ももいろクローバーZや私立恵比寿中学などを輩出したスターダストプラネットの新鋭集団3B juniorから、7人組アイドルグループがメジャーデビューした。その名も、はちみつロケット。略してはちロケ。1stシングル『はちみつロケット 〜黄金の七人〜』(作曲:馬飼野康二)と、TVアニメ『だがしかし2』のエンディングテーマに抜擢された2ndシングル『おかしなわたしとはちみつのきみ』(作詞作曲:前山田健一)を同時リリースし、文字通りロケットスタートを切った7人。インタビューを通して、「クセが強い」彼女たちのキャラクターに迫った。
Interview & Text_ Sotaro Yamada
Edit_ Satoru Kanai
はちロケとは?
スターダストプロモーションに所属する女性タレントで構成されたアイドルグループ3B junior(スリービージュニア)内のユニットとして結成。2014年、ももいろクローバーZのライブにて、オープニングアクトで初登場。ユニット名の由来は、「3B」の「ビー」が「蜂」、「3」が「みっつ」、「ロケット」は「飛び立てればいいね」という意味からきている。
メンバーは、雨宮かのん(あめみや・かのん)、澪風(みふう)、華山志歩(はなやま・しほ)、公野舞華(きみの・まいか)、塚本颯来(つかもと・そら)、播磨怜奈(はりま・れいな)、森青葉(もり・あおば)の7人。2018年3月時点では全員が高校生。
2017年12月1日、ニセ番組の公開収録にて、ドッキリでメジャーデビュー発表。2018年3月7日に晴れてメジャーデビュー。グループ名をタイトルに冠した1stシングル『はちみつロケット 〜黄金の七人〜』は、嵐『A・RA・SHI』など数々の名曲を世に送り出した馬飼野康二による楽曲で、王道アイドルソングのなかにラップが盛り込まれている。また、同時発売となる2ndシングル『おかしなわたしとはちみつのきみ』は前山田健一(ヒャダイン)によるプロデュース。アニメの世界観を落とし込み、甘く切ない楽曲に仕上がった。
(はちみつロケット『はちみつロケット 〜黄金の七人〜』)
リリース日である3月7日のオリコンデイリーランキングにて、『おかしなわたしとはちみつのきみ』が13位、『はちみつロケット 〜黄金の七人〜』が6位にランクイン。最高のスタートを切った。ランキング発表時のメンバーの反応がこちら。
動画アップその③🎥
本日のイベントの最後に発表したデイリーランキングの模様をお届け!
2018年3月7日という日をみなさまと迎えることができて本当に嬉しかったです✨ありがとうございます。
これからもどうぞよろしくお願い致します🚀
(はちのスタッフ)#はちみつロケット #はちロケ pic.twitter.com/0z5oIlyyTp— はちみつロケット (@8rocketofficial) 2018年3月7日
動画を見ればおわかりの通り、笑ってしまうくらい個性的なリアクションのメンバーたち。そう、はちロケというアイドルは、キャラのクセがかなり強いグループなのだ。以下、7人のインタビューをお届けするので、とにかく元気ではっちゃけた個性的なメンバーの雰囲気を感じてほしい。
自分の言葉を持ったリーダー・雨宮かのんとまじめな澪風(みふう)
――リーダーである雨宮かのんさんの座右の銘は「本当に大切なものは増えるんじゃなくて減っていく」ですね。なぜこれを選んだんですか?
雨宮かのん : 映画『怒り』のなかの言葉なんですけど、これを聞いてから「ほんとうに大切にしなきゃいけないものはそれほど多くない」って思うようになったんです。プライドとか、マイナスな感情とか、そういうものはいらないんじゃないかと。『怒り』は、人の嫌なところがみえる映画ですよね。知らない世界が描かれていて自分の枠を広げてくれました。映画や本は好きです。ボキャブラリーを増やして、わたしもちゃんと自分の言葉で伝えたいという気持ちがあります。
――すごい。何年もキャリアを重ねたアーティストみたいな答えが返ってきて、失礼かもしれないですけど、ちょっと驚いています。自分の考えと言葉をしっかり持っているんですね。
雨宮 : でも、わたしは人の評価を気にしすぎちゃうんです。昔はすごく自信があったんですけど、アイドルになって言葉が自分に直に届くようになって、少しずつ変わってきました。ブログもあるし、特典会でファンの方と直接お話するし、エゴサをすればいろんな評価が出てくる。ただ、気にするようになったからこそ他人がどう思うのか考えるようになったので、それはよかったと思ってます。
――澪風さんは、以前よりメジャーデビューすることを断言していました。それって、自分から逃げ場をなくすことなので、勇気がいることだと思います。
澪風 : 本気でメジャーデビューしたいと思ってたんです。3Bjuniorの頃、あれだけライブやフェスに参加させてもらいながら、なかなかデビューできなかった。このままではダメだと思って、本当に自分が必死になるために断言しました。そのおかげで、いまの自分に何が足りないのかをいっそう考えるようになりました。
華山志歩 : 澪風ちゃんはグループ内でいちばんまじめなんです。
親が変な華山志歩と、陰キャの公野舞華?
――華山さんは、「部屋の見取り図を見ること」に最近ハマっているそうですが、これはどういうことですか?
