudとEggs上で公開した。
そして、2021年1月中旬、「Telefon」がSNS上で拡散され、SoundCloudで週間チャート1位となる。
さらにテクノミュージックの本場と言えるドイツのSoundCloudでは、世界的人気の韓国男性音楽グループBTSを抑え、週間チャート1位に輝くという快挙を成し遂げる! さらなるワールドワイドな活躍に、期待したいところだ。
LAUSBUB
SOUNDCLOUD
chilldspot
chilldspot – Monster(Official Music Video)
chilldspot(チルドスポット)は、2019年より東京を中心に活動する、4人組バンド。作詞作曲を勤め、このバンドの世界感を作り上げている、ボーカルの比喩根(ひゆね)。彼女は、高校の軽音部の副部長でもあり、アコースティックギターでの弾き語りなどを中心に活動していた高校2年生時に、同級生や幼なじみを集めて同バンドを結成。
そして、彼女たちは、Spotifyが注目する次世代アーティストを毎年年初に発表する「RADAR:Early Noise 2021」に選出された。3月19日に配信されたシングル「Monster」は、高校時代最後となる作品であり、前作の1stEP『the youth night』の少し大人びたサウンドから一転、10代らしいポップさと元気さが漲っている。
その反面、彼女らが思うであろう、社会に潜む“Monster”に対し、問いかけるような歌詞もシリアスで印象的である。高校を卒業した彼女たちの、さらなるステップに活目せよ!
Doul
[Doul / 16yrs remix feat.Kan Sano] Lyric Video
次なる刺客は、昨年デビューした福岡在住の女性シンガーDoul(ダウル)。彼女も作詞・作曲だけでなく、スタイリング、ヘアメイク、映像、ヴィジュアルまで、すべての表現を自己プロデュースするマルチアーティストである。
そして、デビュー曲「16yrs」も、chilldspot同様、Spotifyがその年に注目する次世代アーティストを紹介する「Early Noise」に選出され、TVCMソングになるなど、各所で話題となった。日本人離れした歌唱とネイティブライクな発音、全編英語詞で歌う彼女が織り成す、すでに唯一無二と言っていいDoulワールドは、まさに世界進出も視野に入れていることが伺える。スタイリッシュかつオーセンティックな歌声とサウンドは、大人の洋楽ファンも唸らすことは間違いないはずだ。
さらに、昨年創刊のファッション誌『VOSTOK』で特集が組まれるなど、彼女の活動の幅は留まるところを知らない。
A夏目
東京の冬 – A夏目(Official Music Video)
5番目に名を連ねるのは、昨年から音楽制作を開始し、独自にYouTubeなどに楽曲UPを続ける熊本県在住の現役高校生ラッパーA夏目(アナツメ)。
地元にて活動を続ける中、自身が憧れるアーティストを多数輩出するレーベル「ROOFTOP」に音源を送ったところ、スタッフ内で話題となり、1stEP「この夜のこと」をリリースする運びに。
そして、ABEMAにて配信中のオリジナル恋愛リアリティーショー『恋する♥週末ホームステイ 2020冬 Tokyo』に参加した際に製作した、「東京の冬」をデジタルリリースした。
想いを寄せる相手に不器用なりに想いを伝えた、切なく甘酸っぱい青春ラブソングである。まさに番組内で見せた彼の人間性・キャラクターが浮き彫りにされており、メロウなサウンドの中に、純朴でありながら真のある歌声が解け込む。そんな彼の姿に虜になるファンが急増中である。また、自身の作品のアートワークも手がけるなど、その底知れない才能は開花されたばかりだ。
これからの進化も見逃せない!
すでに完成されていると言っていいパフォーマンスを魅せ付ける彼ら。クドイようだが、まだ10代。今後、どのように進化していくかは、想像の域をはるかに超えており、20代への展開がますます楽しみだ!
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