2011年にマンチェスター出身の『Marconi Union』(マルコニユニオン)がリリースした『Weightless』が科学的にもっともリラックスできる曲として選ばれました。でも、2011年以降も世界ではストレスが増し(やれやれ)、リラックスしたい人はどんどん増えています。そろそろ次のリラックスソングも紹介しておくべきでしょう。
本当に音楽は心をリラックスさせてくれるの?
古代から音楽は心を癒してくれるといいました。アポロンやサラスバティなど音楽を司る神は昔から人々に癒しを与える存在として君臨していました。その力は、ただの振動、波を超える力だということです。音楽は実際に人々の心を癒してきたと言えると思います。
こういったことを信じるかどうかとは別に、僕らの環境を形作る要素の中で音楽は非常に強い影響力を持っています。構成要素は音階、リズム、音色です。こういった進行のちょっとした変化が、僕らの世界に彩りを添えたり、感情、パフォーマンスや意欲に強い影響力を与えます。
1990年代の研究によれば、僕らが聞いた音楽による「気分」が、他の人の認識に影響を与えていることを示しました。
1998年の調査によれば、グランジ・ミュージックを聞くと「悲しみ」や「緊張」が高まることが示唆されました。また 「ニューエイジ」の音楽は様々な結果をもたらしました。 「デザイナー・ミュージック」(特定の反応のために設計された音楽)は、精神的な明快さ、気遣い、リラクゼーションを改善することができ、診療にも利用されています。
音楽が特定の反応を引き起こすように設計可能だーーーという考え方はとても魅力的です。「これまでにもっともリラックスした音楽」を決定したセッションでは様々な曲が議論されました。その目的は鎮静や落ち着きといった機能を音楽で叶えられないかというものです。ではその10曲を聞いてみましょう。
1. Marconi Union – Weightless
調査機関によると、この曲は「コーヒー」「紅茶」を飲むよりもリラックス効果があるとのこと。この曲の背景にある工学は、呼吸をゆっくりにし、精神的な活動を減らすように設計されたそうです。眠気を誘発するこの曲は、まさに狙い通りに作られたようです。運転中には聞かないように気をつけてください。
なんと研究結果によれば、全体の65%の不安を減少させ35%の心拍数を下げることに成功しました。これは完全に休んでいるような状態を作り出したということです。
曲を聞いて5分もすると、心臓の鼓動がこの曲と同じテンポになるようです。これは「同調」と呼ばれます。この曲は途中でダウンテンポしていくのですが、その理由は早い心臓と並走するようにテンポを落としていくという狙いに基づいているようです。目覚ましプレイリストには間違っても入れてはいけませんよ。
もちろん研究の成果を疑う声もあります。音楽を聞く環境や、精神状態によっては期待通りの成果を得られないこともありますし、曲自体を受け取るには文化的な背景なども影響します。ですが、科学的なプロセスでリラックスを作れるという評価を得ているこの曲を一度聞いてみるのはいかがでしょうか。
2. Airstream – Electra
これほど完璧なチルアウトと呼べる音楽も少ないのではないでしょうか。この曲は、半分の速度で聴くとリラックス効果が高まるという方もいます。半分の速度で聴いても構いませんし、普通の速度で聴いても構いません。再生速度はあなたにお任せすることにします。まずはyoutubeで普通の速度で聞いてみてはいかがでしょうか。
3. DJ Shah – Mellomaniac (Chill Out Mix)
このDJ Sharの曲は世界中のリラックスするプレイリストに頻繁に顔を出します。リラックス常連です。残念ながら心拍数より若干BPMが早いため、強烈なリラックス効果は期待できない場合がありますが、マットレスや布団に沈み込むには十分な曲です。
4. Enya – Watermark
日本でも有名なエンヤです。この曲は和音がキーポイントで、リラックス効果が高いです。リラクゼーションのお店などでもたまにかかっている曲です。途中から入るボイシングが強烈なリラクゼーションサウンドになっていて、引き込まれるような感覚を覚えるかもしれません。
5. Coldplay – Strawberry Swing
これまた有名なコールドプレイです。MVが面白いのでMVを見てしまうとリラックスできない恐れはあるのですが、柔らかい質感の楽器部と抑えられたボーカルプレイ。良い仕事です、クリス。
6. Barcelona – Please Don’t Go
睡眠の深みに連れて行ってくれる曲です。弛緩しきったあなたの瞼はそっと閉じていき、深淵な睡眠に落ちることでしょう。すこしの悲しさがあるところもリラックスポイントです。
7. Telephone Tel Aviv – Lotus Above Water
メンバーが亡くなってしまったテレフォンテルアビブ。エレクトロの世界から紡ぎ出す瞑想は、とてもディープな暗闇にあなたをつれていってくれるかもしれません。他の曲もそうですが、チルアウトの雰囲気がとてもよく作れる人たちです。
8. Adele- Someone Like You
アデルの有名な曲です。この曲は科学的にノートが配置されており、非常にリラックス効果が高いと言われています。必ずしも感動的なボーカルや歌詞を信じなくても、時にはリラックスに利用するという態度で良いのです。
9. Mozart – Canzonetta Sull’aria
唯一クラシックからのランクインです。多くの人々に認められたモーツァルトの楽曲はリラックス効果も抜群なんだそうです。どんなストレスの世界にもオペラによる美しい終焉は添えられるのかもしれませんね。
10. Cafe Del Mar – We Can Fly
あなたはビーチにいます。ビーチでリラックスしている時はこのような曲でしょう。旅行のあとのチル・ダウンタイムを作り出すときはこんな曲があなたを深奥な精神世界に連れて行ってくれるかもしれません。
どの曲があなたをリラックスさせてくれるでしょうか?
もちろん、研究結果であがってきた曲と同じようにリラックスできるであろう他の曲もたくさんあります。
もしかしたらあなたのプレイリストにはこんな曲もおすすめかもしれません。
– Massive Attack – Teardrop
– Radiohead – Everything in its right place
– Herbert – About This Time Each Day
もしもあなたがより良い睡眠導入ミュージックを探しているなら、これらの曲をライブラリに入れてみるのもいいのではないでしょうか。平静を保つためにノイズを聞き続けるよりは良い選択肢となることを祈って。
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