「ダークサイド」って聞こえはだいぶ暗いイメージ。でも日々生きていれば悲しいこととか切ないこと、ちょっと独りになりたいこととか考え事したいこととか、もちろん落ち込むこととかあるのは当たり前。そんな時、そっとそばにいて寄り添ってくれる音楽を「ダークサイドな音楽」と呼ぶことにします。そうして気がついたらまた、明日に向かっている自分に気がつくのかもしれません。そんなダークサイドな音楽を紹介してくれるのは明治・大正期の日本文学の持つ怪しい和の世界観を貫く「人間椅子」のベーシスト、鈴木研一さんのMIXTAPEです。
KISS『I Was Made For Loving You』
ハードロックの深みにはまるきっかけになった曲。小林克也さんのラジオで聴いて感動し、初めてアルバムを買った。KISSがこの世で最高の存在だった。
DEEP PURPLE『Highway Star』
KISSの他にもかっこいいバンドがあると思い知った曲。Ace Frehleyが世界で一番うまいギタリストだと信じていたが、Ritchie Blackmoreのほうがうまくてショックを受ける。
BLACK SABBATH 『Into The Void』
人間椅子にとって神様のような存在であり、この曲はあまりに完璧すぎて、どうしても到達することのできない高みに鎮座する教典のようなもの。
BUDGIE『BREADFAN』
人間椅子の代表曲「針の山」の原曲。これに和嶋くんが山頭火風の歌詞をつけた。他にも多くのバンドに影響を与えた割には過小評価されていて、もっと世の中に広めていきたい。
LED ZEPPELIN『Dazed And Confused』
リハでこのイントロのベースを弾くとすぐに他の二人が加わってくれて嬉しい。和嶋くんはJimmy Pageのソロを完コピだが本人より数段うまい。
KING CRIMSON『Starless』
「聴く人に戦慄を与える音楽」を目標に活動している人間椅子だが、この曲には特に戦慄を覚える。和嶋くんはRobert Frippのソロも完コピである。そっくりな音を
作るのもうまい。
URIAH HEEP『Easy Livin’』
シャッフルのハードロックのお手本のような名曲。ハードロックにはこのKen HensleyやDEEP PURPLEのJon Lordのようなハモンドオルガンがよく似合う。
BLUE OYSTER CULT『Godzilla』
大ヒット曲なのに映画に使ってもらえなくて悲しい。中間部の「臨時ニュースを申し上げます。ゴジラが銀座方面に向かっています。大至急避難して下さい」の語り
がいい。
NAZARETH『Broken Down Angel』
自分が4ヶ月に一度行っているDJイベント「ハードロック喫茶ナザレス」の名前を頂いたバンド。全体的に漂うB級の香りがたまらなくいい。
GHOST 『Year Zero』
「ナザレス」に来るお客さんに教えてもらったバンド。最近のマイブーム。ムードメタルと呼ばれているらしいがリフがとても素晴らしい。是非とも前座について世界中まわりたい。
PROFILE
鈴木研一(人間椅子)
の同級生。ドラムのノブとはかつてご近所。BC RichのベースとDIMARZIOのモデルP
ピックアップとAMPEGのオールドアンプをこよなく愛する50歳。
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