元ふぇのたすのボーカル・MICOが自身のソロプロジェクト「SHE IS SUMMER」。カッコかわいいエレクトロリードの音色とダンサブルなビートの上に、一度聴くと癖になりそうな可愛い声がマッチした楽曲でメジャーデビューを果たしたふぇのたすの解散から、7ヶ月の時を経てソロで活動を再開したMICO。今夏にはCDリリースを予定しており、2016年6月19日の「YATSUI FESTIVAL!2016」にも出演した彼女の魅力に迫る。
MICO、ふぇのたす時代からの魅惑的パフォーマンス
2016年5月16日に東京・WWWにてライブイベントに、SHE IS SUMMERとして初めてのパフォーマンスを行ったMICO。彼女のライブパフォーマンスには、観客の心を揺らし、自然と身体を動かしたくなる魅力がある。楽曲そのものがいい意味で分かりやすく、MICOが観客にコール&レスポンスを求める場面はライブを通してしばしば見られ、観客もそれに応える。なにより、歌うのが楽しくて仕方がないと言わんばかりに身体を動かし、観客を煽る彼女の姿がこそが、ライブ会場の一体感を生み出すのだろう。音源では全体的に優しく、彼女の声の可愛らしさを前面に押し出している感があったが、ライブでは激しく盛り上がるダンスポップな印象を与えていたふぇのたす。ソロプロジェクトとして再始動したMICOのライブパフォーマンスに、これからも目が離せない。
常に新しい何かを求める姿勢
デジタルパーカッション担当・澤”sweets”ミキヒコの急逝を受けて、昨年9月19日に解散したふぇのたす。それから7ヶ月の時を経て再始動を果たしたMICOだが、その魅力はライブパフォーマンスや声のみに及ばない。ファンから耳にするのは、ライブの楽しさはもちろんのことながら、トークが面白いということだ。彼女がTwitcastingにて配信したWEBラジオには約5000人が視聴しており、その人気の高さが伺える。2014年にリリースされたふぇのたすのアルバム「胸キュン’14」の一曲目にあたる「すしですし」を代表に、ふぇのたすの楽曲の中には、特に意味をなさない歌詞も見受けられる。しかし、その単調性を逆手にとった中毒性が魅力の一つであり、それを引き出していたのは他でもないMICOの歌声であったと言えるだろう。他に類を見ないジャンルを切り開きつつあったふぇのたすのライブがもう見られないのは残念で仕方がないが、その本流ともいえる彼女がSHE IS SUMMERとして形作る新しい世界観にも注目だ。
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