華山 : 家を買うことが夢なんです。というのも、家では妹2人と部屋を共有していて、自分の部屋を持ったことがないんです。だから自分の部屋がほしい。あまりに部屋を欲しがるから、あるとき母が謎のスペースをつくってくれたことがあります。リビングの一角に机を置いて、わたしの好きな芸能人のポスターを貼って「志歩ちゃんのスペースできたよ〜」って。……でも、そういう問題じゃないですよね? うちのお母さん、ちょっと変なんです。母はむかし剣道をやってたんですけど、初対面のスタッフさんにいきなり「メーン!」って面打ちするんですよ。そのスタッフさんが剣道経験者だってことを知ってたからなんですけど、初対面でそんなことします?
澪風 : お母さんがふざけすぎて志歩ちゃんが泣いたこともあるよね(笑)。
華山 : お母さんの方がアイドルに向いてるかもしれない。
――公野舞華さんは、今年のテーマが「自信」だそうですね。自信がないんですか?
公野舞華 : はちロケは一人ひとりの個性が強いので、「わたしって何があるんだろう……」ってネガティブに考えちゃうんです。3Bjouniorのときから陰キャだったので……(※いんきゃ:陰気なキャラのこと)。
森青葉 : でも、髪を切ったタイミングで明るくなりましたよ。たぶん、かわいくなった自分をみて自信がついたんだと思う。ていうか、自信がないふりをしている。
公野 : ふりではない……。でも、はちロケは他のメンバーが明るすぎるので、これくらいがちょうどいいというか。親近感を持ってもらえるかなと思います。
はちロケのバラエティ班:塚本颯来、播磨怜奈、森青葉
――塚本颯来さんは、むかしtofubeats(トーフビーツ)さんのMVに出演していましたよね。
(tofubeats『Don’t Stop The Music』MV。この曲で主演としてミニ森高千里を演じているのが、約5年前の塚本颯来)
森 : めっちゃまばたきしてるMVだ。
塚本颯来 : あの頃から、緊張するとめっちゃまばたきしちゃうんです。3Bjouniorで撮った時のMVなんてほぼ目を閉じてますし。
――ファンへの一言が「瞬き(まばたき)さえももったいない!!」なのに、自分はすっごいまばたきするんですね。
森 : 矛盾してる!
塚本 : バレたか……。
――モノマネが得意だそうですけど、最近は誰のモノマネが好きですか?
塚本 : 土屋太鳳さん、ピカチュウ、倖田來未さん、ボーちゃん(クレヨンしんちゃん)、レインボーの実方さん。
3連休の最終日、
少し憂鬱な貴方へ。
プレゼントです。本当にキレイだったのよ。
ドキドキしちゃうくらいにさ!!#超特急#タカシ#タカ子#ロンドンハーツ#ロンハー#レインボー#キレイだ#正直イケ子より pic.twitter.com/lpIuYzg9yw— レインボー 実方 孝生 (@kando_jjj) February 12, 2018
公野 : これ、レッスン中にめっちゃやってくるよね。もはや何のレッスンなのか……。
――スベるのも得意なんですか? あ、あんまり納得いってない顔してますけど。
塚本 : 前はスベってる自覚があったけど、最近はそれが面白くなってきちゃって。結構ウケてる気がする。
――スカウトされたときに「石原さとみさんに似てる」って言われて、それが嬉しくて芸能界入りしたんですよね。似て……ないですね。
塚本 : いやいや! でも本当に、スカウトの方が「幼少期の石原さとみさんに似ている」って言ってくれたんですよ。
――って、スカウトの方はみんなに言っていたと。
塚本 : ちがう!
――ツッコミはやい(笑)。tofubeatsさんのMVの頃からは、こういう仕上がりになるとは予想できませんでした。
塚本 : わたしもかわいいキャラでいこうと思ったのに、こんなことになってしまいました……。
――播磨怜奈さんは、メンバーのなかで一番ファンが多いらしいですね。
播磨怜奈 : 地球の裏側にファンが50,000,000人いるんです。
森 : わたしたちには見えないんですけど、そうらしいです。
――……いまのは、もしかしてスベり芸?
塚本 : そう! 実はわたしも播磨の方がスベってるんじゃないかと思ってるんです。基本的にわたしと播磨がはちロケのバラエティ班で、もりりん(森)がヴィジュアル班とバラエティ班の兼任です。ライブではもりりんがMCでめっちゃツッコんでくるんですけど、無茶振りが多いんです。そのとばっちりを受けるのがわたしと播磨。だから、もりりんがスベらせてるんですよ! 「特技:ひとをスベらせること」って書き直しなよ、もりりん!
森 : ま、みんなわたしがいないと面白さ引き出されないからね。
塚本 : よく言うよ!
――森さんの特技は変顔だそうですけど、最近はあんまりしてない印象があります。ブログにアップする写真もかわいいのが多い。
森 : 顔の主張が激しすぎて、怖がられたり、疲れてる印象を与えたりすることが多いんです。だからかわいい写真をアップしてそろそろ人気を出さなきゃと。
――人気ないんですか?
森 : ないんです。
播磨 : わたしたちバラエティ班に比べたらありますよ!
塚本 : うちら特典会いっつも暇だよね(笑)。
森 : でも、数年後には逆転してるかもしれないし。
塚本 : その日を夢みて待ってます。
――待つんですね(笑)。
塚本 : 女は待つの(キリッ)。
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