日本発全世界席巻!『PPAP』とは何か
まずはとにかくこの動画を見て欲しい。強い中毒性に一度聴くと頭から離れなくなってしまうはずだ。
今すごい勢いで世界中から注目を浴びているピコ太郎の『PPAP』。今現在3200万再生(16/10/9)だが、近い将来26億再生を誇るPSYの『GANGNAM STYLE』に近い数字をたたき出してしまうのではないかと期待されている。日本から世界へここまで波及したYoutube動画はあまり例を見ない事態だ。
『PPAP』をつくったピコ太郎は、ピン芸人・古坂大魔王によるプロジェクト。PPAPという言葉は”ペンパイナッポーアッポーペン”の略で、派手な衣装に身を包んだピコ太郎が「PPAP! アイハブアペン アイハブアンアポー アッポーペン! アイハブアペン アイハブパイナッポー パイナッポーペン! アッポーペン パイナッポーペン ペンパイナッポーアッポーペン ペンパイナッポーアッポーペン」とビートにあわせて歌い上げるという内容になっている。Youtubeだけでなくミクチャなど各方面で派生動画がつくられ、まだまだブームは収まるところを知らない。
なぜ『PPAP』はここまでのブームとなったのか
My favorite video on the internet 😂😂😂😂😂😂😂😂 https://t.co/oJOqMMyNvw
— Justin Bieber (@justinbieber) 2016年9月27日
きっかけはジャスティン・ビーバーが9月28日に呟いたこのツイートだった。「My favorite video on the internet」この一言を契機に一気に世界中へとこの動画は拡散していくことになる。
PSYの『GANGNAM STYLE』もそうだが、これにもっとも近い例はbaauer『Harlem Shake』だろう。トラップ調の曲にのせてダンスをする動画は、大量の派生動画を巻き起こし一大ムーブメントをつくりあげた。
この二つに共通するのは、短い時間の動画であること、真似がしやすいこと、中毒性のある楽曲・ダンスを持っていること、以上の3点が考えられる。これらは非常に大事なポイントだ。
そして、『PPAP』の場合、ぜひ口に出してみて欲しいのだが”アッポーペン”、”パイナッポーペン”、”ペンパイナッポーアッポーペン”、この3語が歌っていてとても気持ちが良い。実はこれらは入れ子構造になっていて、”apple-pen”、”Pineapple-pen”、”Pen Pineapple Apple Pen”とそれぞれ前の単語を内包する言葉になっている。この構造、韻を踏むことにより、中毒性と気持ち良さの両方を引き出している。これは一つの発明といっていいだろう。
また、序盤に”PPAP”と一言つぶやくのもポイントで、”ペンパイナッポーアッポーペン”という長い一語を短く要約し、動画自体を覚えやすく、そして共有しやすくする効果を持っている。
日本から世界へ巻き起こす最大のムーブメントへ…
ピコ太郎はもう既に新作動画『NEO SUNGLASSES(ネオ・サングラス)』を投稿している。”明るい”、”暗い”をサングラスを使ったコミカルなダンスに乗せ歌い上げるだけの内容だが、思わず笑ってしまう。これもすぐに拡散し、大きな盛り上がりを見せそうだ。
さらに『PPAP』は全世界での配信がスタートし、リミックス動画の派生も加速している。
ピコ太郎は、もしかしたら日本から世界へ巻き起こすYoutube発の最大のムーブメントとなるかもしれない。海外で「あなたが知っている日本人は?」と質問したら、ほぼ全ての人が「ピコ太郎!」と返す未来を想像することもそう難しくはない。これは非常に面白い展開になってきた、今後の彼の動向にも注目していよう。
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