中2で”引きこもり”になった「ななみ」がシンガーソングライターになるまでの物語
2014年10月。「愛が叫んでる」でメジャーデビューを果たしたシンガーソングライター・ななみ。デビュー前年に行われたオーディションにおいて、圧倒的な歌唱力を見せつけグランプリを獲得した逸材である。その年齢ではとても歌いこなせそうにないアダルティーな楽曲を歌う様に”中毒者”続出なのだとか。しかし、その輝かしい歌い姿の裏には、辛い物語が潜んでいたのをご存知であろうか。
親の”離婚”。苦手な”学校”。引きこもりを始めた中学2年生。
1993年8月13日生まれの「ななみ」。味わいのある楽曲を生み出す根底には、辛くて悲しい過去があった。幼い頃から集団行動が得意でなく、それは中学生になっても変わらなかった。そんな中2の頃”最悪”は突然訪れた。親の”離婚”である。多感な時期だったため、その出来事が心に『深い傷』をつけた。同時期に学校では”いじめ”も受けるという残酷な現実。具体的ないじめの内容はPV「愛が叫んでる」で収録されているので確認してほしい。こういった2つの要因が、ななみを”引きこもり”へと誘う。彼女はそこから半年間「起きてはパソコンをし、寝る」という日々を続けた。後にこの時期の事を「生きている感覚が無かった」と語っている。しかしこれが彼女の”転機”でもあった。実はこの頃、インターネットで聴いていた音楽に心動かされ、いつしか『歌にしか希望は無い! 』と思うように。辛い過去だったが、無ければ歌手・ななみは存在しなかったかもしれない。
褒められなかった”学校生活”。褒められる”オーディション”。
“音楽”をきっかけに引きこもりを脱却。登校することを決意。とはいえ、通い始めても依然として学校は嫌いだった。いじめが続いていたり、成績の悪い自分を先生は褒めてくれなかったりと、全く良い事が無かったからだ。中3になった頃。ななみは音楽オーディションを受け始める。そこでは多くの審査員達が自分をしっかり見て評価し、時には”褒めて”くれたりもした。ななみにとってそれは最高の瞬間。その些細な言葉の数々が、より一層歌手になりたい”気持ち”が膨らませた。その後、ギターを抱えて音楽スクールで本格的に音楽を学び始める。その努力あってか、後のオーディション「Music Revolution」でグランプリを獲得。歌手・ななみが生まれたのだ。いじめの過去を打ち明けた理由にななみはこう語っている。「私は綺麗な人間ではないです」と。過去はどうやっても消せない。だけど、頑張れば夢は叶う。次は辛い体験をしている人を音楽で勇気づける番なのだろう。
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