2019年アニメタイアップで話題の4人組バンド・女王蜂
4人組の“ロックバンド”女王蜂。その名の通りエッジの効いた音楽性で人気を集めています。2009年の結成以来、ヘビーリスナーの間ではその名は知られていましたが、2018年にリリースした曲「HALF」がテレビアニメ『東京喰種:re』のエンディングテーマに抜擢されたことで、幅広い世代へと知られるようになりました。2020年2月にリリースされたアルバム『BL』ではより洗練され、かつこれまで以上に自由な作品に。この記事では女王蜂を知る入り口として、どんなバンドでどんな音楽性なのか、そして彼/彼女らを代表する曲を紹介します。
女王蜂とは?
女王蜂は、アヴちゃん(Vo)、やしちゃん(Ba)、ルリちゃん(Drs)、ひばりくん(Gt)からなる4人組の“ロックバンド”。2009年3月にアヴちゃん、やしちゃん、ルリちゃんの3人で結成されました。のちにギギちゃん(Gt:旧メンバーで2012年5月にバンドから“降板”)が加入。女王蜂の特徴としては名前と顔以外の個人情報が明かされておらずその素顔はいまだ謎に包まれています。
結成当初は、地元・兵庫県神戸市にあるライブハウス「神戸マージービート」を中心に活動し、初の自主制作CD「姫様御乱心」、「王族大逆鱗」を発表。2010年7月には「FUJI ROCK FESTIVAL 2010」の「ROOKIE A GO-GO」でのパフォーマンスを果たします。2011年は女王蜂にとって初の全国流通盤のアルバム『魔女狩り』をリリース。同年Sony Music Associated Recordsからメジャーデビューを果たし、2ndアルバム『孔雀』収録曲の「デスコ」が映画『モテキ』のテーマ曲に抜擢されました。
バンドが変革を迎える2012年。先に紹介したギギちゃんが同年の全国ツアー以降抱えていた利き腕の治療のため「降板」が発表されました。そして、女王蜂は2013年2月の単独公演をもって活動休止をすることになりました。
しかし、2014年2月にちょうど1年後女王蜂は活動再開。ここからが新生「女王蜂」の誕生であり、バンドとして快進撃の始まりでもあります。2015年1月にサポートメンバーだったひばりくん(現メンバー)が正式にメンバー加入が発表され、バンドは下地を作り上げていきます。2月にシングル『ヴィーナス』、3月に4thアルバム『奇麗』をリリースし、活動休止が嘘のような怒涛のリリース。
活動休止後、基盤を作ってきた女王蜂は2018年の「HALF」を皮切りに全国的に認知度を高めていきました。2019年1月リリースのシングル「火炎」はアニメ『どろろ』のOPテーマ、アルバム『十』収録曲「聖戦」が映画『貞子』の主題歌に抜擢され、この時期はこれまで控えていたタイアップも増加し、女王蜂らしさは残しつつ、音楽性に変化が表れています。
そして、2020年2月には新作『BL』をリリースし、ジェンダーレス、ジャンルレスな新境地を拓いた女王蜂。2020年の活躍も期待されています。
女王蜂のおすすめ曲
デスコ
アルバム『孔雀』の収録曲。映画『モテキ』のメインテーマとしても当時は話題になりました。派手な衣装に厚化粧、踊りを誘発するダンサブルな楽曲のどれもが癖になるほどかっこいい。初期の女王蜂を代表する曲であり、ここからが歴史の始まりとも言える楽曲。初めて聴く方にもおすすめですね。
鉄壁
アルバム『蛇姫様』収録曲。アヴちゃんのザラザラとしたボーカルをピアノのストレングスに乗せて歌われた珍しいバラード曲。サビに入った途端、人が変わったように声を上げるボーカルは必聴。「魂で歌う」とはよく言ったものですが、まさにそれを体現しています。
売春
アルバム『奇麗』収録曲。こちらのMVはオリジナルバージョンとなっており、アヴちゃんが男性役と女性役の一人二役を歌ったデュエット曲。「売春」というテーマに立ち向かい、自分なりに解釈し、辿り着いた女王蜂なりの”答え“の一端をうかがい知ることができます。ちなみにオリジナルの他に篠崎愛とドレスコーズの志磨遼平をそれぞれ迎えたバージョンもあります。
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