本当のメジャーアーティストへ
さて、最後に、真面目なことを少しだけ書きたい。
この日はヤバTのライブ初参戦の人が多かったようで、そのせいか、いつもより「荒れ気味」だった気がしないでもない。あまり曲の展開と関係ないところでサークルモッシュが起きたり、ペットボトルを投げたりする人がいた。もちろん、規模が大きくなればいろんな人が集まってくるのは当然だし、楽しみ方は人それぞれ自由だが、その自由と同じくらい、他人の楽しみ方を尊重する義務もある。こやまがMCで「今日治安悪いな」と冗談交じりに喋っていたが、もしもそれが冗談にできないレベルになってしまえば、ヤバTにとってマイナスになってしまう。歴史を振り返れば、これまでにもいくつかのロックバンドのライブでファン同士のトラブルや怪我が起きたり、ダイブ&モッシュが禁止になったりした。さらには、それがきっかけでバンドの音楽性まで変えてしまうようなこともあった。それはとても悲しいことで、文化的に大きな損失でさえある。
ヤバTのライブは、あまりにも楽しくあまりにも面白すぎるため、ついハメを外しすぎてしまいそうになる。今回、筆者は二階席にいたので多少は冷静になれたが、ぶっちゃけ一階席に混ざりたかった。そしてみんなとウェイウェイしたかった。ていうか仕事じゃなかったらたぶんレッドブルでウォッカ割って飲んで吐いてたし。でもそのウェイウェイは、あくまで人に迷惑をかけないウェイウェイであるべきだ。曲をしっかり聴きたい人や演奏をしっかり見たい人だってたくさんいるわけだし、人それぞれいろんな楽しみ方がある。あの熱気の中で体調が悪くなってしまう人だっているかもしれない。そういった周囲に対する気遣いや、他人の楽しみ方も尊重できるような想像力も必要なのではないかと思う。ライブとは、演者だけでなく、大勢のいろんな人たち(観客)がいることで成立する。だから、多少なりともヤバTを応援しているのであれば、ウェイウェイしつつも、様々な楽しみ方を尊重できるような想像力が必要だなと、自戒を込めてそう思った。
そして大切なのは、デビューからたった半年でそうした軽い危惧を抱かせるほど、ヤバTというバンドの人気が急上昇していること。今は、ヤバTにとってのひとつの転機なのかもしれない。ヤバTが音楽好きの間で熱狂的に支持されるバンドに留まるか、それとも一般の人たちにも浸透するレベルで売れる本当のメジャーアーティストになれるのかは、今この状態をどう越えられるかによるのではないか、そんなことを思った。
あと、もうひとつどうでもいいことを。
今回、タンクトップ神にわざわざ地上に降りてきていただいたにもかかわらず、オーディエンスの中にタンクトップを着てる人がほとんどいなかったことはやはり気になりました。みなさん、この夏はぜひタンクトップを着てヤバTのライブに行きましょう! 持参するタオルはオーラルのでオッケーです。←
ヤバイTシャツ屋さん”どうぶつえんツアー” ツアー 2017 〜ワンマン〜追加公演@新木場STUDIO COAST セットリスト
01. Tank-top of the World
02. 寝んでもいける
03. メロコアバンドのアルバムの3曲目ぐらいによく収録されている感じの曲
04. L・O・V・E タオル
05. DQNの車のミラーのところによくぶら下がってる大麻の形したやつ
06. Don’t stop SNS
07. ZIKKA
08. ばたばたしばたさん
09. ウェイウェイ大学生
10. 天王寺に住んでる女の子
11. 週10ですき家
12. 喜志駅周辺なんもない
13. とりあえず噛む
14. 反吐でる
15. 流行りのバンドのボーカルの男みんな声高い
16. スプラッピ スプラッパ
17. 無線LANばり便利
18. ネコ飼いたい
19. ヤバみ
En.1 肩 have a good day
En.2 あつまれ!パーティーピーポー
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