いま世界中で流行している”サウス系ヒップホップ”をいち早く取り入れ、ラッパー・トラックメイカーとして活躍するCherry Brown。サウストラックに乗せてアイドルへの愛をラップする彼のスタイルは、ヒップホップシーンだけではなく、アイドルシーンやネット上からも注目を集めている。
このコラムは、そんな異端ラッパー・Cherry Brownが注目しているMaji Yabaiアイドルたちを紹介する情熱コラムです!
(Cherry BrownのMIX TAPE『Out From My Casket』より、『Maji Yabai』。一度聴いたら耳から離れない。フリーダウンロードなのでぜひ。)
本当にどうでもいいことなのだが、後藤真希が”ゴマキ”と呼ばれる事をあまり良く思ってないという事を知ってから、彼女の事はファンの間で使われているニックネーム”ごっちん”を使うようにしている。
彼女を始めて知ったのは恐らく1999年。
ちょうど当時テレビで放送されていた『ASAYAN』という番組で、モーニング娘。のメンバー追加オーディションを開催していたからだ。
たまたまそれを母が観ていて一緒に観たんだと思う。
当時の私はまだ9歳か10歳ぐらい。
テレビに映る金髪のお姉さん、でも歳は近いだろうその女性に釘付けになった。
そして気づいたら彼女は晴れてモーニング娘。の新メンバーとなり、いきなり『LOVEマシーン』でグループのセンターを勤めることになる。
(モーニング娘。『LOVEマシーン』。彼女のストーリーはここから始まった。)
歳も近いこともあってか、自分のクラスメートの男子だけでなく、女子たちもみんな後藤真希ことごっちんに夢中だった。
それから数年、私は一人の女性と知り合う。
彼女は音楽活動をしながらボイストレーナーとしても活動されている人で、私は少しだけ彼女のボイストレーニングの授業を受けていた。
ある日、そのボイストレーナーの方が“今度、後藤真希のライヴが横浜であるんだけど観にいかない?”と言ってくれた。
最初“はい?”と思ったが、聞いてみたら彼女はごっちんのボイストレーニングも行っているという。
私はこの当時はもう後藤真希をあまり知らなかったし、アイドルといったらその当時どんどん頭角を現してきていたPerfumeぐらいしか知らなかった。
でも、昔輝かしい眼差しを送っていたあの後藤真希を生で見れてライヴも観れるとなったら行くしかないと思い、ボイトレの先生にお願いした。
当日、“そういえばアイドルのライヴなんて初めてだな”なんて思いつつ、会場入りし、2階の関係者席へ。
この時は2007年なので、ちょうどごっちんが4th Albumの『How to use SEXY』をリリースしたほんの数日後のツアー(リリース前からツアーは行われていたかも?)だった。
しかもこの時がちょうどごっちんの22歳の誕生日であった。
そしてライヴがはじまる。
一番最初に歌った曲が『シークレット』だった。
もちろんこのとき初めて聴いたのだが・・・なんというか、圧倒されてしまった。
曲自体はピアノの音から始まるバラード曲なのだが、とにかくこの曲と目の前の光景を見て、テンションが上がりに上がってしまった私であった。
あの後藤真希が、少し離れたところではあるものの現に目の前で歌っている現実・・・。
そして大勢のファンたちがペンライトで薄暗いライヴ会場を色とりどりにキレイに色づけしている・・・。
これがこのバラード曲と見事にマッチして、ロマンチックな雰囲気を作っていた。
更に圧倒された点といえば、横から後藤真希を照らしているライトが彼女の物凄く大きな影を反対側の壁一面に映し出していたこと。
体の輪郭がはっきりとこんなに大きく映し出されている!?
よくわからないけどやばい!!
と一人で興奮していた。
(mixi発の女子応援プロジェクト『SWEET BLACK feat. MAKI GOTO』より、『Lady Rise』。後藤真希の色気を存分に楽しめるMV。)
そのままライヴをたっぷり堪能。
終了後、ボイトレの先生に連れられごっちんの楽屋の前へ・・・。
ライヴが終わって間もなかったので本人に会うことは出来なかったが、何かいろいろすごい物を経験させてもらったと思った。
その帰り、ライヴ会場で買えば良かったのだが、近場のCDショップに寄って、出たばかりの『How to use SEXY』を買った。
それまでの記憶だとわりとモロにアイドルっぽい歌を歌っていたという印象があったので、このアルバムのR&Bよりな作風には本当に驚いたし、なによりひたすら『シークレット』を聴いた。
ご存知の通り、このアルバムを最後に彼女は『ハロー!プロジェクト』を後にすることになる。
その後もR&Bなどブラックミュージックよりな作風で活動していたが、もう少しその路線での後藤真希を見たいと思ったし、一緒に曲もやりたかった。
(『SWEET BLACK feat. MAKI GOTO』の『Queen Bee with BIGGA RAIJI』。後藤真希の曲にはR&B、レゲエ、ハウス調のものも多く、その音楽性の幅は広い。)
彼女のソロデビューアルバムには、『赤い日記帳』という曲のソロverが入っている。
元々ハロプロの派生グループ、あか組4の楽曲。
ソロではなくこっちのあか組4ヴァージョンのごっちんの歌がかなりやばくて最高なのである。
というのも、グループヴァージョンの方が感情の入れ方が違うし、あどけないというか少し不安な感じの歌い方がすごくいい。
ソロverの方は完成された感じで歌っているので、私的にはあか組4の方が好き。
この際にもう知ってるよって人から知らない人まで聞き比べてほしいと思う。
(「後藤真希のおうちごはん〜スーパー編〜」メイキング映像より。普段の後藤真希を見ることができる貴重な映像。)
Text_Cherry Brown
(https://twitter.com/CherryYukichi)
魔界生まれのラッパー。
Lil’Yukichi名義で音楽プロデューサー、DJとしても活動している。
9月にBrown EPをリリース。10月に$TRELΛBEAT$とのコラボEPをリリース。
11月に2nd Album,12月に3rd Albumをリリース(予定)。
各リリース情報などはサイトでお願いします。
http://www.cherrybrownislilyukichi.com/
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