なんでココに来ちゃったんだろう……
――安田さんが芸能の世界に入ったのは、小学生の頃ですよね。
安田 : はい。小学校6年生の頃に原宿を歩いていたらスカウトされて。で、サロンモデルから始まり、そこからファッション誌にも呼んでもらえるようになって。当時はビューティ系の雑誌が多かったですね。
――それから、13歳で元気ロケッツのオーディションに合格。
安田 : そうです。音楽とモデルを両方やらせてもらって。でも芸能活動を続けようと思ったら1つ問題があって……。
――どんな問題ですか?
安田 : 芸能活動を禁止してる学校に通ってまして。学業か芸能活動かを選ばなくてはならなくなってしまって。「えっ! ここで歌を諦めるなんて無理!」と思って何回も相談した結果、芸能コースのある学校に転校しました。だけど「よっしゃ、今から頑張るぞ!」って気合いを入れた瞬間からバタッと仕事がなくなって。「あれ? 芸能活動で忙しくなるつもりが、普通に学校来ちゃってるじゃん。せっかく転校したのに……」って思ったりして。
――「私が描いた未来予想図はこんなハズじゃ……」と。
安田 : 当然、クラスメイトの子たちも芸能活動をしているんですけど、私以外はみんな仕事で忙しくしてて。「私、なんでココに来ちゃったんだろう?」って落ち込みましたね。その後、高校を卒業して20歳になった時にプロデューサーの玉井(玉井健二)さんから「よし! ソロデビューしようか」って言ってもらえて、やっと念願叶って歌手デビューできました。
――振り返ると安田さんは、順風満帆そうに見えて結構下積みが長いんですね。
安田 : 小学生から考えると、そうですね。今になって振り返れば、これまでの時間も意味があったんだと思ってます。だからこそ、今の10代の子たちに対して、「自分の心の声を信じて、前に進んでほしい」って伝えたいですね。
――学生時代、自分の思った通りにならない期間があったわけじゃないですか。それでも諦めずに、芸能活動を続けられたのはどうして?
安田 : 根拠のない自信があったんですよね。「どうしよう、これからどうやって生きていこう?」と卒業後の未来を考えて、内心はパニックになっていたんですけど。思い込みというか「絶対にやれるから大丈夫」って、冷静なもう1人の自分がいたのでなんとか続けられました。
それが私の個性で他の人にはない宝物
――安田さんの好きな言葉って何ですか?
安田 : ありきたりな言葉ですけど、「十人十色」って言葉が好き。それぞれ違う人間で、それぞれやりたいことがあって、それぞれ違う性格で、っていう中で自分が他の人と違っても、それを焦る必要はないなって思っていて。私はアメリカの学校に通っていたんですけど、日本の学校に転校したらハーフってことで、傷つくことを言われて。
――その時はかなり凹みました?
安田 : それでも「コレが私だから」って開き直ってましたね。まあ、根っこにあるのがアメリカ人っぽい性格だからかもしれないですけど。周りと違っても気にしないというか、“up to ME”って考えがあるので。例え周りと違っても、それが私の個性で他の人にはない宝物だから大事にしようって。
――今までの人生を振り返って、一番の転機はいつでしょう?
安田 : やっぱり、元気ロケッツのオーディションですね。プロデューサーの玉井さんと出会えたのが私の人生でとても大きくて。私にとって玉井さんは音楽の父で、いろんなことを教えてくれました。もしも玉井さんと出会えてなかったら、今のポジションはないですね。
――オーディションのことは、今も覚えてます?
安田 : はい。オーディションを受けるために学校を早退して、ランドセルを背負ったまま行ったんですよ。会場に着いたら「パリコレモデルですか?」みたいな人がいっぱいいました。
――ライバルを目の前にして、どんなことを思いました?
安田 : 「ヤバイ所に来てしまった」って(笑)。自分の順番が来るまでじっ〜としてましたね。
――オーディションはどんな審査だったんですか?
