TWICE 初のアリーナツアー『TWICE 1st ARENA TOUR 2018 “BDZ”』ファイナル公演を総力レポート!
10月17日、多国籍ガールズグループのTWICEが東京・武蔵野の森総合スポーツプラザメインアリーナで、初のアリーナツアーの最終公演を行った。チケットは全席ソールドアウト、当日は47都道府県でのライブビューイングも行われるという高い注目度の中、彼女たちは全21曲を笑顔で歌い踊った。この日ならではのサプライズや、来年のドームツアーの発表など、最後まで驚きと感動に満ちたライブの模様をレポート!
Text_Osamu Onuma
開演前から高まる熱気。みんながこの日を待っていた!
電車の中で、バッグに無数の缶バッチをつけた男の子と一瞬目があう。慌てて目をそらすと、その先には過去のライブTシャツを身につけた女の子たち。彼らの向かう先はただ一つ、TWICE初のアリーナツアー「TWICE 1st ARENA TOUR 2018 “BDZ”」のファイナル公演だ。
4都市9公演をめぐる今回のツアーは、全席ソールドアウト。会場の外では、買ったばかりのツアーグッズを手に、誰もが写真を撮っている。
ある人はメンバーの顔がプリントされたうちわと一緒に会場を写し、制服姿の女子高生たちは「CANDY BONG」と呼ばれるロリポップ型の公式ペンライトを手に自撮りを繰り返す。親子で来ている人も多い。小学生くらいの女の子は、「BDZ」のMVにも登場したキャラ・ラブリーのぬいぐるみを大事そうに抱えている。ライブが始まる前から、みんな今日が特別な日なのだという気持ちを抑えきれずにいた。
間違いなく、誰もがこの日を心待ちにしていた。その思いは、ライブがはじまった瞬間に爆発した。
9人の登場に、会場は割れんばかりの大歓声
開演時間の18時30分ちょうどに客電が落ちると、割れんばかりの大歓声が会場に響いた。重低音の効いた四つ打ちのビートと、緊張感のある赤いライティングが気分を煽る。ステージスクリーンには「BDZ」の世界観を思わせる映像が映し出され、メンバーが大写しになるたびに声援が飛び交った。
映像が終わると、TWICEの9人がステージに登場。赤と黒を基調とした、パワフルさとキュートさを兼ね備えた衣装を身にまとっている。ステージに張り巡らされた「KEEP OUT!」のテープが切れると同時に颯爽と歩き出し、ステージ中央で揃ってポーズ。その瞬間に火花が上がり、客席からはこの日一番の大歓声が響き渡った。
1曲目は「Wake Me Up」。チアリーディング風の掛け声とともに、9人がダンサーを引き連れて踊りだすと、ファンもCANDY BONGを振ってそれに応える。曲中ではコールも欠かさない。ステージをともに作り上げるという意気込みがにじむような、力の限りを振り絞ったコールだ。
2曲目に披露された韓国での人気曲「I’m gonna be a star」では、ダンサブルなビートに合わせて火柱が上がる。離れた席からでも熱とガスの匂いを感じるほど激しい炎だったが、客席の熱気も負けてはいない。次の曲「Say it again」はこのツアーで初披露のアルバム曲だが、何回も聞き込んでいるのかノリどころをしっかり心得ている様子。
さらに立て続けに「What is Love?」を披露。前方の円形ステージに出てきた9人は、指で「?」マークを描くキュートな振り付けでファンを魅了した。
ファンとのコラボでさらに力強く!前へ前へ進む「BDZ」
続けて4曲を披露すると、恒例の「One in a million!TWICEです!」の挨拶からMCへ。メンバーがひとりひとり自己紹介をすると、その声がかき消されそうなほどの歓声が飛び交う。
中でも、ダヒョンは「みなさんご飯食べましたか? 何を食べましたか?」と呼びかけたあと、「そうかそうか…残念ですけど、私はまだです。なぜなら、ONCE(TWICEファンの総称)の愛を食べたから。まだ入ります、もっとください!」と、ファンの気持ちを煽っていた。
この日はアリーナツアーの最終日で、全国の映画館でもライブ・ビューイングが行われていた。モモがMCの中でそのことに触れると、メンバー全員そろって映画館で応援しているファンに向かってポーズ。その様子は会場のスクリーンにも映し出され、大きな歓声が沸き起こった。
ナヨンの「次の曲に行きましょう〜」のMCのあとは、「SIGNAL(Japanese ver.-remix-)」「LUV ME」「one more time」を続けて披露。「SIGNAL」はオリジナルのミステリアスな雰囲気を残しつつ、高音のシンセサイザーが強調された華やかなアレンジに。「LUV ME」ではジヒョが渾身のフェイクを披露し、ひときわ明るいライティングがメンバーの笑顔を照らし出す。デビュー曲の「One More Time」はイントロが鳴った途端に大歓声。はつらつとしたフォーメーションダンスもばっちり決まり、曲間での「TWICE!」コールが花を添えた。
