よおよお。ビッケブランカのムテキに素敵!はじまるます。
前回第一回目はビッケブランカの自己紹介を、まるで第三者が語っているかのような他己紹介風でお送りしました。なので今回はしっかり!自分の言葉で!「ムテキ」とは何かについてお話させて頂ければと思っています!
その日、彼は椅子になっていた。誰かの椅子になっていたわけではない。何時間も椅子に座り続けた結果まるで同化してしまったように見えたのだ。それだけ膨大な時間、彼は考えた。「無敵」とはなにか。はたから見ればまるでどうかしてしまったように見えたかもしれない。
敵が無い。無敵。知ったような口を利く人間を真似るならばそれは闘わないこと。敵を作ら“無”いこと、誰とも争わ“無”いこと。とにかく誰とも闘わないこと。だがそんな話の〆言葉はだいたいこうだ。“人生、自分との闘いだよ”
えっ けっきょく闘ってるやんつらい
彼、ビッケブランカは昔出会った説教好きの売れないバンドマンを頭の中から殴り消し、本当の答えを求めて思考を巡らせた。
人は生きていくうえで誰かとの争いは避けられない。学校の成績。仕事の成果。感情的な口論。陰湿な冷戦。争う相手はいつだって存在する。
敵がいないことが無敵、と捉えた時点で無敵にはなれないはずだ。そもそも自分は無敵なのか、人生を振り返ってみる。実際、彼は無敵“だった”ことがあった。
それは別に誰も自分にかなわないとか自分こそが一番だとかそういう意味ではない。正確に言えば“無敵時間”というものがあった。
無我夢中で音楽に没頭していた中高時代。自分で作った曲はとにかく最高に聴こえた(実際どうかはわからない)。何度もリピートしている間、彼は“無敵”だった。楽器の役割を理解したくてドラムを(親の金で)手に入れれば叩きつづけ、明け暮れた。
たった1週間ほどで体がリズムを獲得したと感じた瞬間またも彼は“無敵”だった。
こんなにすぐに身につくなんて!時間を掛けて創った歌を学校で皆に聴かせたが大多数は耳を貸さなかった。ふーんふーん。
そんな中10人に1人が言う。「え!コレ自分1人で作ったの?すごくない?」 こころの底から嬉しかった。
自分の作曲能力に自信を持った。そう言われた瞬間から次の人間にふーんと言われるまでの5分間、彼は“無敵”だったのだ。
たどりついた気がした。“うぬぼれている時間”人は無敵になる。自分に自信を持っている時間、人は無敵になる。
そして何か困難に直面したとき、自信を失いかけたとき、無敵時間は“一旦”終わる。いずれそれを克服したとき自分を褒めたたえうぬぼれる。そしてまた“無敵時間”に入るのだ。うぬぼれることは悪いことじゃない。自分なんて、、、そう言葉を漏らすよりよほど健康的な状態だ。
うぬぼれる?自信を持つ?簡単なようで難しく、そんなようで簡単な方法を次のコラムで書くために、彼はまた椅子になった。自分ならきっとその方法を導き出せるさ。僕は頭がいいんだ、考えれば答えを出せるに決まってるさ。そんな無敵の椅子になった。
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