今冬~初夏、コロナ禍の影響下で、数多のエンタメが活動自粛を余儀なくされた。
Z世代のインフルエンサー・ガールズグループ「テーマパークガール」も同様で、3月に予定していた集大成的なライブが延期に。レッスンやメンバー間で顔を合わせることもままならず、個々のステイホーム期が長く続いていた。
そんな中、テーマパークガールが「#ティーンズリップクイーン」を、6/15に配信リリース。これまでSNSや動画配信で培ってきた特性を活かし、この時期ならではのアイデアや工夫、遊びから作り上げた今回の新曲は、同性代を中心に話題沸騰中。個性的で可愛いリップアートもSNSで話題になっている。
今回はそんな彼女たちの新曲「#ティーンズリップクイーン」のプロセスやストーリーに迫った。
Photography_Sakura Nakayama
Intewview & Text_Sucao Ikeda
Edit_Miwo Tsuji
メンバーと再会できる日を夢見ていた
――デビュー以降の集大成ともいえる3/15のワンマンライブも、コロナ禍のため中止となってしまいとても残念でしたね。
かなみ : とても残念でした。そこに向け12月、1月と定期公演を行っていて、その集大成となる予定だったので、当初は悔しい気持ちでいっぱいでしたが、次のライブまで楽しみを取っておこうと思います。
ももか : そのライブに向けてのレッスンも、かなり気合いを入れていたので残念です。
いぐさ : そのライブの代わりに用意していた、3/28の無観客ライブも緊急事態宣言のため中止になってしまいましたからね……。
けりぃ : でも、そんな自粛時間の中でも、私たちなりに頑張ってきたことはあるので、それを披露できることを目標にしています!
えみい : 「成長したね」「可愛くなったね」と言っていただけるように頑張っているので、また皆さんとお会いできる日を、今は楽しみにしています。
――この自粛期間を経て、メンバーたちと会えることも実は当たり前じゃなかったとか、普段気づけないことに気づかされたりもしたのではないでしょうか?
かなみ : 本当に、それは強く感じました。この自粛期間中は、何度もみんなと一緒に撮った写真を見返したり、「ああ、こんなことやったな」、「こんなことができていたんだな」と振り返っていました。
ももか : メンバーと会えないことって、こんなにも哀しいものなんだなって。寂しすぎて、LINEや電話も結構頻繁にしてしまって(笑)。会って話をしたり、触れ合ってコミュニケーションが出来ていたことの貴重さを、改めて感じました。
いぐさ : 今までレッスンに費やしていた時間もポッカリと空いてしまったので、「メンバーは、今何をしてるんだろう?」とか想像したりして(笑)。ずっと会える日を夢見ていました。
――実際に再会した時の気持ちは?
けりぃ : 久々に会ったら一気にテンションが上がって、明るくなれました。みんなといることが、こんなにも嬉しくて楽しいんだなぁと改めて思いましたね。
リモートだからこそ生まれた「#ティーンズリップクイーン」
――自粛期間のリモート活動は、振り返ってみていかがですか?
えみい : YouTubeの番組撮影も自粛期間中はメンバーそれぞれ、リモートで撮影していたんです。でもそんな状況だからこそ、生まれたアイデアとかもあって。
かなみ : たまに、回線の関係で映像がズレちゃった回もあったりして(笑)。この期間ならではの、いい思い出です。
――そんなリモート活動期間の中で「#ティーンズリップクイーン」が誕生したとお聞きしました。
いぐさ : そうなんです。この曲は、私が始めたボイパ(ボイスパーカッション)に、みんなが加わっていくかたちで作られていったんです。
――いわゆるTikTok用に1分間だけのフレーズが生まれ、その反響と共に楽曲として成立していったストーリーに、Z世代ならではのインフルエンス力を感じました。
かなみ : 正直、会って一緒にやった方が楽だし早く完成したと思うんですけど、こういう作り方もあるんだという発見もあったし、良い経験になりました。会えない中で、みんなで1つのものを作り上げるという、今までにない感動もあったと思います。
ももか : 初めての経験だったので、大変でした(笑)。リモートなので、電波の関係でズレが生じたりすることもあって、音を上手く合わせるのには苦労しましたね。
いぐさ : 1人でもズレたらやり直しになってしまうので。朝から始めて夜に完成したんですけど、その時は、本当に達成感と完成した喜びでいっぱいでした。
けりぃ : 大変だった分、終わった瞬間は嬉しかったし感動的でした。ぜひ、多くの人に聴いて、驚いてもらいたいです!
えみい : 自分のパートに一生懸命だったのもあって、当初は全体像が想像できていなかったんです。でも、みんなのパートが合わさって完成した音を聴いた時は、感激しました。音楽の力を改めて実感したというか。
――ホーンセクション等も加わり非常に華やかで明るい楽曲ですよね。
かなみ : 私も「あれが、こうなるんだ!」と驚きました(笑)。声だけの状態に音が加わって、歌詞がついて、更に私たちの歌が乗る。その過程も皆さんと共有していけたので、より思い入れの深いものになったと思います。
――みなさんの学校生活やSNSでの活動や想いも、歌詞には表れていて「改めてのテーマパークガールの自己紹介的な楽曲」のようにも受け取れました。
ももか : 歌詞に関しては、私たちがいま行っているSNSでの発信や、私たちらしさが織り込まれていたので、とても嬉しかったです。これってまさに私たちのことだし、合っているなって。
かなみ : 月曜日は憂鬱、みたいな歌詞もありますが、そこなんてまさにピッタリで(笑)。でも、それを乗り越えて1週間頑張ろう! という曲でもあります。それらも含めて、同世代にもそれ以外の人にも共感してもらえる曲なんじゃないかなと。気分もアガるし、みんなで頑張ろうって思わせてくれる曲なので、私たちがその先頭に立って盛り上げていけるようにしたいです。
――これまでにないタイプの、パーッと明るい曲調ですよね。
えみい : そうですよね。今までの楽曲よりも、ハモりやコーラスが多くて、挑戦したこともたくさんありました。その分、成長できた自分たちを見せることができたかなと思っています。
――今回はより英語詞も出てきて、その辺りもポイントですね。
けりぃ : 英語のパートは、主に私が歌わせてもらいました。英語の歌詞を交えることで、更にポップで明るくなったかなと思います。これまでの私たちの曲って、比較的落ち着いたメッセージ性の強い楽曲が多かったんですけど、今回は衣装もメイクもかなりポップだし、海外の方にも聴いてもらえたら嬉しいです。
いぐさ : 聴いていて、自然と笑顔になれる、そんな曲だと思います。曲の中にラップ風なフレーズがあるんですが、ラップ風な歌入れは今回初挑戦で歌い方を考えるのもすごく楽しかったです。
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