安田 : 「ダンスと歌を披露してください」って言われて。私はその時に大好きだったBoAさんの「VALENTI」を歌いました。それで終わりかなと思ってたら、玉井さんから「もう1曲、お願いします」と言われて、準備してないからあたふたしてると「じゃあ、「ハッピーバースデー」を歌ってみて」って。
――リクエストにはうまく応えられたんですか?
安田 : いや、ド緊張してガチガチだったと思います。あの曲のラストは「ディア〜●●」で終わるじゃないですか。私はそこを「ディア〜ママ」って歌ったら、審査員の方たちが感動してくれて。
――大人の心を掴んだんですね。
安田 : あとで玉井さんから「そこが良かった」と言われました。
――ちなみに小学生の頃と今では、外見って大分違います?
安田 : 私は小学生の頃から顔も身長も変わってないんですよ。当時、大学生からナンパされたりして。「私、小学生ですよ」って言ったら、「そうなの!?」なんて驚いてました。
――それだけ大人っぽかったら、同級生と混じって浮いてたんじゃないですか?
安田 : 浮いてましたね(笑)。私立の小学校に通ってて、制服だったんですけど。顔も身長も大人なのに、小学生の制服を着てるからめっちゃアンバランスで。
――逆・江戸川コナンだ!
安田 : あははは、そんな感じです! 街を歩いていたらギャルに「あの子、ランドセル背負ってる、ヤバっ!」って言われました。多分、私が小学生って気づいてなかったんですよね。
――(笑)。
安田 : 24歳になって、やっと見た目に年齢が追いついてきました。
大事なのは、ハミ出る勇気
――今日の衣装は私服なんですよね?
安田 : そうですね。メイクも衣装も基本、全部自分でやります。
――ファッションで影響を受けている人っていますか?
安田 : この人っていうのはいなくて、どちらかと言えば海外のスナップを見るのが好きです。トレンド感だけではないところで、自分を表現している人がすごく眩しく見えます。むしろ日本人ってみんな似た服装をしているなと思ってて、もっと自分を発信していけたら良いんじゃないかなって。
――国民性なのかもしれないですけど、日本人はハミ出すことを嫌いますよね。「十人十色」を実践するのが苦手なのかもしれない。
安田 : そうなんですよね。私、小学5年生までアメリカの学校に通ってて、日本の学校に移った時にカルチャーショックを受けました。みんな同じペンケースを使ってて。
――わかります。
安田 : アメリカだと1人行動って普通なんですけど、日本だと1人で廊下を歩いてるだけなのに「あの子、大丈夫?」みたいな目で見てきて。「え、なんで!?」って。大事なのはハミ出る勇気ですよね!
【リリース情報】
きみのうた
発売日:2017年5月29日(月)
通常盤
【CD】SECL-2161 ¥1,200(税抜)
期間生産限定盤
【CD※アニメJK仕様】SECL-2162 ¥1,300(税抜)
(通常盤 収録内容)
1, きみのうた
2, up to ME
3, きみのうた Instrumental
(期間生産限定盤)
1, きみのうた
2, up to ME
3, きみのうた TVアニメサイズ
【LIVE 概要】
『Singin’ In The Moonlight』
(日程)
日時:2017年5月30日(火)/場所:Shibuya duo MUSIC EXCHANGE/開場18:30 開演19:00
■チケット
オールスタンディング 前売り¥2,800 当日¥3,300
※入場時ドリンク代別途必要。
『安田レイ DEBUT 4th Anniversary Live』
(日程)
日時:2017年7月2日(日)/場所:名古屋ブルーノート/開場16:00 開演17:00
日時:2017年7月2日(日)/場所:名古屋ブルーノート/開場19:00 開演20:00
■チケット
全席指定 ミュージックチャージ¥6,500
※入場時ドリンク代別途必要。
詳しくはオフィシャルHPをチェック
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