黒髪じゃなくてもいい―最上もがという革命
でんぱ組.incのメンバー、最上もががアイドルシーン全体に与えた影響も見逃せない。当時金髪のアイドルはまったくといっていいほどいなかった。だが彼女の登場以降、金髪、さらには髪にアクセントでメンバーカラーを入れたりするアイドルが増えてきた。
これまでの黒髪至上主義アイドルシーンを、黒髪じゃなくてもいいんだと思わせた功績はめちゃくちゃに大きい。もしも彼女がいなかったらアイドルシーン全体の流れもまた違っていたかもしれない。
ミュージックビデオの斬新さ
そして、ミュージックビデオの斬新さもすごかった。合成で「これでもか!」というほどカラフルで情報量を詰め込んでいくスタイルは本当に衝撃的だった。たとえばまねきケチャ『冗談じゃないね』、ゆるめるモ!『Hamidasumo!(Heaven&Hell Remix)』のミュージックビデオなんかはこの影響下にあるスタイルといえよう。
でんぱ組.inc、最Ψ最好調!
結びに、最新シングル『最Ψ最好調!」にも触れておきたい。でんぱ組.incでは『バリ3共和国』、『なんてったってシャングリラ』などを手がけている浅野尚志によるこの楽曲は、でんぱ組.incの魅力がこれでもかというほど詰め込まれている。
彼女たちの最大の魅力は、「元気を与えてくれる」ことだと思う。ミュージックビデオで見ることができるメンバーたちの表情は弾けるほどの笑顔だ。ミュージックビデオもジャケットも音源もライブもイベントも全てが楽しくて、触れた人を元気付けてくれる、そのパワーが他のアイドルよりもめちゃくちゃに強かったからこれだけのブレイクを果たしたんだろう。まさに最Ψ最好調!な状態でベスト盤をリリース、まだまだでんぱ組.incの勢いはとどまることを知らない。
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