7月18日、横浜アリーナにて「Silent Siren Live Tour 2016 Sのために Sをねらえ! そしてすべてがSになる」ツアーファイナル公演が開催された。当日は最寄りの新横浜駅が一面ピンク色のサイサイTシャツを着たファンの姿で溢れており、スタート前からファン同士の一体感が感じられた。
ライブはニューアルバム「S」に収録されたアッパーなナンバー「milk boy」からスタート。チャイナな新衣装を着たサイサイメンバー、イントロのコロコロとした独特の音色が4つ打ちのビートに乗り思わず心が踊らされる。続けて、疾走感あふれる夏の夜にぴったりの楽曲「八月の夜」、ライブで間違いなく盛り上がるサマーチューン「BANG!BANG!BANG!」「ビーサン」を立て続けに演奏し、序盤から会場を大きく盛り上げた。
「とうとうやってきましたツアーファイナル！ この日を待ちに待っていました、今日は楽しんでいってください！」とボーカル＆ギターのすぅがMCで話すと、今日の衣装にぴったりの楽曲「チャイナキッス」を披露。中華風の真っ赤なカラーを中心にした映像、炎があがる演出など含め会場のボルテージをどんどん高めていく。その後「Love install」「hikari」と続き、Silent Sirenのライブではおなじみの”サイサイコーナー”へ。”サイサイコーナー”はメンバー同士が勝負をし、負けた方が罰ゲームを行うという企画。今回の横浜アリーナライブでは、無人島サバイバル罰ゲームをかけて、すぅ&ゆかるんチームとひなんちゅ&あいにゃんチームに分かれ、ゲーム「Wii Sports Club」テニス対決をなんとこの巨大なステージの上で行った。勝負はすぅ&ゆかるんチームの負けとなり、無人島行きが決定。こちらもどうなるのか今後注目していよう。その後は「ここからみんなで踊ってください！」とすぅが叫び、「LOVE FIGHTER!」「What show is it?」「爽快ロック」「ハピマリ」と人気楽曲の演奏が続き、ライブの前半戦を終えた。
ライブも後半戦、MCではドラムのひなんちゅが「横浜アリーナに初めて立ったのは5年前の東京ガールズコレクションの前座、あのときいつか横浜アリーナでワンマンをやってやると誓った夢が叶った」とこのステージに立てた喜びを明かしてくれた。後半戦の序盤は、サイサイメンバーの前に巨大な幕がおり、そこに映像が投影されるというライブスタイルに。「nukumor」では水の幻想的な映像が、「レイラ」では痛切な歌詞のタイポグラフィが映し出され、すぅの歌詞世界に観客をどんどんと引き込んでいく。幕がはがれ演奏されたその後のエモーショナルな「スローモーニング」では感情が高まらないわけにはいかなかった。
サイサイメンバー4人で行った横浜のコスモワールドや水族館の思い出トークを挟み、ライブはラストスパートへ。「吉田さん」「C.A.F.E.」と可愛らしくかつ盛り上がるナンバーが続き、ダンスチューン「DanceMusiQ」の序盤ではDJとダンサースタイルでのパフォーマンスを見せてくれた。最後の楽曲は、まさに念願の横浜アリーナツアーファイナルのこの日にふさわしい「KAKUMEI」。サビでは一緒になってメロディーを口ずさむファンの姿が感動的だった。サイサイの楽曲はメロディーも歌詞もとにかく素晴らしい。そして、それを体を使って届ける演奏やパフォーマンスも一級品だ。
アンコールでは、年末ホールツアーの告知と、まさかの新曲披露など驚きがたくさん用意されていた。新曲は「シンドバッド」という楽曲で、これまでのサイサイにはなかったシンセの音が使用されており、これから海外ツアーなどで飛び出していく彼女たちの船出にふさわしい楽曲に仕上がっていた。その後の「ぐるぐるワンダーランド」ではメンバー、観客総動員となりタオルを振り回し大盛り上がり。ラストは風船が舞い、たくさんのダンサーが登場しての「チェリボム」で熱は最高潮に達し、大円団。楽しさやわくわく感、夢や感動などさまざまな要素が存分に詰まった見事なツアーファイナルをサイサイがやり遂げてくれた。
Photo by Hiroyuki Dozono
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