ここまででも、コールが入れられるところがあれば全力で応えてきたファンだが、ここでサナから「次に披露する『BDZ』という曲は、前に進もうという強い気持ちが込められています。そんなメッセージがある曲なので、私たちだけじゃなくONCEの皆さんともご一緒したいです!」と、TWICEとONCEのコラボを提案。サナ、モモが講師となり、「BDZ」のコールをファンに教えた。
TWICEの生みの親であるJ.Y.Parkが作詞作曲した「BDZ」は、もともとJ.Y.ParkがTWICEのライブを見て、ONCEのエネルギーに感動して作った楽曲。まさに両者がコラボし、一つになるための曲なのだ。そこまでお膳立てされてしまったら、あとは全力でやるしかない。練習の時点で本気のONCEたちに、メンバーも驚き気味。ナヨンは「みんな上手ですね!」と笑顔を見せる。本番でも息ぴったりの掛け合いに成功し、そのパワーに力づけられたのか、TWICEの歌声もひときわ伸びやかだった。
衣装チェンジでキュートな楽曲を披露
「BDZ」を歌い終えると、スクリーンに再び映像が映し出される。オープニングの続きのような映像で、9人は街に仕掛けられた時限爆弾を協力して止めるミッションに挑む。見事ミッションをクリアすると、彼女たちはクールな衣装から普通の女の子の姿に変身。悪と戦うスーパーウーマンは、実は9人の美少女だった! という設定のようだ。
映像とリンクするように、スクリーンの後ろから再登場したTWICEもキュートな衣装にチェンジ。フリルがあしらわれたカラフルな衣装で、「Pink Lemonade」「L.O.V.E」「LIKEY」と、ガーリーな楽曲を続けて披露した。「L.O.V.E」ではメンバーが円形ステージとメインステージに分かれて盛り上げ、「LIKEY」ではお化粧をモチーフにしたフォーメーションダンスでファンを魅了する。もちろん、「Heart,Heart」のコールもばっちりだ。
再びのMCでは、ミナがメンバーにここまでの感想を聞く。ダヒョンは「『BDZ』でみんなが踊り狂ってくれてうれしかったです!」と満足げに話し、ツウィは「初披露の『L.O.V.E』はどうでしたか?」と問いかけ、会場から「良かったよー!」の声援が飛ぶ。ミナも「キラキラのセットどうでしたか? 可愛くなかった?」と笑顔を見せた。
ファンへの感謝を噛み締めて歌ったバラードソング
ここまでアップテンポな楽曲が続いていたが、次に歌われたのは『BDZ』収録のバラード曲「Be as ONE」。9人はステージ上の階段に腰掛け、ひとりひとりの姿が淡いスポットライトで照らされる。ONCEへの愛と感謝を歌ったこの曲のレコーディングの際、メンバーは歌詞をしっかり届けるためいつも以上に日本語を丁寧に歌ったという。この日も9人は一言一言に心を込めるように歌っていた。
客席にはCANDY BONGの光がきらめき、誰からともなくその手を左右に振りはじめる。やがてそれは全体に広がっていき、会場は大きく、優しい光の波に包まれた。ピアノの音色が余韻を残して消えていくと、客席からは力強い拍手が鳴り響いた。
感動的なムードを引き継ぐように、続けて歌われたのは「STAY BY MY SIDE」。ドラマ『深夜のダメ恋図鑑』の主題歌となっている新曲だ。TWICEらしい前向きな歌詞を切ないメロディに乗せたポップソングで、はじめてフルで披露される新曲にファンは思い思いに体を揺らしていた。
一体感に包まれて迎えたクライマックス
続くMCでは、TikTokで流行中の「全力○○」をTWICEが行う「全力TWICE」という、このツアー恒例のコーナーに突入。この日はツウィとジョンヨンの二人が対決する流れになったが、緊張した面持ちで恥ずかしがりながらもやりきったツウィと、顔を大げさに動かすウォーミングアップまでしてやる気満々で取り組んだジョンヨンという対照的な二人に、ファンは判定しかねた様子。披露後の声援の大きさで勝敗を決める予定だったが、結局サナが「どっちも良かった人!」と問いかけた時の声が一番大きく、引き分けという結果になった。
ここからは、いよいよ本編もラストスパート。「残り4曲ですが、最後まで皆さんと一緒に楽しみたいです!」というジヒョの掛け声に続いて、「CHEER UP -Japanese ver.-」を披露。大サビでは銀テープが盛大に噴射され、盛り上がりを加速させていく。続く「Candy Pop」ではCANDY BONGがカラフルに光り、会場が飴玉に彩られたような光景を作り出す。「BRAND NEW GIRL」ではスクリーンに歌詞が表示され、合わせて口ずさむ人の姿もあった。
