僕は挨拶ができない…
音楽活動の中に限らず人間として、生きているうちに何回挨拶をするのか?
というか初対面の人でも気がねなく、悪い感じを一切感じさせずに挨拶できる人が羨ましい。自分なんて初対面の人に対してどう話しかければいいか分からないし、どの感じの温度で接したらいいのか分からない…。年齢が自分より上だとこういう風にとか年下ならこんな風にってマニュアルというか自然な接し方ができない…。ただ常識がないのかもしれないけど…。
頭の中で何パターンもシュミレーションを重ねた上で 「さぁ今だ!」 って時に限ってもうその人はいないとか、機会を逃してることが殆どで、そのまま僕には「挨拶しないやつ」ってイメージが付いていくんでしょうね。
一番難しいのが一度は挨拶したことがある顔見知りぐらいの関係の人だ。声のトーンや最初の話しの入り方など初対面の人とは違いお互いに、ある程度の情報がもう入ってしまってると、なんとも上級難易度になってしまうんですよね。この挨拶問題はこの先もずっと克服することを願いながら人の顔色を窺い続けるんでしょうけど…。
だからと言って人と話すのが嫌いなわけではないですよ!
むしろ好きな方!
人の話し聞いたり、話したりするのは好きだ!
ただ最初から交友関係になるまでの壁がすごく分厚いってだけで、基本的には居酒屋でお酒でも飲みながらダラダラ話すあの空間は色々とヒントが落ちてることが多いからむしろ率先して行きたいタイプ!真面目な話しから下ネタなり種類は多いけれど何かを目指していたり、何かを追求している人とお酒でも飲んで話すと今まで見たことなかった角度のことが見えることもあるし、自分の中で考えもつかない事が出てきたりもする。この時の高揚感が大好きで楽しくなってしまい、だいたい終電を逃す…。飲み会とかだとみんなギリギリの終電で帰ったり「、んじゃ朝まで飲むか!」とかで朝まで行くパターンもあるでしょう!
大阪だとだいたいのリミットは23:30から24:00の間。でも僕の中ではこの時間に差し掛かると帰るという考えがなくなってるんですよね。そして終電を逃してもタクシーで帰ったり漫喫でゆっくり始発が出るまで待つのではなく、限界が来るまで散歩するという選択肢を選ぶ!
「オニイサンマッサージイカガ?」。
夜が深くもなると面白そうな景色や危険な空気を欲してしまってる自分がいるし、「大阪の中ならどこでも帰れるやろ?」って心の中の冒険心なのかチャレンジしたくてたまらなくなる。
夜中の散歩はだいたいコンビニで水を買って一息ついてから始まる!
ただひたすらに道路の標識や携帯の地図などを頼りに家までの最短ルートを確認して歩き出す。考え事してるふりしたり、小声でラップしたりしながらだと気づけば2キロ、3キロは進んでいて、そのうち歓楽街なんかが近づくと「オニイサンマッサージイカガ?」。
急に路地からフィリピン人の女の人が声かけてきたり、飲み屋のお姉さんが声かけてきたりするけれど今の僕には甘い誘惑の罠になんか引っかからない!
でも違うチャレンジ魂が駆り立てられたりもする、けれどその頃には体から結構な水分が汗となってベトベトになってるしそんな興味だけでお金は使いたくないってのが正直な所
だから気にもとめてないふりをして涼しい顔で通り過ぎる…そんな葛藤をしながら。
大通りを週末なんかに歩いてたりすると前からベロッベロに酔っ払ってる大学生ぐらいのイケテル男子軍団が現れる。「イェーイ」だの聞こえてくると危機察知能力が発動して信号を渡って反対側に避難したり、できるだけ一人で集中した状態で歩きたくなり始めてくる。
深夜2時から3時に差し掛かると、人気もなくなりここまでくるといよいよ「ここまでこれたな」と誇らしくもなってくる。T-シャツなんかはべちょべちょで重くもなるし、その頃には頼りにしていた携帯なんかの充電も切れ本当にこの地球には自分一人しかいないんじゃないかと思えるほどに静まり返った見慣れた道なりに差し掛かってくる。
道路の標識を頼りに進むものの距離なんかもわからなくなり、疲労も徐々に蓄積されていって「かなりしんどい…帰ってるけど帰りてぇ~」なんて弱音を溢す頃には財布の小銭を数え始める。
どう考えてもまだ3キロ、5キロは余裕であるなと確信した頃にはもう足が動かなくなり諦めという言葉が頭をぐるぐる回ってる…。せっかくここまで10キロ近く来たというのに、こんな所でって思いながら、途中のコンビニなんかで時間を横目に気にしては気がつけば始発の電車で文明の利器の凄さを感じながら家に帰ってる。
汗をシャワーで流しクタクタな体を気遣いながら寝床につくときに「なんでこんなことしたんやろなぁ」と反省する。何かをやり遂げることの難しさを未だに勉強しているしこんな馬鹿な自分をぶん殴ってやりたい気持ちとともに夢の中に潜り込む!真っ白な灰になった矢吹丈のように清々しく自分の強さと弱さを改めて気づくことができる。
でも最終的には諦めてしまうからこそ自分は弱い人間なんだと思うし、そりゃ一人でストイックになったりして喜んでるだけでは人に挨拶することなんてできないんやろなぁと思う今日この頃でした。
以上
KOPERU & ISSEI / プレッシャーヒーロー (Music Video)
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