アーティストもお客さんとして自然体なままで。
今までの中でいちばん出演アーティストが多かった今年のグルーヴチューブ・フェス。総勢10組ものアーティストが出演し、フェスをさらに盛り上げてくれた。もはや、グルーヴチューブ・フェスの見どころのひとつにしてもいいのでは? と思うくらいよくこのフェスで見受けられるのが、アーティストが普通にお客さんのようにフェスを楽しんでいる姿。お客さんが並ぶお店で同じようにご飯を買い、お客さんと同じ場所で他のアーティストのライブを楽しんでいるのだ。当日、出演アーティストのNOT WONKとLEARNERSに “写ルンです”を渡し、 写真とともにグルーヴチューブ・フェスでの1日を振り返ってもらった。
NOT WONK
去年のフジロックでROKIE A GO GOに出演していたNOT WONK。グルーヴチューブ・フェスには2017年ぶりの2度目の出演。北海道は苫小牧出身の3人組からなるバンドで、平均年齢は24歳という若さ。2010年に結成し、今年で活動9年目を迎える。UKパンク・バンドのメガ・シティー・フォーやUSインディなどの音楽に影響を受け、パンク、メロコア、エモ、グランジなどのエッセンスを加えた “ティーンエイジ・インディ・パンク”をコンセプトに活動している。
当日のセットリスト
Down The Valley
Subtle Ficker
Shattered
Come Right Back
The Bare Surface, I’ve Longed For You
Not All
Landfall
当日はNOT WONKの6月にリリースされたアルバム『Down The Valley』のタイトルにもなっている曲、「Down The Valley」からスタート。3人で出しているバンドの音とは思えないくらいの音の厚み。そして、ヴォーカルの加藤さんの力強くそして熱のある歌声。会場が一気にNOT WONKに引き込まれて行くのがわかった。「地元の苫小牧の自宅から見える山といま目の前に広がる海の壮大さが似ているように感じるので、この場所で歌うのがとても好きです」と落ち着いた声でMCを話す加藤さんの姿は、音楽に対する愛とこの場所にいられることへの嬉しさがひしひしと感じるものだった。NOT WONKと同世代でも活躍するバンドは多くいるが、彼らの演奏は、いい意味で今っぽいキャッチーさはなく、他のバンドとは一線を画するものを感じた。これからの活躍がますます楽しみなバンドである。
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