「さみしくて 流されやすくて そしてちょっぴりエッチで。ラップをしちゃう普通の女の子」をコンセプトにラップを奏でるのが今若い世代の女性を中心に人気となっている、泉まくらだ。女の子の弱さと本音、普遍性をおもむろに歌詞に乗せるそのスタイルは斬新、多くの女性の共感を得ている。ラップとはいえども優しくバラード調の曲は聴く人を選ばず、多くの人に親しみやすいミュージックだ。そんな素敵な音楽を提供している泉まくらの魅力に迫る。
広がる泉まくらサウンド、各メディアから引っ張りだこ!?
福岡県に住んでいるという泉まくらは2012年術ノ穴と契約し、ファーストアルバム「卒業と、それまでのうとうと」をリリースした。デビュー前から神戸生まれのSNEEEZEのミックステープに参加するなど注目されていたが、このアルバムでさらに名前が広まっていった。各メディアも泉まくらに注目するようになり、くるり主催のイベント「WHOLE LOVE KYOTO」や菅野よう子とのコラボ楽曲を発表したりと活動の幅を広げ続けている。またCDジャケットのイラストやアートワークなどは女優やタレントとしても活躍している大島智子が手がけており、そのかわいさも話題となっている。中にはこのジャケットに惹かれてCDを手に取る女の子もいるほど、評判だそうだ。
コンプレックスから生まれた繊細で刹那なラップ、泉まくらならではのもの
独特の世界観が広がる泉まくら。どこか脆くて、切なくて、繊細で…。そんな女の子の日々の憂鬱などをまるで代わりに語ってくれているようだ。誰にも話すことのできない本音、泉まくらは女の子の気持ちに寄り添った楽曲を作り出して行っているのだ。そんな泉まくらはもともと男性のアーティストに憧れていたそうで、ラップを始めた当時はコンプレックスだらけだったという。しかしコンプレックスこそ魅力、これを逆手に取り、男性に感じる力強さを自分が表現したらどうなるかなど彼女なりに模索して行き、今のスタイルにたどりついたのだ。
ただ可愛いだけでない!女の子の気持ちに寄り添った人間らしいラップ
一見ゆるくて可愛らしいラップだが、よく耳をすませて聴くと女の子にしかわからないような些細な感情などが乗せられている。これらが若い女性の虜になっている理由なのではないだろうか。ただ可愛いだけでない、聴き手に寄り添ったラップは人々の心に少しだけ安らぎを与える。生きづらいという気持ちや何かつっかえることがある悩める女の子は一度、泉まくらのラップを聴いてみてはいかがだろうか。何かヒントになり得るもの、誰とも共有できなかったものが共鳴し、少しだけ救われることがあるかもしれない。
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