本編の最後を飾ったのは「Dance The Night Away」。サビ部分に歌がない「ドロップ(音サビ)」という構成の楽曲だが、そのぶんTWICEは息の揃ったハードなダンスを披露。ファンは力の限りコールを叫び、一体感に包まれて本編が終了した。
ファンとの絆を強め、未来へと駆け出していく9人
アンコールは、『BDZ』収録のウィンターバラード「Wishing」ではじまった。暖かいオレンジ色に包まれるステージと、ブルー、グリーンなど寒色系の光がうつろっていくCANDY BONGのコントラストが美しい。さらに、ここでは「Be as ONE/ONCE♥TWICE」と書かれたメッセージボードを全員で掲げるというサプライズも行われた。
これに対し、メンバーは「さすがONCEですね! サプライズ、鳥肌です」(ダヒョン)、「ONCEと見た今日の景色を忘れません。サプライズ感動しました!」(チェヨン)とそれぞれの言葉で反応。さらに、ツアーについても「また新しいことを準備するから待っていてください!」(ナヨン)、「私たちの姿を見て嬉し泣きをしてくれる人もいた。幸せだなと思いました」(サナ)、「今日はみんな声(コール)がどこよりも上手。めちゃめちゃめちゃめちゃ幸せでした!」(ジヒョ)、「ONCE、どこにも行かないですよね? また会いましょう!」と、思い思いの言葉を口にした。
ここからは一気に最後まで駆け抜けていく。「KNOCK KNOCK -Japanese ver.-」では、大サビでスクリーンに大写しになったミナが客席に投げキッスを送り、ファンから黄色い声援が飛んだ。「TT -Japanese ver.-」では「ベイベベベイベ」の大合唱が起こり、最後は「I WANT YOU BACK」を歌い上げ、メンバーは舞台を去っていった。
ファンたちが幸せな余韻に浸ろうとしたその途端、スクリーンに「緊急告知」の文字が現れ、2019年のドームツアー開催が告知された。またすぐ彼女たちに会えるこの知らせに、会場は歓喜の渦に包まれた。
今回のアリーナツアーではTWICEは一貫してファンに元気と愛を与え続け、そしてファンもコールや声援でTWICEにパワーを送り続けていた。このツアーで、両者の絆はさらに強まったことだろう。TWICEとONCEのエネルギーは、次のドームツアーでどんな景色を作り出すのか。今から楽しみだ。
TWICE 最新リリース情報
JAPAN 1st ALBUM『BDZ』(ビー・ディー・ゼット)
【CD収録曲】
01. BDZ
02. One More Time
03. Candy Pop
04. L.O.V.E
05. Wishing
06. Say it again
07. Wake Me Up
08. BRAND NEW GIRL
09. Be as ONE
10. I WANT YOU BACK初回限定盤A 【CD+DVD】 WPZL-31490/1
¥5,556 +tax (税込6,000円)
DVD収録内容:
TWICE SHOWCASE LIVE TOUR 2018 “Candy Pop” @NHK Hall
※歌詞ブックレット 32p / スリーブケース仕様
※トレーディングカード1枚ランダム封入(全10種)初回限定盤B 【CD+DVD】 WPZL-31492/3
¥4,167 +tax (税込4,500円)
DVD収録内容:
「BDZ」Music Video
「BDZ」Music Video Making Movie
「I WANT YOU BACK」Music Video
「I WANT YOU BACK」Music Video Making Movie
「I WANT YOU BACK」Music Video『SENSEI KUNSHU × TWICE』ver.
Jacket Shooting Making Movie
※歌詞ブックレット 20p / スリーブケース仕様
※トレーディングカード1枚ランダム封入(全10種)
通常盤 【CD】 WPCL- 12914
¥3,000 +tax (税込3,240円)
※歌詞ブックレット 20p
※トレーディングカード1枚ランダム封入(全10種) ※初回プレス分のみ
ONCE JAPAN限定盤 【CD】 WPCL- 12915
¥3,200 +tax (税込3,456円)
※歌詞ブックレット 32p
※3×3折りポスター封入
※メンバーメッセージプリント入りトレーディングカード1枚ランダム封入(全10種)
※特典応募シリアルコード封入
※ONCE JAPAN限定盤はTWICEオフィシャルファンクラブ“ONCE JAPAN”会員、もしくは”ONCE JAPAN MOBILE”会員の方が購入できる会員限定商品です。
※ONCE JAPAN OFFICIAL SHOP
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