圧倒的なギターテクニックに驚愕! シンガー・ソングライター/ギタリスト・Rei
「変人の素質あるといいな」と自らつぶやく、ちょっと風変わりな23歳のRei(レイ)。その活動は本格的なデビューから2年目にして、すでにインターナショナル級。国内のビッグイベントはもちろん、インドネシアやアメリカでのフェスでも小さな身体から溢れんばかりのエネルギーを発散しながら、外国人アーティストたちにヒケをとらないパフォーマンスを見せつけてきた。さてさて、どこまでReiは「弾けて」いくのか…魂を歌い奏でるブルーズの新しい魅力を、見せてくれそうだ。
確かにちょっと「変」かもしれないけれど、中身はスゴイ
Reiがフジテレビの番組で紹介されたのは、2015年末のこと。「アフロの変」という深夜プログラム。「『変』だけどスゴイものをいろんな人に教えてもらおう」が、番組のメインテーマ。彼女の「変」は、ちょっとおじさんが入った趣味趣向にある。「真空管と軽トラミニカーとピータン」…最後のピータンはともかく、真空管と軽トラに関しては、うら若き乙女の趣味としては、確かに変わっている。
それはともかくもっと重要なのが、もうひとつのテーマである「スゴイもの」。1993年兵庫県で生まれ、幼い頃をフランスとアメリカで過ごしていた彼女の武器は、4歳から始めたギタープレイの超絶なテクニックと、英語でも日本語でも印象的に耳に残る、ボーカリストとしての強い個性。これまでにリリースされたアルバムは2枚。収録されている楽曲のPVもなかなかパワフルで個性的だが、まず見ていただきたいのはこちらの動画。寄せられたコメントには「神ですか。」というつぶやきもある。そう感じてもしかたないくらい、アツいプレイだ。
ド渋いブルージーが、キュートなルックスに似合う「不思議」
小学生の時分から仲間たちとバンドを組んでいたというだけあって、その弾き語りは恐ろしく板についている。どちらかと言えば華奢で小柄で、時にはギターがずいぶん大きく見えたりするような気もするが、逆に不思議なバランス感が映像としても強く印象に残る。少女の面影とクールビューティな目力が同居しているような年齢不詳の顔立ちも、とても個性的だ。
どちらかと言えば、渋い大人の男性…的雰囲気が漂う「ブルーズ」ですが、20代前半のキュートなReiが、それを力強く歌いこなしていることもまた、「スゴイもの」として注目されている理由のひとつだろう。2015年はHMVのスタッフがブレイク必至のアーティストへのエールとして選出する「エイチオシ」に選ばれた。そのコメントでも「かわいいルックスとは裏腹に、彼女が奏でるのはド渋いブルージーなロックンロール!」というお墨付きをもらっている。
焼き直しでは納得できない…Reiの音楽は新しくて刺激的
HMVスタッフから「エイチオシ」に選ばれた2ndアルバム「UNO」では、1stアルバム「BLU」で感じられたReiらしさをしっかり残しながらも、彼女自身の「新しい音」を追求し続けている熱気がしっかり伝わってきた。どこかで聞いたような音…ではけっして妥協できないReiならではのこだわりが、確かに息づいている。
かつてアルバムを共同プロデュースした「ペトロールズ」の長岡亮介は、「その小さな身体で大昔の音と現在の音、そして彼女自身の音を行き来する」と評している。時流とか時代とか流行までも超越したところで、Reiの音楽は自由気ままにたゆたい続けるのかもしれない。これからますますメディアへの露出も増えてきそうな予感があるが、「気ままにたゆたう中で光る」リアルなReiを知りたいと思ったら、一度はライブに足を運ぶべき!と断言しておこうか。
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