2017年10月28日、XOX(キスハグキス)のワンマンツアー『XOX 2017 AW LIVE TOUR』が東京の渋谷 duo MUSIC EXCHANGEで行われた。今回はリハーサル、ライヴ、特典会まで完全密着。必読です。
僕が彼らと初めて仕事をしたのは、2015年のこと。とあるファッション雑誌でXOXの連載担当をさせてもらったり、彼らが初めて日本最大級のファッション&音楽イベント『GirlsAward 2015 AUTUMN/WINTER』に出演した時はレッスンからステージに上がるまでの様子を1ヶ月間みっちり密着したこともあった。時を経て現在。『XOX 2017 AW LIVE TOUR』は僕にとって、2年ぶりのXOXライヴとなる。興奮と緊張を抱きながら会場へと向かった。
13時。ステージ上にメンバー全員が集合し、リハーサルが開始される。いつものようなにこやかな雰囲気は皆無。真剣な表情で段取りを確認していく5人。全員がそれぞれ気になる点をスタッフと相談しあい、念入りなチェックが進められていく。リハーサルは1時間で終了。高い集中力と無駄のない進行に最初から驚かされた。
16時。外はあいにくの雨にもかかわらず開場1時間前から渋谷 duoの入り口には先行物販を買おうと、多くのXOXファンが押し寄せた。ひとつ気になったのが、スーツケースを携行しているお客さんが多かったこと。話を聞いてみると、長野県や静岡県から遠征してきたのだそうだ。XOXに会いに、XOXのためにこの日を迎えたのだと知る。胸にこみ上げてくるものがあった。
開場時間の17時になると、XOXのファンがフロアをあっという間に埋め尽くした。客層は10代が圧倒的な割合を占めていたように思う。僕が2階の関係者席からメインフロアを眺めていると、SEで流れてくるXOXの曲に合わせて踊る女の子たちが見えたりして、僕が関わらせてもらった2年前とはXOXの認知度が全然違うんだな、と思い知らされた。
いよいよ開演。XOXのイメージカラーであるピンクのペンライトがステージに向けられ、会場はピンク一色に。大きな拍手に包まれながら『PINKY BABY』のジャケット写真と同じ衣装に身を包んだメンバーが登場。1曲目はクリスマスの恋を歌った『Skylight』。印象的なイントロが流れた途端、会場からは歓喜の声が上がった。出だしのバトシンから、勢いをつけたフロウを見せつけ、田中理来も続けて軽快なラップを披露。間髪入れずに2曲目。XOX流のサマーソング『Ex SUMMER』へ。間奏パートでは田中理来がバク転を披露。オーディエンスを沸かせた。開始早々から立て続けにヒット曲を炸裂して、会場の熱気もどんどん加速していく。
そしてMCの時間。メンバー1人ずつの自己紹介から始まり「みなさん、まだまだ盛り上がっていけますか?」の掛け声とともに、XOXでは珍しいミディアムナンバーの『Ice Cream』へ。バトシンのラップパートで、この日初めてのメンバーとオーディエンスによる「XOX」のコール&レスポンスが起こった。
ライヴは中盤戦へ。今回のツアーから歌い始めた『Homie!』。XOX史上、一番キレのあるダンスが特徴の新曲だ。サビの「Homie! Homie!騒げ」でメンバーと一緒になって、オーディンエンスもタオルを振り回して5人の熱気に応えた。
続けてライヴではお馴染みの『TOUCH』へ。ドリーミーなシンセの音色に裏声を乗せた、大人っぽいダンスナンバーだ。アウトロで、青い照明に包まれながら志村禎雄がソロダンスを披露して、最後に投げキッスをオーディエンスへお見舞いすると黄色い声援が飛んだ。メンバーの一挙手一投足を見逃せないという観客の熱気と愛情に僕の心も巻き込まれてクラクラする。
そして11月29日にリリースされる5thシングル『PINKY BABY』。80’sのディスコサウンドを現代版にアップデートさせたXOXのパーティチューンだ。RAPパートはバトシンが作詞を手がけているのもポイント。
『PINKY BABY』が終わり、MCに入ると田中理来が「『PINKY BABY』で僕らはメジャー・デビュー2周年を迎えます。このツアーを通して、アーティストとして歌を歌えて、ステージに立てていることは当たり前じゃないし、みんなと会えてることも当たり前と思いたくないし。今日は僕たちとみんなで素敵なオリジナルのストーリーを作りましょう」と今回のツアーで感じた感謝の気持ちを述べて『SNOW WHITE』へ。この曲は去年から日本でも注目され始めたFuture Houseを取り入れた楽曲。メンバーの前に1本ずつスタンドマイクが用意されて、一言一言を噛み締めるように歌い上げていく。
ライブは終盤戦。次に披露されたのは彼らのメジャー・デビュー曲である『XXX』。ソロパートになると、オーディエンスから1人ずつ名前が呼ばれるのがライヴでのお約束となっている。ラストは『Nice Day』。全員でジャンプをしたり、肩を組みながら歌うなど、最後を飾るのにもってこいなナンバーで、とにかく多幸感に溢れていた。怒涛の11曲を見事に歌い上げて、本編が終了。
メンバーがステージから去るや否や、会場からXOXコールが起こる。そして、とまんから「これから歌うアンコール曲は写真撮影OKです」とのサプライズに大きな歓声が起こる。
その歓声の中、アフロヘアーのカツラにサングラス、柄シャツをタックインした80’sのディスコファッションを彷彿とさせる衣装で登場した5人。「可愛い!」と「面白い」と交互の声援がステージに向けられた。記者会見ばりなシャッター音の嵐。基本的にライヴ会場は写真撮影が禁止という事もあり、かなり新鮮な光景だ。さあ、ファンキーな衣装で歌う楽曲といえば、もちろん『PINKY BABY』。本編で披露したよりも、明らかに会場の熱気が上がっている。オーディエンス全員がサビを口づさみ、体を揺らし踊っていた。アンコールも大きな盛り上がりを見せ、ライヴは幕を閉じた。
特典会では観客全員が並んでいるのでは?と思うほど長蛇の列。ライヴ後の疲れを一切見せることなく、1人1人と会話を楽しむメンバーたち。会場を出て行く人たちも、みんな幸せそうな顔をしている。本当に良いライヴだったなと改めて感じることができた。
2年前の彼らはまだ初々しさがあり、カッコ良いというよりもあどけなさや可愛さがあったように思う。だが、今回のワンマンでエンターテイナーとして、アーティストとして、とんでもない成長を見ることができて本当にカッコ良いグループだと思った。
そんな彼らがライブでも披露したNew Single「PINKY BABY」は、11月29日(水)発売予定。ぜひチェックしてほしい。
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